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●04-11(0416-0010)#C#コレラ、赤痢&下痢症最新情報2005年(14)#
目次:アフリカ:[1]&[2]コレラ-セネガル。[3]コレラ-ウガンダ(Gulu難民キ ャンプ)。[4]コレラ-コンゴ民主共和国(Ituri難民キャンプ)。[5]コレラ-モザ ンビーク。[6]コレラ-カメルーン(Limbe)。 [7]コレラ-世界各国-WHO WER届出。 [1]セネガルでコレラ流行により61名が死亡。情報源:Reuters.com、4月11日。 1990年代中盤以降西部アフリカ諸国における最悪の水系感染症流行が発生した セネガルで、過去2週間にコレラにより61名が死亡、5,700名が感染したと、当 局が2005年4月11日述べた。今回の流行はセネガルの辺境都市Toubaに数十万人 の巡礼者が集まる毎年恒例のイスラム教巡礼と同時に発生した。この巡礼によ り基本的衛生設備が不足する結果となり、疾患の感染伝播を容易にする。(以 下、3月28日以降の上記死亡患者数と患者総数を述べる公衆衛生長官のコメン トと、これまでのセネガルにおけるコレラの疫学情報の記載。) [2]コレラ-セネガル。セネガルでコレラのため80人以上が死亡。情報源:新華 社ネット、4月12日。過去2週間にセネガルにおいてコレラのため81名が死亡し、 6,000名以上が感染したと保健当局が4月11日述べた。(以下、患者発生が "grand Magal"と呼ばれるイスラム教巡礼と関連があることと、それを記載し たWHOウェブサイトの紹介。) [3]コレラ-ウガンダ(Gulu難民キャンプ)。ウガンダ:北部難民キャンプでコレ ラにより2名が死亡。情報源:AlertNet.org and IRIN、4月12日。ウガンダ北 部Gulu地区の難民キャンプでコレラ流行のため少なくとも2名が死亡したと、 現地国連当局者がIRIN記者に4月11日述べた。「キャンプ内で2名が死亡し、4 月10日までに25名が記録された」とWHOと共に働いている医師が述べた。(以下、 新たにJengali難民キャンプでも重症下痢症と嘔吐を来たした患者報告があり コレラ診断が確定したこと、難民キャンプの人口やキャンプ内の水源が感染源 として疑われたが現在のところ検査陰性であることなどの記載。) [4]コレラ-コンゴ民主共和国(Ituri難民キャンプ)。コンゴ民主共和国難民キ ャンプにおけるコレラ流行で23名が死亡、800名が感染。情報源:国連コンゴ 民主共和国派遣団、4月12日。3月末にコンゴ民主共和国北東部難民キャンプで 発生したコレラ流行により23名が死亡、800名以上が感染したと現地国連機関 が4月12日述べた。(以下、国連人道問題支援事務局(OCHA)がAFP記者に語った コメントと、各地の流行状況、コンゴ民主共和国が内戦により難民や感染症流 行が発生していることの記載。) [5]コレラ-モザンビーク。今年の雨季はコレラによる死亡患者が殆どいない。 情報源:AllAfrica.com and Agencia de Informacao de Mocambique (Maputo 地区)、4月13日。2005年2月モザンビーク中央Sofala地方におけるコレラ流行 において、コレラと診断された345名中、モザンビーク保健当局はわずか3名し か死亡患者を報告していないと4月12日付け日刊紙"Noticias"が報じた。(以下、 ここ十年で雨季におけるコレラ患者数が最低であったこと、毎年のように雨季 コレラ流行に見舞われるこの地方で死亡患者が少なかった理由として経口コレ ラワクチン接種キャンペーンの効果があったためだとする保健相コメント記 載。) [6]コレラ-カメルーン(Limbe)。Limbe地域のコレラ流行により2名死亡。情報 源:AllAfrica.com and The Post Buea、4月14日。Limbe近郊のBonadikombo地 域Mile 4の住民2名が新たなコレラ流行により死亡したと報じられた。この流 行は2003年12月の流行からほぼ1年余り経過して再びこの町を襲った。Limbe地 方病院長は4月11日The Post紙記者に対して、初発患者が受診した4月8日以降 これまで同病院には20名のコレラ患者が受診したと述べ、20名中3名は同じ日 に入院したと加えた。(以下、院長により20名の患者中既に2名が死亡している ことと現地の流行状況のコメント。) [7]コレラ-世界各国-WHO WER届出。2005年4月8日~14日に受領したコレラ届出。 情報源:WHO Epidemiological Record、4月15日。 国/期間/患者数/死亡患者数:アフリカ: コンゴ民主共和国/3月14日~27日/358名/3名、 赤道ギニア/3月28日~4月3日/290名/0、 ナイジェリア/1月1日~3月13日/2,718名/19名、 セネガル/3月28日~4月3日/3,475名/54名。 ●04-15(0416-0020)#Ea#鳥インフルエンザ、H7型-北朝鮮(04):EUの輸入制限# 鳥インフルエンザのためにEUが北朝鮮の羽毛やペット用鳥類を輸入制限。情報 源:Reuters alertnews、4月14日。致死的鳥インフルエンザ流行確定に伴い、 北朝鮮からEU諸国への羽毛やペット用鳥類輸入が禁止されたと、ヨーロッパ委 員会が2005年4月14日公表した。 EUの動物衛生専門家らは、鳥インフルエンザ流行制圧状況が不明確であるとし て2005年9月末までEU加盟25ヵ国への家禽輸出を禁止したアジア8ヵ国の中に北 朝鮮を加えた。(以下、北朝鮮からの羽毛やペット家禽輸入を禁ずるEUのヨー ロッパ委員会声明の引用と、従来の鳥インフルエンザ汚染国がカンボジア、中 国、インドネシア、ラオス、マレーシア、パキスタン、タイ、ベトナムであっ たこと、日本や韓国においても鳥インフルエンザが発生したが制圧対策が明確 で根絶を確認できたためこのリストから外されていること、北朝鮮平壌でH7型 鳥インフルエンザが診断確定したことなどの記載、原文参照。) ●04-15(0416-0030)#Er#鳥インフルエンザ-OIE:国際的感染制御法# 獣医学科学者らが鳥インフルエンザに対する予防法開発で結束。情報源: Science, News, 2005; 308: 341、4月15日。鳥インフルエンザが獣医学の領域 だけの問題から世界規模の注目を浴びるようになってからまだほんの数年しか 経過していない。現在専門家らは必死になって研究を進めている。先週パリに おいて開催された会議では、より積極的な研究と制圧対策を要求された200名 以上の鳥インフルエンザ専門家らが、監視の改善やより人道的な鳥類処分法な どを話し合った。さらに彼らは研究協力とウイルス分離株の共有のために、新 たな国際的検査施設ネットワークをも設立した。(以下、高病原性鳥インフル エンザ(HAPI) H5N1型が世界的な問題になっていることや、その他数種の鳥イ ンフルエンザがヒト感染を起こしたこと、国際獣疫事務局(OIE)および国連食 糧農業機構(FAO)などを中心に国際協力ネットワークや新たな流行時の貿易制 度が設立されたことなどの記載、原文参照。) ●04-15(0416-0040)#B#マールブルグ病-アンゴラ(27)# アンゴラ:マールブルグ病流行-WHO更新第13報。情報源:WHO, CSR, Disease Outbreak News、4月15日。 アンゴラにおけるマールブルグ病患者データは再分類されており、本日全国規 模のデータは提示することが出来ない。 感染が最も深刻であり、疾患監視が確実に改善してきているUige州についての み詳細なデータを入手可能である。2005年4月14日現在、224名の患者が報告さ れている。うち207名が死亡した。大部分の患者が患者175名、死亡患者163名 が報告されたUige自治体で発生している。これに比較すると、この地方その他 7自治体からは、はるかに少ない数の患者が報告されているに過ぎない。 民衆の疾患理解と、制圧対策受け入れ状況の改善が最も緊急度の高い優先課題 である。地方知事とその保健サービス長官が、Sobas (サービス指向ビジネス 適用)により現在の任務を7日間解かれるため、彼らは移動監視医療チームに同 行して患者捜索や死体収集にあたることができる。 この決定は、流行を制圧するために必要な手段を市中住民に受け入れさせるた めに重要な進歩に当たるとして歓迎された。現在Uige州にあるWHOスタッフは、 地域で重用されているSobasを利用してその他全ての感染発生地自治体にも同 様の手法を系統的に拡大していくことを計画している。この計画は当局にも指 示された。 地方病院でスタッフが感染から身を守り、感染伝播のリスクを低減する訓練が 現在も続けられている。本日、産科病棟や検査室を含むハイリスク部門の看護 師82名が訓練を受けた。各部署の責任者らや医師らは昨日訓練を受けた。個人 クリニックの保健医療スタッフや、治安警察当局の保健作業員の訓練も来週早 々に計画されている。 4月8日に公表された国際声明に対応して、WHOは流行対策を支援する資金提供 の申し出をドイツ、スウェーデン、オランダ、イギリス、EU人道支援事務局 (ECHO)から受けた。 [Moderator注:これまでのところUige自治体での症例致死率(CFR:92%)と、 同州他の地域におけるCFR (93%)は実質的に変わらないように見える。] ●04-15(0416-0050)#Ea#原因不明の大量死、ヘラジカ-米国(オクラホマ 州)(02)# 死亡したヘラジカは慢性消耗病ではないことが判明。情報源:NewsOK.com and The Daily Oklahoman、4月15日。2週間前にSequoyah郡で死亡しているのが発 見されたヘラジカは慢性消耗病(CWD)には感染していなかったと米国農業省 (USDA)の検査で2005年4月14日確定した。(以下、オクラホマ州ではCWD患畜が これまで報告されていないことや、ヘラジカが高齢やその他の疾患により死亡 したと思われるとのUSDA広報官コメント。) ●04-15(0416-0060)#C#呼吸器疾患、小児-中国(広東省)(02)# 投稿者:ゲーテJ. W. Goethe大学病院医学ウイルス学研究所Wolfgang Preiser 医師、フランクフルトWolfgang Preiser市公衆衛生局Rene Gottschalk医師、4 月15日。病因がいまだ不明な中国広東省小児における呼吸器疾患の流行に関し て、成人患者に比較して小児ではSARSの臨床経過がより軽症であるとはいえ、 鑑別診断としてSARSも除外すべきであることに我々は注目して欲しい。 現行のWHO勧告に基づき、広東省は最もリスクの高い地域に分類されている(" 野生動物やその他の動物宿主よりSARSコロナウイルス[SARS-CoV]様のウイルス 類の新興の可能性のある地域")。 我々の見解として、誤報をさけるためWHOにより規定されているウイルス学的 検査室診断法の厳密な規定を遵守して「リスクのある集団におけるSARSの強化 監視の一環として」感染した小児のSARS-CoVやその類縁コロナウイルス類検査 を実施すべきである。 [Moderatorにより、上記医師らの指摘は重要な問題であるが、今のところ急性 呼吸器疾患の記載しかなく、地理的条件以外に積極的にSARS-CoVを疑う所見は 無いとのコメント。] ●04-16(0416-0070)#Er#日本脳炎-中国からベルギーへの輸出患者(02)# 投稿者:デラウェア大学昆虫/野生動物生態学部John B. Gingrich、4月16日。 中国上海からベルギーへの日本脳炎ウイルス(JEV)患者輸出例に関して、患者 が郊外や都市周辺地域の住民であっても驚くにはあたらない。(以下、都市周 辺の水田や沼地におけるイエカ属genus _Culex_の分布と生態、日本脳炎の易 学事項に関する専門的記載と文献2件の引用、原文参照。) ●04-15(0417-0010)#Er#狂犬病、キツネ-西ヨーロッパ(02)# 投稿者:Dr Andreas Neubert、4月15日。野生動物への経口狂犬病ワクチン投 与は、野生動物疾患管理において最も注目すべき成功例の一つである。この新 たな方法の結果として、ヨーロッパと北米の広範囲な地域において陸生動物の 狂犬病が根絶された。(しかし前回の投稿[ProMED-mail 20050415-0020狂犬病、 キツネ-西ヨーロッパ]の記事で「キツネが8倍に増加した」とあるがこれは科 学的根拠の無い数字であること、経口狂犬病ワクチンが変異株を応用した弱毒 生ワクチンという性質上野生状態で循環するうちに「先祖がえり」ともいうべ き病原性の再獲得変異を来たす可能性があること、病原性再獲得変異株[遺伝 子組み換えワクシニア-狂犬病ウイルス糖タンパク]によると疑われる狂犬病患 者文献報告があるがその真偽についても議論の余地があることの記載、参考文 献4件紹介。原文参照。) ●04-16(0417-0020)#Ep#すす紋病Charcoal rot、ダイズ-米国(アイオワ州): 初報告# アイオワ州ダイズにおける_Macrophomina phaseolina_によるすす紋病 Charcoal rot流行初報告。情報源:アメリカ植物病理学会誌Plant Disease Notes、4月16日。 ●04-17(0418-0010)#Ea#原因不明の家畜の大量死-アフガニスタン(05)# 原因不明の疾患によりアフガニスタンで数千頭の動物が死亡。情報源: Reuters Alertnet、4月17日。過去2週間以内にアフガニスタン北東部 Badakhshan州において6,000頭以上の動物が原因不明の疾患により死亡したと 当局が2005年4月17日述べた。 当局は流行原因を調査するために国外の支援団体により実施された検査結果を 待っているとBadakhshan州農業局主任技師Mohammad Hassanが述べた。(以下、 現地で家畜ペストと呼ばれる原因不明の疾患により6,000頭以上の主にヤギ、 ヒツジ、ウシが死亡していることを述べるコメント。) [Moderatorにより、Badakhshan州からの家畜大量死報告は4週間前から寄せら れているが(ProMED既報参照)原因はいまだ不明であること、FAOによる予備的 調査報告結果によると牛疫rinderpestが関連している証拠は無いが、アフガニ スタンでは反芻類の口蹄疫や小反芻類獣疫が循環しており、その確定が待たれ るとのコメント。]
by sank100
| 2005-04-18 18:58
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