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●01-03(0104-0010)#C#黄熱-ギニア:情報提供依頼#
情報源:ProMED-mail編集部。 ProMED-mail編集部では、信頼できる情報筋から、西アフリカのギニアで黄熱 流行が発生しているとの情報を得ている。同国政府からは2003年以来、黄熱発 生が報告されていないが(以前のProMED-mail記事参照のこと)、隣国のリベリ アおよびマリで、2004年中に黄熱流行を報告していることから(以前の ProMED-mail記事参照のこと)、その発生が予想されていた。 もし最近の流行に関する情報があれば、ProMED-mail編集部 (promed@promedmail.org) まで提供をお願いします。 ●01-02(0104-0020)#C#グラム陰性桿菌、ESBL-英国# 情報源:The Times。 新たな多剤耐性菌流行の最中、医療機関は警戒態勢。 スコットランドで新たな耐性菌流行が危惧される中で、スコットランド中の医 療機関が、この通常の抗生剤に耐性を示す新たな多剤耐性菌に警戒を強めつつ ある。現在、半分の医療機関しか、英国で毎年死亡患者数十名の原因となって いるこの致死性細菌株をモニターしていない。 政府による規制強化の一環として、スコットランド中の全医療機関検査室が、 extended spectrum beta lactamase-producing (ESBL、広域スペクトラムベー タラクタマーゼ産生)大腸菌が関与する全ての感染事例を報告するよう求めら れる予定である。 医療機関はまた、感染患者の隔離やこの細菌株感染防止のための消毒方法の導 入を含む、流行制圧のための行動計画を通達された。 スコットランドでは、1999年以来、診断確定したESBL大腸菌感染症例数が約10 倍に増加している。2004年6月までに220例が報告され、2004年通年では、2003 年に記録されたこれまで最多の感染症例数420例を上回るであろうと予想され ている。 感染率が増加しているため、スコットランドでも、2003年にシュロップシャー 州で患者28名が死亡した事例と同様の流行が間もなく発生するのではという懸 念が増大している。医療関係者は、公式なスコットランド統計は、氷山の一角 に過ぎないと考えている。一部の医療機関しかこの菌をモニターしていないた め、この耐性菌の感染拡大の実態やそれによる死亡患者数は確認されていない。 スコットランド微生物学会会長のDr. Ian Gouldは、ESBL大腸菌制圧対策の先 頭に立っている。感染症情報ネットワークが、スコットランド健康保護局との 共同で設置され、スコットランド行政府からの補助金を受けている。 スコットランドにある医療機関検査室30カ所の約半分しか、ESBL大腸菌を積極 的にスクリーニングしていない。スクリーニングを行っている検査室でさえ、 この菌株同定のために異なる検査法を用いており、検出感度に差が認められる。 [Moderator注:extended spectrum beta lactamase (ESBLs、広域スペクトラ ムベータラクタマーゼ)は、細菌によって産生される酵素で、クレブシエラ属 の菌が産生することが多いが、大腸菌も産生する。これらの酵素は、大部分の ペニシリンやセファロスポリンを分解し、不活化する。ESBL(産生菌)は多くの 地域で一般的な院内感染病原菌となっており、院内感染流行が発生する可能性 が高い。治療は困難となる可能性があるが、多くの株は現在もイミペネムのよ うなカルバペネム系抗生剤に感受性である。 ニューヨークでは、ESBL産生桿菌による院内感染は極一般的であるが、分離株 ではカルバペネム耐性が増加しており、多くがアミカシン耐性である。しかし、 ポリミキシンBは、現在も大部分の株に効果を有している。 ESBL大腸菌感染患者数をモニターすることは、重要であるが、包括的な制圧対 策の一部に過ぎない。そうした制圧対策には、抗生剤の濫用制限、積極的で組 織的な感染制御計画および迅速診断法および新たな治療方法の開発を含めねば ならない。]
by sank100
| 2005-01-04 13:53
| ProMed-mail
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