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●06-06 (0608-0070)#C-#エボラ出血熱-コンゴ共和国(05)#
コンゴ共和国:Cuvette-Ouest地域における野生動物調査。 投稿者:米国ニューヨーク在、野生動物保全連盟実地獣医学計画責任者 William B. Karesh獣医学博士、6月6日。 コンゴ共和国Cuvette-Ouest地域における今回のヒトでのエボラ出血熱流行は、 森林地区に入った猟師5名が発症した時点から始まった。最初の猟師は2005年4 月25、26日頃に死亡し、最後の患者は5月11日に死亡している。潜伏期間が約7 ~10日(範囲3日~14日に及ぶ)であることを考慮すると、彼らはおそらく4月15 日~22日前後に感染したと思われる。 Franceville国際医学研究センター (CIRMF)の開発研究所Institut de Recherche et de Developpement (IRD、Dr. Eric Leroyの研究グループ)にお ける引き続く検査室診断で、犠牲者1名からエボラウイルスが検出された。中 央アフリカにおける森林生態系の保全利および適正利用(組織)(The Conservation et utilisation rationnelle des Ecosystemes Forestiers d'Afrique Centrale、ECOFAC)は、直ちに猟師たちがウイルスに曝露したと思 われるこれらの地域に調査チームを派遣した。この一次調査において複数の死 骸が発見された:ゴリラ4頭とサル(種別未同定)2頭である。1頭のゴリラ死骸 は死亡当日5月17日に発見され、もしゴリラがエボラ出血熱で死亡したのであ れば、この時点で動物間流行がまだ発生していることを示している。死骸は (猟師らが死亡した町) おおよそMbomo町の30~40km東北東からEtoumbi町の 48km北北東にわたっている。(以下、エボラ出血熱が発生した地域において野 生動物調査と、死骸や糞便からの検査検体採取などの動物死亡分布調査が実施 されていること、およびその調査地域の記載。猟師らはサルへの接触やサル肉 摂食はないが、ゾウを摂食したことを認めており調査チームがこの地域で密漁 されたゾウの死骸多数を発見していることの記載。) [Moderatorにより投稿者の紹介と謝辞、エボラウイルスの野生状態での保有宿 主が不明であることから調査の重要性の指摘。マールブルグ病ウイルス保有宿 主調査が進行中であるが、近縁なエボラ出血熱ウイルスも同様な感染源を有す る可能性があるとの指摘。] ●06-07 (0609-0010)#C#病原性大腸菌O157、学校-英国(北アイルランド地方)# 病原性大腸菌警報のため学校閉鎖。 情報源:Newsletter.co.uk、6月7日。 病原性大腸菌[O157]流行のためMagherafeltの学校が閉鎖された。年齢4歳から 19歳の児童・生徒76名が通うKilronan養護学校において、患者1名が(病原性大 腸菌O157感染と)診断確定し、別の1名が疑い患者となった。北部(保健)局感染 症制御顧問医師Dr Michael Devineは「調査が進行している間は予防的措置と して学校を閉鎖した。感染源はまだ特定されていない。この学校に通学してい る子供たちは復学前に全員スクリーニング検査を受ける予定である」と述べた。 Devine医師はこれ以上の感染拡大を予防するために、個別の手洗いなどの厳密 な衛生習慣の重要性を強調した。昨日6月6日公衆衛生当局スタッフが Magherafeltの学校を査察し、児童両親や学校側のスタッフに話をする機会を 得た。北部保健局公衆衛生課職員らが、Kilronan養護学校における病原性大腸 菌O157感染症調査を実施している。 病原性大腸菌O157は、軽症の下痢症からより重篤な血性下痢症や腹痛など様々 な程度の症状を呈することがあり、幼若な小児集団では感染伝播しやすい。 Kilronan養護学校の児童とスタッフは学校に戻る前にスクリーニングを命じら れており、情報提供用小冊子が昨日保護者らに配布された。 [Moderatorにより感染源や二次感染の有無は同定されていないこと、特殊学級 児童は個人的衛生行動に問題がある可能性があるとの指摘。] ●06-08 (0609-0020)#Ea#鳥インフルエンザ、ガチョウ-中国(03):OIE# 中国での高病原性鳥インフルエンザ。 情報源:OIE alert message 050608CHN、6月8日。 情報は、中国農業省獣医学局局長から6月8日に受領された。 診断方法:臨床および検査。 事例発生場所:新彊ウイグル自治区Tacheng地区Tacheng市。 感染した種:ガチョウ。 事例中の個体数: 曝露/発症/死亡/処分/屠殺 2,177/1,042/460/13,457/0 診断を行った検査室:国立鳥インフルエンザ委託研究室(Harbin獣医学研究所)。 診断検査法:RT-PCRおよびintravenous pathogenicity index試験。 病因:高病原性鳥インフルエンザH5N1型。 感染源:調査中。 他の疫学的詳細:感染初発施設は小規模な家庭農園。 以下流行対策の概要。 ●06-08 (0609-0030)#C+#鳥インフルエンザ、ヒト患者-東アジア(82):ベトナ ム# ベトナム:鳥インフルエンザ流行状況-WHO更新情報第19報。 情報源:WHO, CSR, Disease Outbreak Report, 6月8日。 ベトナム保健省は、新たなH5N1型鳥インフルエンザウイルス感染患者3名を確 認した。最後の患者は2005年4月26日に特定された。同じ報告の中で、鳥イン フルエンザ感染による追加的な死亡患者が確認された。これらの患者に関する 詳細データは明らかにされていない。 今回の新規患者発生により、ベトナム国内の2004年12月中旬以来の累計患者総 数は52名となった。これらの患者のうち、18名が死亡し、2名は現在も病院内 で治療されている。 [Moderator注:今回の患者発生により、2004年12月16日から2005年6月8日の間 に東アジアで検査により診断が確定した患者総数は56名となり、死亡患者数は 22名となった。この期間中、タイでは患者、死亡患者とも記録されず、カンボ ジア国内のベトナムとの国境近くの地区では、患者4名および死亡患者4名が発 生した。この地域での最後の確定患者が2005年4月26日に報告されたことから して、鳥インフルエンザウイルスH5N1型株のヒトへの感染リスクは弱まったと 思われる。] ●06-08 (0609-0040)#Ep#トマト葉巻ウイルスTomato leaf curl virus-バング ラデシュ# バングラデシュで、遺伝子および表現型の特長を異にした新種begomovirusが トマトに感染。 情報源:英国植物病理学会誌、New Disease Reports, Vol. 11。 ●06-08 (0609-0050)#Ea#原因不明の死亡、ヒツジ-モンゴル(ゴビGobi地方): 情報提供の依頼# 情報源:Boxun / Ulan Bator News、6月7日。 モンゴル緊急事態局は2005年6月7日に、モンゴルのゴビ地方2郡において6月初 旬から400頭以上のヒツジが原因不明の疾患により死亡したと公表した。これ らの地域では既に予防的措置が実施されている。 New China.netはモンゴル緊急事態局広報官のコメントとして、今月初旬以降2 つの郡の多数の家畜集団が発熱で発症し、食欲低下を呈して、次第に衰弱して 約23日間の罹病期間の後で次々に死亡したと報じた。現時点ではヒツジ20群以 上でこの病態が確認されているが、原因はいまだに不明である。 広報官は、緊急事態局が調査を実施する特別チームを派遣したと述べた。今日 までにこのチームは、問題の疾患が炭疽でないことは確認している。この問題 の原因を突き止めるまでには、さらに数日を要するものと思われる。感染拡大 を限定する目的で、所轄当局が感染地域に対して戒厳令と厳密な隔離を宣言し ており、あらゆる家畜やヒト、車両の移動を制限している。特別チームは死亡 した動物を診察し、その他家畜動物を監視し、可能な予防措置を実施している。 モンゴルはその資産を家畜に依存した広大な国家であり、伝統的季節的な遊牧 形態を保持している。現時点でモンゴルでは約2,800万頭の家畜を保有してお り、その大部分がヒツジとヤギである。 [複数のModeratorにより上記記事では情報が限定されており疾患が特定できな いとのコメントと、鑑別診断の候補記載、後略。] ●06-08 (0609-0060)#C#炭疽、ヒト患者-ギニアビサオ:OIE# ギニアビサオにおける炭疽:支援要請にOIEが対応。 情報源:OIE記者発表、6月8日。 ギニアビサオ政府がOio地域において80名以上が感染し、入院患者13名、死亡 患者4名を出した炭疽流行を公表した。国際獣疫事務局(OIE)とWHOは2005年5月 3日にこの報告を受けた。 Oio地域の経済は主に小規模農家の家畜飼育に依存している。もしもこれが迅 速に制圧されなければ、住民にとっても感受性動物集団にとっても炭疽流行の 影響は甚大である。 ギニアビサオ当局は、国際社会に対して、流行制圧のため迅速かつ強力な支援 を要請した。OIEはより良く状況を評価し適切な対応を開始するために、WHOや 世界食糧機構(FAO)、ギニアビサオ獣医学当局と継続的に連絡を取り合ってい る。緊急事態に対する即時対応段階として、OIEは獣医学当局が5万頭以上のウ シを保有する感染地域で囲い込み(ウシ)ワクチン予防接種計画を実施できるよ うに、緊急資金援助を開始した。 炭疽は人畜共通感染症であるために、OIEはFAOやWHOと共同して、今回の危機 に直面し制圧を図っているギニアビサオ当局の努力に最善の支援を合同で提供 するため強力な介入を実施している。 米国CDCやいくつかの非政府組織NGOも支援提供を申し出ている。 [Moderatorによりギニアビサオには炭疽が動物間に土着(常在)感染していたが、 何らかの理由でOIEには炭疽存在が報告されていなかったことと、上記報告が 動物感染症国際制圧計画の一環であることの記載、後略。] ●06-07 (0609-0070)#C#リステリア症、死亡患者-スイス(Neuenburg):警報# Neuenburgでチーズが原因の食中毒死亡患者発生。 情報源:Tages-Anzeiger.ch、6月7日。 Neuenburg州で、高齢者2名がリステリア菌感染により死亡した。加えて、女性 2名が流産し、その他に6名が病院に収容された。全員が州内で製造された Tomme(トム)チーズ(生乳製白チーズ)を食べていた。 Neuenburg州の内科医Daphne Berner氏は、現地のRTNラジオの報道で死亡患者 を確認した。高齢の患者2名は過去2週間に死亡した。 これに先立ち2005年5月中に、公衆衛生当局はリステリア症集団患者発生を報 告していたが、死亡患者には触れていなかった。現在、患者10名がリステリア 症で入院している。最近1週間以内に、患者5名が判明した。 同州産のトムソフトチーズが、感染源と指摘されている。調査官は、感染者ら が、特定の牧場が生産したこの種のチーズを食べていたことを報告している。 州の検査官は、病原菌の起源を同定するために、更なる調査を実施している。 今回の事例が深刻であるため、保健局は、州内の小売店や市場からすでに購入 したNeuenburg州産トムチーズを消費しないよう、市民に通知した。疑わしい チーズは破棄すべきである。同時に当局は妊娠中の女性に対し、過去3週間以 内にNeuenburg州産トムチーズを食べて発熱している場合には、主治医に相談 するよう求めている。リステリア症は免疫不全者にとっても危険である。リス テリア症はインフルエンザ様症状で発症し、時に髄膜炎を合併することがある。 今回の事例によって、1987年にスイスのフランス語圏で発生したリステリア症 流行の不快な記憶が思い起こされた。その際には、汚染されたヴァシュラン・ モン・ドールVacherin Mont d'Orチーズ(牛の生乳から作るウォッシュタイプ のチーズ)を摂食した31名が死亡した。死者の少なくとも半数が胎児あるいは 新生児であった。事態を受けて、当局は12種類のチーズ(製造・消費)を禁止し、 チーズ1トンが廃棄された。これによりスイス内外のチーズ業界は多大な経済 的被害を被った。フランスでは、1992年に死者60名を出したリステリア症流行 を経験した。 [Moderator注:加熱殺菌していない生チーズはリステリア菌_L. monocytogenes_の感染源となることが多い。この記事中にあるように、このグ ラム陽性桿菌が原因となった重症感染症は、高齢者、免疫不全者および妊娠中 の女性および胎児に最も一般的に認められる。] ●06-07 (0609-0080)#C#レジオネラ症、死亡患者-ノルウェー(南東部)(03): 感染源# レジオネラ症集団感染の感染源が特定される。 情報源:Aftenposten.no。 Ostfold地区のFredrikstad病院当局は6月8日、これまでに死者10名患者52名を 出したレジオネラ症集団感染事例の感染が確認されたと発表した。 「感染源の探査は完了した。当局は高い確率で、感染源を特定できたと考えて いる。」とSvein Ronsen氏は記者会見で語った。SarpsborgにあるBorregard社 がレジオネラ菌の感染源として名前を揚げられている。水を使って空気を浄化 する集塵器(スクラッバー)が、直接の感染源と考えられている。 「こうした設備は空中に大量の水蒸気を拡散させる。」と感染症専門家らは、 記者会見で指摘した。今回の調査結果は、これまでこうした設備が国内外で1 度もレジオネラ症事例の原因となったことがなかったため、調査を行った当局 にとっても意外であった。 [Moderator注:関連性を証明するために、当該感染源から分離された菌と患者 分離株が同一であることを示す必要がある。そのためには尿中抗原や血清学的 診断結果だけではなく、培養によるレジオネラ症診断が必要である。水性のエ アロゾルを産生する装置はどんなものでもレジオネラ症を感染拡大させる可能 性がある。]
by sank100
| 2005-06-09 20:42
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