ProMed-mail 国際感染症学会メーリングリスト
2005-11-21T21:07:35+09:00
sank100
国際感染症学会ML;成田検疫所邦訳(転載許可済)
Excite Blog
11月21日(3)
http://sank100.exblog.jp/3802534/
2005-11-21T13:39:01+09:00
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sank100
ProMed-mail
●11-18(1121-0010)#C#デング熱/デング出血熱最新状況、2005年(37)#
目次:
[1]インドネシア
[2]インドネシア(Central Java)
[3]中国(香港)
[4]インド
[5]インド(New Delhi)
[6]フィリピン(Pangasinan)
[7]マレーシア
[8]シンガポール
[1]インドネシア、情報源:The Jakarta Post, Indonesia、11月18日。
デング熱患者数が増加し、新たな死亡患者発生。
9歳の少女が11月17日、デング熱の診断で入院して2時間後に、ジャカルタ西部
にあるTarakan病院で死亡した。病院の広報担当Hendry Manik氏は、ジャカル
タ北部Pademangan Utara地区に家族と住んでいた患児は、11月17日午後10時30
分に集中治療室に収容され、12時30分に死亡したと発表した。同氏は、2005年
11月だけで、患者2名がデング熱のために同院で死亡したと語った。また、同
院では11月17日に患者5名が入院したため、デング熱患者数は、小児患者15名
を含む49名となったとしている。
ジャカルタ保健局広報官Evy Zelvino氏は、雨期が近づいているため、デング
熱患者数は、過去数ヶ月に渡り増加を続けていると述べた。ジャカルタ保健局
の統計によれば、2005年1月~10月の間に、首都では、死亡患者74名を含むデ
ング熱患者16840名が記録された[致命率:人口10万人当たり439例]。他方、同
市内の医療機関では、デング熱患者の入院が続いている。以下、市内各地の医
療機関での患者入院の状況、過去数年間の大ジャカルタ圏でのデング熱患者数
の推移。
[2]インドネシア(Central Java)、情報源:The Jakarta Post, Indonesia、11
月16日。
Semarangで、デング熱のために80名が死亡。
Central Java州でのデング熱の拡大は、警戒状態に達しており、2005年年初以
来の死亡患者80名が報告されたと、保健当局高官が11月15日に明らかにした。
同州保健当局責任者Budihardja氏は、同期の患者総数は3531名であり、致死率
は2.3%、人口10万人当たりでは2265名となると述べた。デング熱患者は
Central Java州の全ての地区(regencies and municipalities)から発生してい
るが、Semarang地区の患者数が最多で、死亡患者16名を含む1340名が記録され
ている[致死率1.2%]。Budihardja氏は、デング熱発生の原因を衛生状態の悪
さと指摘した。
以下、上記の統計でも昨年同期比では患者数は減少しており、その背景には政
府の衛生状態改善の取り組みがあること、デング熱対策に政府が予算を計上し
たことなど。
[3]中国(香港) 、情報源:News.gov.hk, Hong Kong、11月18日。
健康保護センターは、24歳女性の輸入デング熱患者を確認したが、これで、今
年のデング熱患者数は25名となった。全例が輸入患者である。患者は、10月24
日から11月7日までインドネシアを旅行した。11月8日に、発熱、咳および咽頭
痛で発病した。11月9日以来、United Christian病院で治療を受けており、現
在病態は安定している。患者の自宅での接触者は、発症していない。
以下、住民、海外渡航者へのデング熱感染予防の呼びかけ。
[4]インド、情報源:The Tribune, India、11月17日。
デング熱患者数は、[2004年以来?] 62%の増加を示している。当地ではすでに
数名がデング熱によって死亡した。マラリアの感染も拡大しており、今年は患
者数が53%増加した。保健局は、しかし、デング熱あるいはマラリアによる死
亡患者を診断確定できていない。
関係当局による公式統計によれば、2005年には、デング熱確定患者34名とマラ
リア患者242名が確認されている。昨年には、デング熱患者21名とマラリア患
者158名が同局により確認されたのみであった。過去5年間では、最多のデング
熱患者数は2001年に報告されたが、最多のマラリア患者数は2003年に記録され
た。2003年のデング熱感ジャスは32名であった。今年は、これまでの増加傾向
からして、大幅な患者数増加の可能性がある。
以下、インドの公式統計は実際のデング熱/マラリア患者発生を捕捉できてい
ない実態 (詳細略、原文参照のこと。)
[5]インド(New Delhi)、情報源:NewKerala.com, India、11月14日。
11月15日インドの首都[New Delhi]では、18名ものデング熱患者が報告され、
患者数の累計は、死亡患者9名を含め868名となった。今回の患者のうち4名は、
他の州からの患者であった。患者のうち、592名はニューデリー市民であり、
116名がUttar Pradesh州、59 名が Haryana、1名がRajasthan州出身で、100名
は別の州出身である。以下、ニューデリー市内の地区別の患者数、2003
年、2004年のデング熱患者統計(詳細略、原文参照のこと。)
[6]フィリピン(Pangasinan)、情報源:Sun Star news, Philippines、11月11
日。
これまでに実施された血液培養検査に基づいて、政府の医官は、Pangasinan州
のデング熱患者から、デングウイルス2亜型株が検出されたと確認した。地域1
医療センター(R1MC)の主任であるDr Jesus Cantoは、確認された2株は、主に
州西部の患者に認められる非病原株と住民を苦しめている病原性株であると指
摘した。
以下、地域1医療センター(R1MC)を受診・入院したデング熱患者の概況、血液
成分分離装置を用いた治療。
[7]マレーシア、情報源:Bernama.com News, Malaysia、11月15日。
Pahang州在住の11歳少年がデング熱により死亡。
Pahang州Kuala Lipis地区Kuala Medang在住であった11歳少年が、11月12日に
デング熱により死亡した。この症例は、先週唯一の死亡患者であった。
保健省疾病対策局長官Dr Ramlee Rahmatは、2005年11月第2週に、デング熱疑
い患者数は、前週の542名から751名へと、208名増加したと発表した。内訳は、
712名が(通常の)デング熱患者であり、39名がデング出血熱患者であったとし
ている。11月12日時点での今年のデング熱患者累計数は、死亡患者86名を含め
34485名[致死率:人口10万人当たり249例]であった。昨年同期のデング熱患者
累計数は、死亡患者84名を含む26870名[致死率:人口10万人当たり313例]であ
った。地域別では、Selangor 州が最多の患者数を記録し [患者数11 367名、
死亡患者数24 名、致死率:人口10万人当たり211例], 以下 連邦地区 [患者数
5027名、死亡患者数名、致死率:人口10万人当たり279例] および Penang 州
[患者数3129名、死亡患者数 7 名、致死率:人口10万人当たり2224例]であっ
た。
[8]シンガポール、情報源:People's Daily Online、11月15日。
11月14日付けChannel News Asia報道によれば、シンガポールでは今年これま
でに、デング熱患者13425名が記録された。この統計は、患者9459名が記録さ
れた2004年通年のそれより42%増となっている。11月12日までの1週間の患者
数は175名であり、その前週の222名よりも減少した。シンガポールでは2005年
9月に、デング熱患者数の急増が認められ、9月18日~24日の週には最高記録の
713名に達した。今年これまでに19名がデング熱のために死亡した[致死率:人
口10万人当たり142例]。
●11-18(1121-0020)#C#炭疽、ヒト患者、ウシ-ジンバブエ(Masvingo)(04)#
[1]情報源:AllAfrica.com。
過去数週間Masvingo 州内の大部分の地区で発生している炭疽流行により、住
民3名とウシ130頭が死亡した。死亡患者は、家畜14頭の死亡患者が報告された
被害の最も大きい地区であるBikitaで発生した。ヒトと家畜の両方で炭疽症例
が再発生したことから、獣医学局は警戒を強めている。同局は今回の流行が週
内の畜産業に与える被害に懸念を表明した。州獣医学局担当官Dr. Charity
Sibandaは11月17日、Bikitaでの炭疽による死亡患者3名と死亡したウシ数十頭
を確認した。以下、Dr. Sibandaによる州内の炭疽流行被害の詳細。
[2]情報源:SW Radio Africa Zimbabwe news。
全土で問題となっている水飢饉が続いている。専門家は、緊急の解決が必要と
指摘している。動物は国立公園内で死亡しており、市民は数カ月間(十分な)水
無しで生活している。
以下、水不足により危機に瀕しているジンバブエ国内の野生動物の状況(詳細
略、原文参照のこと。)
●11-20(1121-0030)#Ea#鳥インフルエンザユーラシア(71):野鳥、ベトナム、
英国、クウェート#
目次:
[1]ベトナム、ウ(鵜)
[2]英国、輸入Mesias
[3]クウェート、フラミンゴ、疑い
[1]ベトナム、ウ(鵜)、投稿者:Nial Moores。
前の記事(#20051118.3355 [1]:ベトナム、ウ(鵜)-情報提供依頼)への応答。
2000年3,4月および11月にベトナムのメコンデルタ地方で、河口および後背地
の湿地調査を行ったBirds Korea代表からのこの地域で確認されるウ(鵜)に関
する情報提供記事 (訳省略、原文参照のこと。)
[2]英国、輸入Mesias、情報源:BBC News、11月15日。
英国環境食糧地方省の疫学報告に対して、台湾政府は、「中国産の鳥類を英国
やその他の諸国に合法的に出荷するため、鳥インフルエンザ感染が発生してい
ない台湾を利用しようとして、利益第一の業者が鳥類mesiasを中国から台湾へ
と密輸した可能性は十分にある」と表明した。
以下、上記表明を裏付ける1998年に発生した同様の事例の紹介。(訳省略、原
文参照のこと。)
[3]クウェート、フラミンゴ、疑い、情報源:Weekly OIE disease
information、11月18日。
報告日:2005年11月10日。
病因:鳥インフルエンザウイルスH5N1型。
事例の初確認日:11月9日。
定期の鳥インフルエンザサーベイランス過程で、海岸近くの個人所有の施設で
飼育されていたフラミンゴ2羽中1羽が鳥インフルエンザウイルスH5N1型に対す
る抗体陽性と確認された。
検査機関:動物衛生局、ウイルス学研究室。
検体の提出:11月2日。
以下、検査方法とその結果の詳細。
感染源:渡り鳥の排泄物の可能性。
以下、感染対策、その他の情報 (訳省略、原文参照のこと。)
●11-20(1121-0040)#Er#デング熱/デング出血熱-スーダン(Kordofan):否定、
情報提供依頼#
情報源:ProMED-mail。
11月12日付けProMED記事「デング熱/デング出血熱最新状況2005年(36)」
(#20051112.3309)に以下の情報が含まれていた。
「[1]スーダン(Kordofan). 10月に発生したスーダン中央部のKordofan地域南
部でのデング熱流行により、約75人が死亡し300人が発病したとWHOと保健省が
木曜に発表した。スーダンで最初の記録されたデング熱流行は、Red Sea州で
1980年代半ばに報告された。その際の致死率は25%であった。」
今回の報告での異常に高い致死率 (75/375 = 20%) にはコメントが必要である。
一般的に報告されているデング熱の致死率は5%以下であるが、15%以上の致
死率を示す流行もある。5年以下の間隔で、異なる血清型による流行が繰り返
される地区が存在する。スーダンでの前回報告されたデング熱流行は20年前で
あるので(記事中の文献参照のこと)、デング出血熱患者のデング熱患者に対す
る比率は、キューバでの2001年~2002年の流行(それ以前の流行は20年以上前)
の際に認められたそれに近似すると予想される(デング出血熱患者数/デング熱
患者数= 81/12 889、死亡患者はほとんど発生しなかった。)
フラビウイルス属は、血清学検査で交叉反応性を示すことで有名であり、デン
グウイルスが実際に分離されたか、PCR法で同定されたか確認することが重要
である。Kordofan地域のNuba Mountains地区では数十年前に黄熱の流行が発生
した。それが除外されていることを望む。
以下、参考文献の表題と要旨。
]]>
11月21日(2)
http://sank100.exblog.jp/3802397/
2005-11-21T12:52:39+09:00
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sank100
ProMed-mail
ネシア、中国#
[1]インドネシア、情報源:Bloomberg News Service、11月18日。
2005年11月前半に鳥インフルエンザにより死亡したインドネシア人女性2名は、
同ウイルスに感染した鳥類と接触していなかったと、患者の1人を治療した病
院(ジャカルタ市のSulianti Saroso病院)の医師が明らかにした。政府の調査
では、患者自宅近くでは、鳥インフルエンザウイルスに感染した家禽やその他
の鳥類を確認できなかった。
H5N1型株によるこれまでの患者・死亡患者発生状況(中略)。
香港にあるWHO委託研究所は11月16日、問題のインドネシア人女性2名がH5N1型
ウイルス感染で死亡したことを確認した。これにより、インドネシアでの確定
患者数は11名[そのうち7名が死亡]となった。以下、ジャカルタにいるWHO事務
所代表のコメント(中略)。
インドネシアでは、(鳥インフルエンザ感染)症状を呈したティーンエイジャー
2名が、H5N1型株に関する検査を受けている。両名とも、自宅ではH5N1型株に
感染したニワトリとは接触していないとされている。
[2]中国、情報源:Globe and Mail Update,Toronto、11月19日。
中国当局は、2004年春以来、中国国内で分離されたH5N1型鳥インフルエンザウ
イルス株検体を国外の研究者に分与していない。このため、インフルエンザの
専門家は、同ウイルスの変異の全容が把握できないと困惑している。
以下、中国国内でH5N1型株感染患者が確認されたことを受けて、鳥インフルエ
ンザ流行の評価に中国国内での同ウイルスの感染状況を正確に把握する必要性
が生じているが、それが実施されていない現状、関係者によるコメント。
(詳細省略、原文参照のこと。)
●11-19(1120-0020)#Ea#鳥インフルエンザユーラシア(70):ベトナム、中国#
[1]情報源:VNA、11月18日。
北部のPhu Tho省は11月18日、Yen Lap地区のDong Thinh 村でアヒル100羽が死
亡したことが確認されたことを受けて、鳥インフルエンザ流行を宣言した。ベ
トナム農業地方開発省下の獣医学局は11月18日、今回の流行発生により、流行
による被害が発生している地域(省および都市)が17カ所に達したと発表した。
Thai Binh省当局は、11月13日にHung Ha得でニワトリ49羽が死亡していること
を確認した。死亡したニワトリは、検査でH5N1型鳥インフルエンザウイルス陽
性となった。
[2]情報源:Xinhua via CRI Online、11月19日。
中国の胡錦濤国家主席は11月19日、鳥インフルエンザの予防・制圧に関して、
APEC加盟諸国と緊密に連携していく用意があると発表した。
(詳細省略、原文参照のこと。)
●11-18(1120-0030)#C-#インフルエンザウイルス、ヒト患者-東アジア(178):
タミフル(02)#
[1]情報源:New Scientist.com, news service、11月18日。
インフルエンザ治療薬タミフルを服用して死亡した日本の小児患者に関する安
全性情報が、11月18日に、米国食品医薬品局(FDA)によって検討されている。
ヨーロッパ医薬品評価機関(EMEA)の安全性委員会も、製薬会社ロッシュ社に対
して情報の提供を求めた。FDAは以下のように主張している、「現在入手して
いる情報に基づけば、FDAは、タミフルと報告された小児の死亡との間に因果
関係があるとは結論できない。」
FDAとEMEAによるタミフルの調査は、東アジアでの現在の高病原性鳥インフル
エンザ流行のため、衆目の関心を引いている。今回の事例は、タミフルが主要
な治療薬となるであろうヒトでの(鳥インフルエンザ)汎流行に対する恐怖を増
加させた。
以下、今回の安全性情報の概要とFDAの見解。
(詳細省略、原文参照のこと。)
[2]情報源:The Yomiuri Shimbun、11月19日。
厚生労働省当局者は、タミフルを服用して死亡した複数の日本の小児患者を調
査している米国食品医薬品局報告にもかかわらず、同省は、医療機関にタミフ
ル使用の危険性を警告する予定はないと語った。同省は、16歳以下の小児13名
が、タミフル服用後に死亡したことを確認した。8名については、患者がイン
フルエンザとは無関係の疾患で死亡したため、死亡と服薬との間の因果関係は
否定されている。
[3]情報源:The Asahi Shimbun、11月19日。
政府は2005年11月18日、インフルエンザ治療薬タミフルに関する米国側の安全
性懸念を無視した。内閣官房長官は、専門家の意見を引用して、タミフルは、
適切に処方されれば、安全性上の問題はないと言明した。米国食品医薬品局
(FDA)は、タミフルと日本での小児患者12名の死亡との関連を調査することを
決定した。日本の厚生労働省は、これまでに、死亡症例の半数ではタミフルが
原因ではないと結論を下している。しかしFDAは、報告された死亡症例は、タ
ミフルの安全性についてさらなる調査を行うのに十分な異常事態であるとして
いる。
以下、FDAと厚生労働省担当部局のタミフルの安全性に関する調査の概要と見
解。
●11-19(1120-0040)#Ea#鳥インフルエンザH5型株、家禽-カナダ(ブリティッシ
ュコロンビア州)#
[1]鳥インフルエンザ-最新状況、情報源:カナダ食品検査局、11月18日。
予防的対策として、農業国土省(Ministry of Agriculture and Lands)および
カナダ食品検査局(CFIA)は、アヒル1羽が検査で鳥インフルエンザウイルス陽
性となった商業農場を隔離している。今回の事例は、ヒトの健康上の脅威を意
味しないことに特に言及しておきたい。陽性検体は11月18日に、Abbotsfordに
ある州動物衛生研究所で診断確定された。検体は、更なる精査のため、
Winnipegにある国立外来性動物疾患センター(NCFAD)に送付される予定である。
[2]情報源:Alert net (Reuters)、11月18日。
鳥インフルエンザが、カナダ南西部のブリティッシュコロンビア州の農場で飼
育されていたアヒル1羽で確認されたが、この個体は公衆衛生上の脅威とはな
らないと、当局が11月18日に発表した。
カナダ食品検査局(CFIA)のDr Jim Clarkは、当局が問題の個体について報告を
受けたのは11月17日で、検出されたのはH5型鳥インフルエンザであると予備的
な検査で示されたが、ウイルスの亜型を同定するためには、更なる検査が必要
であると指摘した。
以下、今回の症例が診断された経緯 (詳細省略、原文参照のこと。)
●11-18 (1120-0050)#Ea#スクレーピー、異型(atypical)、ヒツジ-フォークラ
ンド諸島#
情報源:Wool Press。
フォークランド諸島で、初のスクレーピー症例が診断された。症例は、Cape
Dolphin地区での7歳齢の自家放牧の雌である。常に自然放牧され、人工授精と
は無縁な個体であった。また、この症例は、通常のスクレーピーとは臨床経過
が異なる異型スクレーピー(atypical scrapie)と呼ばれる病型と確認された。
古典的なスクレーピーは250年以上前から知られているが、異型スクレーピー
の第1例は、1998年にノルウェーで診断された。スクレーピーに対する国際的
な関心が高まっているため、ヒツジは以前よりもより精密な調査に付されるよ
うになっている。今回の症例の詳細はWool Press誌の12月号に公表される予定
である。
●11-18(1120-0060)#Ea#慢性消耗病最新状況、2005年(03)#
[1]情報源:Utah Division of Wildlife Resources。
今年のユタ州での先込め銃(muzzleloader)による狩猟で捕獲された雄シカ2頭
が検査で慢性消耗病(CWD)陽性と確認されたと、州野生生物資源課が11月17日
に発表した。
(以下省略、原文参照のこと。)
[2]情報源:Utah Division of Wildlife Resources。
野生生物資源課(DWR)担当官は、ユタ州内の慢性消耗病の発生と流行を監視し
ている。過去4年間に週内で捕獲されたシカのうち少数が、検査でCWD陽性と確
認されている。
以下、ユタ州での狩猟されたシカに対する慢性消耗病サーベイランスの概要。
(詳細省略、原文参照のこと。)
[3]情報源:New Hampshire State Wildlife、11月9日。
ニューハンプシャー州Fish and Game Departmentは11月9日、ハンター2名が、
慢性消耗病(CWD)が確認されているニューヨーク州から違法にシカを持ち込ん
だとして法廷に出頭を命じられたと発表した。問題のシカ2頭は、週内のシカ
およびアメリカヘラジカをCWDの脅威から保護する対策の一環として、押収さ
れ処分された。
以下、今回の事件の詳細。(詳細省略、原文参照のこと。)
]]>
11月21日
http://sank100.exblog.jp/3802391/
2005-11-21T12:51:40+09:00
2005-11-21T12:51:40+09:00
2005-11-21T12:51:40+09:00
sank100
ProMed-mail
供の依頼#
情報源:NewIndPress.com、11月17日。
Usilampatti地区の農夫が原因不明のウシの死のために動揺している。同地区
では農業とともに乳牛を飼育が大規模に行われている。田畑の麦わらや草が飼
料として乳牛に与えられている。これらの牛乳を売ることによって、農夫らは
安定した収入を得ている。しかし最近、これらのウシが原因不明の死を遂げて
いる。
Rengasamipatti村とAmmamuthu村に放牧されていた数頭のウシが死亡している
のが見つかった。農夫らの話によれば、ウシは震えで始まり、数分後に死亡し
た。外科獣医師が現地を訪れて予防ワクチンを接種したが、死因は特定できな
かった。農夫らは死因の解明と予防法の模索を専門家に依頼した。[Moderator
注:感染症も否定できないが、飼料の変化による代謝性の原因も考慮に入れて
おくべき。更なる情報を求む。]
●11-17(1118-0040)#Ea#鳥インフルエンザユーラシア(67):野鳥#
目次:
[1]ベトナム、ウ(鵜)-情報提供依頼
[2]中国、予防対策
[3], [4]クウェート、フラミンゴ-対応
[1]ベトナム、ウ(鵜)-情報提供依頼、情報源:Xinhuanet、11月17日。
ベトナム南部のDong Thap省にある鳥類保護区で、ウ30羽が最近突然死亡した
ため、現地当局は全ての野鳥生態系観光事業サイトを閉鎖したと、現地メディ
アが11月15日報じた。メコンデルタで最も有名な生態系観光事業サイトの1つ
であるGao Giongで、ウ(black cormorants)が死亡し、それらから採集された
検体で鳥インフルエンザウイルス検査が行われていると、Youth紙が、同省農
業地方開発局副長官の発言として伝えた。
以下、ベトナム国内での鳥インフルエンザ感染拡大を受けた各地の鳥類規制の
実態。(詳細省略、原文参照のこと。)
[2]中国、予防対策、情報源:Xinhua via People's daily online、11月14日。
中国北東部の吉林省にある大規模な野鳥生息地であるXianghai国立自然保護区
は、観光客が、鳥が媒介する疾患に曝露するのを予防するため、観察スポット
全てを閉鎖した。鳥インフルエンザ感染が発生しているや内モンゴル自治区に
隣接する吉林省当局は、鳥インフルエンザの感染拡大を防止するため、検査と
検疫を強化している。Xianghaiの湿地保護区、吉林省のMomoge自然保護区、お
よび吉林省に隣接する黒龍江省のZhalong自然保護区は、ツル類の3カ所の主要
な保護地区となっている。
[3]クウェート、フラミンゴ-対応、投稿者:David Melville (名誉研究者、
Kadoorie農業研究センター)。
中東の湿地帯録(Directory of Wetlands)は、グレーター・フラミンゴ
(Greater Flamingos)が記録されているクウェート国内の沿岸地区2カ所を載
せている。以下、クウェートを含むユーラシアからアフリカにかけてのフラミ
ンゴの渡りに関する背景情報。参考文献あり。(詳細省略、原文参照のこと。)
[4]クウェート、フラミンゴ-対応、投稿者:Nial Moores (Birds Korea代表)。
Al-jazeera紙報道記事のフラミンゴ写真を見ると、少なくともフラミンゴの一
部は、クウェートあるいはより広域でペットして所有・取引がなされているよ
うである。クウェートで同時に輸入されたハヤブサの死亡が確認されているこ
とから、この話には一部報道とは異なる部分が存在していることが示唆される。
]]>
11月18日(2)
http://sank100.exblog.jp/3790170/
2005-11-18T19:16:31+09:00
2005-11-18T19:16:31+09:00
2005-11-18T19:16:31+09:00
sank100
ProMed-mail
目次
[1] ベトナム
[2] 中国
[3] インドネシア
[4] ルーマニア
[1] ベトナム。情報源:Reuters alertnet、11月16日。
ベトナムで鳥インフルエンザウイルスの新型株を検知。
ベトナム人科学者が家禽における鳥インフルエンザウイルスの新型株を検知し、
感染循環が続けばヒトの健康を危険にさらす可能性があることを、11月16日保
健当局が発表した。
ホーチミン市動物保健センターの責任者Dong Manh Ha氏は、センターで行われ
た調査の結果、家禽の鳥インフルエンザウイルスに新たにH3とH4亜型株が見つ
かったことを、11月16日ロイター通信社に語った。
科学者によれば、H3亜型およびH4亜型株は鳥類の死亡原因にはなりうるが、ヒ
トの汎流行が危惧されているH5亜型株に比べて、一般に毒性は低く、感染伝播
速度も遅い。中略。
「家禽の鳥インフルエンザウイルスにいくつかの亜型が存在することが、危険
性を高めている。さらに詳細な検査のためオーストラリアのOIE研究所に検体
を送付した」とHa氏が語った。国営メディアによれば新種のウイルス株はH3N4
とH4N5である。
以下、サーベイランスを強化すれば病原性の低いH3やH4など他の亜型株が検知
されても驚くにはあたらないとする、香港の感染症専門家のコメント。これら
の亜型株とH5N1型株の間で遺伝物質の混合あるいは交換が起こる危険性があり、
それによってH3N4型株やH4N5型株の病原性が高まる可能性がることなど。
[2] 中国。情報源:China Daily、11月16日。
鳥インフルエンザに対し厳戒態勢。
新疆ウイグル自治区北西部の2郡で新たな集団発生が11月15日報告されたこと
を受けて、中国政府は鳥インフルエンザに対する監視を強化した。
中国国立鳥インフルエンザ委託研究所は、新疆南部のZepu Countryとウルムチ
郡にある複数の自営農場から送られた死亡家禽からウイルスを検出した。検出
されたウイルスは致死的鳥インフルエンザH5N1型株であったと、農業省(MOA)
が11月15日発表した。鳥インフルエンザの発生した2郡で、半径3km圏内の養鶏
総数322,500羽が処分され、10km以内の鶏肉市場が閉鎖されたことを当局が明
らかにした。[Moderator注:処理班により適用されたバイオセキュリティ対策
についての詳細参照]
「流行は基本的に制御された。2郡は感染の拡大を防止するため、大量のワク
チン、防護服、消毒薬を購入した」と、新疆の副議長が述べた。
以下、新疆地方政府の取った迅速な対応。中国東部の安徽省、淮南市近郊でも
高病原性鳥インフルエンザが大量発生し、13万羽の家禽が処分されたとする
MOAの発表。その他の省、自治区、地方自治体などでも養鶏場や渡り鳥に対す
る監視を強めていること。広西壮族自治区(Guangxi)保健当局は、高齢者、小
児、医療従事者、養鶏業者などに対してワクチン接種を開始したこと
[Moderator注:ワクチンの種類について情報を求む]など。後略。
[3] インドネシア。情報源:Pravda、11月16日。
インドネシア政府は鳥インフルエンザ対策を強化すべきと、EU幹部保健当局が
発表。
EU幹部保健当局は11月15日、インドネシア政府は鳥インフルエンザ対策を強化
すべきとして、約束を履行するよう通告した。政府当局が最近アジア(64名の
死者を出している)からヨーロッパへ感染拡大してきた鳥インフルエンザを制
御する政治的意思を持っているようだ、とEU衛生局長Markos Kyprianou氏が述
べている。
数億羽におよぶ裏庭養鶏の監視法から、処分やワクチン接種についての指針ま
での詳細な計画の案出と、実行するための措置を講じる必要がある。広大に広
がる島々に人と鶏が密集しており、「容易ではないだろう」とKyprianou氏は
話している。「インドネシアは外国の支援を必要とするだろう...しかし残
念ながら、我々は援助することはできるが、彼らに成り代わってできることで
はない。」
以下、数千名の軍隊に学生やボランティアが加わって戸別訪問調査を行ってい
るとのインドネシア大統領のコメント。養鶏農家に対しての補償ができないこ
とから、政府当局は汚染地域の全家禽を処分することを拒否していること。イ
ンドネシア政府の置かれた状況を理解した上で、患畜の処分とワクチン接種の
併用を推奨するKyprianou氏のコメントなど。
[4] ルーマニア。情報源:Spotlightingnews、11月15日。
ルーマニア、Caraormanで鳥インフルエンザ発生。
ドナウ・デルタでの鳥インフルエンザが制圧されたと現地当局が確信した後で、
また、1ヶ月前の興奮状態から平常生活に戻り始めた後で、再びデルタ地域の
村に鳥インフルエンザが発生した。
11月14日朝、ルーマニア、Tulcea地区の獣医学研究所は、Caraorman村で数日
前に死亡した鳥に、鳥インフルエンザウイルスの存在を確認した。先週(11月
第2週)多数の家禽が死亡したCaraorman村は、ドナウ・デルタの中心部、
Sulina市から13マイルの距離に存在する。
今回の事象は最新流行地に現れた、デルタ地域の野鳥および家禽における高死
亡率に基づく、ウイルス進展の新たな局面である疑いがある。
Partizani、CaraormanやCrisanなどの村では、過日数百羽の鳥が死亡している。
Sulina市近郊では100羽の白鳥が死亡して見つかった。Tulcea地区の衛生-獣医
学専門家Marian Avram主任は、現時点で研究所が鳥インフルエンザウイルスの
存在を確認しているのはCaraormanで死亡した鶏だけであるが、他に200検体を
分析中であり、数は増える可能性があると述べている。
Tulcea地区当局は、隔離措置のための人員配備が整ったことを明らかにした。
Caraorman村は比較的小さいため、隔離措置は容易である。世帯数は110で、
1800羽の鶏が存在する。当局によると、2時間ほどで鶏処分の準備ができてお
り、同地への食糧配給の用意もあるとのことである。同様配給はCeamurlia de
Jos、MaliucやVulturuなどの村に対する介入後にも用意されている。これら村
々は総額2万米ドルを、鳥処分の代価として受け取る予定である。
●11-17 (1117-0030)#Ea#口蹄疫、ウシ-ロシア(極東)(10)#
情報源:FMD News、カリフォルニア大学デーヴィス校提供。
カムチャッカ地方獣医学サービス主任Vitali Sapunov氏によると、カムチャッ
カ半島においてウシに対する集団ワクチン接種が行われている。口蹄疫ウイル
ス(FMD)血清型A、Oとアジア-1型に対するワクチン25,000回接種分が同地区に
搬入された。カムチャッカ半島にFMD例は発生していないが、東アジア諸国を
旅行することによって、あるいは中国からの食肉の違法な輸入によって持ち込
まれる危険性はある。ロシア農業省によれば、サハリンとマガダン地区でも
FMDに対するワクチン接種を行う予定である。[Moderator注:FMD、血清型アジ
ア1型は、隣国である中国から持ち込まれた可能性が最も高いが、ロシア極東3
州-アムール、ハバロフスク、プリモルスク-で2005年6月から9月の間に流行が
見られた。感染牛の処分や発生地域での集団ワクチン接種などの対抗処置は、
現在近隣のカムチャッカ、サハリン、マガダン地区まで拡大している。]
●11-17(1118-0010)#Ec#PROMED-MAIL INTERNET-A-THON 2005 (05)#
募金に応じた寄付者とそのコメント。
●11-17(1118-0020)#C#鳥インフルエンザ、ヒト患者-東アジア (174):
中国#
[1] 情報源:Associated Press Report、11月17日。
WHOは11月17日、中国が鳥インフルエンザの最初のヒト患者を報告して以来、
ヒトからヒトへ感染伝播した徴候はないことを発表した。「これまでのところ、
ヒトへ伝播した形跡はない。もし伝播していれば、もっと多くの人が重症肺炎
で死亡した可能性がある」と、中国のWHO代表Henk Bekedam氏が述べている。
中国保健省は11月16日、中国での鳥インフルエンザの最初のヒト患者を報告し
ている。それによると診断確定患者は2名で、24歳の女性は死亡、9歳の男児は
回復した。男児の12歳の姉は、死亡しているが、疑い患者である。
アジアでは2003年以降64名がH5N1型鳥インフルエンザで死亡しており、専門家
はヒト-ヒト間で容易に感染伝播する株への変異を懸念している。汎流行とな
れば数百万人が死亡する可能性がある。中国がインフルエンザ流行に直面して
いる徴候の有無について、Bekedam氏は「ヒト-ヒト感染伝播の徴候があったと
しても、小集団に留まる可能性が高い。我々はその段階にはない」と答えた。
しかし彼は「ウイルスに対して厳重な監視が必要である」と注意を喚起した。
「重要なことは、変化が起こったその時期をすばやく捉え得るかどうかである。
つまり監視システムの強化と迅速な対応である。」「それは中国だけでなく、
全世界にとって重要な課題である」と、彼は加えた。膨大な家禽群を所有し、
2005年10月以来11の鳥インフルエンザ流行が発生している中国では、ヒト感染
は避けられないと、当局は警告している。
中国当局は当初、家禽での鳥インフルエンザの流行地である中部湖南省で死亡
した12歳の少女も、彼女の弟や同時期に発症した学校教師と同じように検査は
陰性であると話していた。しかし後に政府はWHOに再検査を依頼した。罹患し
た鶏を調理中手に傷を負った教師は、入院中に回復したことを国営メディアが
報じた。WHOは彼がまだ観察下にあり、ウイルス感染の有無を調べる検査が続
いている事を明らかにした。WHOによれば、中国調査員は少女が鳥インフルエ
ンザによって死亡したことを確信しているが、彼女の遺体はすでに火葬されて
おり、検査のための適切な検体がないため、公式ガイドラインに基づいた診断
確定例とはみなされない。
死亡した24歳女性は、10月20日に集団発生の見られた東部安徽省の養鶏場従業
員である。Bekedam氏は、かの女性は養鶏場の近くに居住してはいないが、彼
女の住む村で死亡し、報告されていない鶏から感染した可能性があると述べて
いる。
以下、遼寧省・広東省でも監視体制を強めたこと。上海のトリ卸売市場に影響
が出ていることなど。
[2] 情報源:WHO、CSR、Disease Outbreak News、11月17日。
中国&インドネシア:鳥インフルエンザ状況-WHO更新情報、第41報。
中国。
中国保健省は、最初のヒト症例2例がH5N1型鳥インフルエンザによる感染であ
ることを確認した。1例目は南部湖南省の9歳の少年で、10月17日に呼吸器症状
で入院、その後完全に回復し退院した。2例目は24歳の女性で、南東部安徽省
の養鶏場で働いていた。彼女は11月1日に発病し、11月7日に重症肺炎で入院、
11月10日に死亡した。
北京の中国疾病管理予防センターで検査が行われた。湖南省でさらに2名の可
能性ある患者が調査されている。1例は少年の12歳の姉で、10月16日に入院し、
その後両側の重症肺炎および急性呼吸窮迫症候群で死亡している。少女からの
検体は検査に不十分で、確定診断にいたる可能性はない。H5N1型鳥インフルエ
ンザ感染である証拠は十分であると中国筋専門家は見ているが、WHOは検査室
で確定された例のみを記録している。
湖南省で調査されているもう1例は36歳の学校教師で、10月24日に肺炎で入院
したが、確定的検査結果はまだ出ていない。WHOのウイルス学と検査診断の専
門家が中国の専門家と協力して、湖南省の症例について調査にあたっている。
家禽における高病原性H5N1型鳥インフルエンザ感染の再発を受けて、ここ1ヶ
月中国でのヒト症例に対するサーベイランスを強化してきた。2005年10月19日
以来、中国では6つの省、北東部遼寧省から遠く西部の新疆地区まで、で11の
新たな流行が報告されている。
インドネシア。
インドネシア保健省は本日H5N1型鳥インフルエンザウイルス感染のヒト患者2
名を確認した。両名とも死亡している。新たに確認された1例目はジャカルタ
在住の16歳の少女で、11月4日に発症し、11月6日に入院、11月8日に死亡して
いる。2例目もジャカルタ在住の20歳の女性で、11月5日に発症し、11月9日に
入院、11月12日に死亡した。
両症例とも香港のWHO委託研究所で診断が確定した。現地調査が行われている。
これでインドネシアの患者総数は11名となり、このうち7名が死亡している。
[3] 情報源:Reuters Foundation AlertNet、11月17日。
インドネシアでH5N1型鳥インフルエンザ(香港の研究所で確定)により新たに
2名が死亡し、総死者数は7名となった。両名とも死亡した鶏に暴露していた。
以下、鳥インフルエンザ対策を国の最優先課題の一つに据えた、抗ウイルス薬
の製造認可、予算案の見直しなどの大統領指針。鶏の大量処分に難色を示す政
府当局の事情など。
]]>
11月18日
http://sank100.exblog.jp/3789140/
2005-11-18T12:57:55+09:00
2005-11-18T12:57:55+09:00
2005-11-18T12:57:55+09:00
sank100
ProMed-mail
[1]情報源:New York Times、11月16日。
中国:鳥インフルエンザ感染患者3名が確認される。
中国衛生省は11月16日、中央部の湖南省での2名東部の安徽省での1名を含む、
鳥インフルエンザ患者3名を確認した。この発表は、それ以上の詳細情報なし
に、公式メディア新華社のウェブサイトに提示された。
以下、当局の発表した家禽での大規模ワクチン接種計画について、15日に発表
された衛生省疾病対策局長Dr Qi Xiaoqiu の湖南省の患者の鳥インフルエンザ
感染疑いに関する会見内容、中国での昨年の鳥インフルエンザ事例、中国での
偽ワクチンによる鳥インフルエンザ感染拡大の可能性についての報告、中国で
の鳥インフルエンザのヒトでの流行時の対策、国連食糧農業機関本部の専門家
による中国国内の鳥インフルエンザ流行状況の評価、東南アジアの家禽での流
行対策が困難である理由、ワクチン接種の功罪。
[2]投稿者:Quanyi Wang (MD, MPH, 北京疾病予防対策センター)。
中国:鳥インフルエンザ感染患者確認。
中国本土で鳥インフルエンザ感染患者3名が、中国衛生省によって、11月16日
に確認された。その1人である安徽省在住の24歳女性は11月10日に死亡し、(湖
南省在住の)12歳の姉と9歳の弟の兄弟は、検査でH5N1型株陽性と確認された。
姉は11月10日に死亡した。今回は、中国本土で鳥インフルエンザ感染患者が確
認された初の事例である。
[3]情報源:ABC News International, Associated Press Report、11月16日。
中国:初の鳥インフルエンザ患者3名が報告される。
中国当局は11月16日、初の鳥インフルエンザ確定患者3名を報告し、一方で、
政府は、鳥インフルエンザの感染拡大を抑止するため、ニワトリ、アヒルその
他の家禽数十億羽にワクチン接種を急いでいる。WHOは、今回の患者らは病原
性の高い鳥インフルエンザH5N1型株に罹患し、うち2名が死亡したと発表した。
以下、今回の患者3名の概要、WHOのチームが調査のため現地入りしたこと、中
国当局は、10月20日にTiancheng市で鳥インフルエンザ感染により家禽550羽が
死亡した安徽省で、患者発生があったと報告していなかったこと、中国政府の
鳥インフルエンザ制圧対策、APEC会議での鳥インフルエンザ制圧のための地域
内、国際的な協力の必要性の訴え。
]]>
11月17日
http://sank100.exblog.jp/3788412/
2005-11-18T08:09:00+09:00
2005-11-18T08:09:00+09:00
2005-11-18T08:09:00+09:00
sank100
ProMed-mail
[1]タイ、情報源:WHO,CSR, Disease Outbreak News、11月14日。
タイ:鳥インフルエンザ流行状況-WHO更新40。
タイの公衆衛生省は、新たなH5N1型鳥インフルエンザ感染患者を確認した。今
回の患者は、バンコク郊外在住の18カ月の男児である。患児は2005年11月1日
に発症し、5日に入院した。病態は現在も安定している。この症例は、今年タ
イで4例目の検査による診断確定患者である。2004年1月以来、タイ当局は患者
21名を報告したが、そのうち13名が死亡した。
[2]タイ、情報源:Reuters Foundation AlertNet、11月14日。
タイ:乳児は回復し、祖母は検査陰性。
保健当局高官は11月14日、検査で鳥インフルエンザ陽性となったバンコク在住
の乳児は現在完全に回復しているが、国際的な保健規制に合致させるため、3
週間病院内に隔離する必要があると語った。H5N1型ウイルスの検査を受けた患
児の祖母は、通常のヒトインフルエンザであったことが判明したと、疾病対策
局主任Thawat Suntrajarn氏がメディアに対して明らかにした。Thawat氏は、
18カ月齢の患児は、バンコク東部郊外の自宅周囲で死亡したニワトリの排泄物
からH5N1型ウイルスに罹患した可能性があると指摘した。
[3]インドネシア、情報源:Reuters Foundation AlertNet、11月14日。
大統領は、死者数が7名であると発表。
インドネシア大統領は11月14日、国内で7名が鳥インフルエンザにより死亡し
たと発表した。これは、診断確定死亡患者数が5名であるとしているWHOよりも
多数となっている。以下、大統領のコメント。
[4]インドネシア、情報源:Reuters Foundation AlertNet、11月14日。
インドネシア:若者が検査でH5N1型ウイルス感染陽性。
インドネシア当局が16歳の若者に対して実施した検査の結果、この男子がH5N1
型鳥インフルエンザウイルスに感染していることが判明したが、結果は香港に
ある(WHO委託)検査室によって再確認される必要があると、病院広報担当者が
11月15日に発表した。広報担当Ilham Patu氏と保健省は、検査は週末(11月12
日~13日)に、ジャカルタ市内の鳥インフルエンザ患者治療病院である
Sulianti Saroso病院で死亡した他の2名の患者についても実施されているとし
ている。Patu氏は、16歳の男子は、11月11日に、Sulianti Saroso病院に入院
したと述べ、集中治療室に収容されていると加えた。死亡したニワトリとの接
触があったかについては明言していない。
以下、インドネシア国内での鳥インフルエンザ流行の概況。
[5]ベトナム、情報源:Reuters Foundation AlertNet、11月14日。
ベトナム:鳥インフルエンザ疑い患者2名発生。
国営新聞は11月14日、学生が鶏卵を摂食後病院で検査を受けており、一方では、
11月11日に中央部のQuang Binh省で重症肺炎で死亡した78歳男性から採取され
た検体の検査も行われていると報じた。
農業省の報告によれば、H5N1型ウイルスは、2005年10月初旬に再流行して以来、
全国64地域(省および都市)中10地域で被害を出している。2003年末に同ウイル
スが新興して以来、ベトナム国内の死者数は42名となっている[注:WHOによれ
ば死者数は41名。] 最新の感染地区は、北部の港湾都市Haiphongで、11月第2
週に、農場4カ所でニワトリおよびアヒル計1000羽が死亡した。
以下、保健省担当官のコメント、ホーチミン市にあるパスツール研究所での分
離ウイルス株の核酸配列解析結果、ベトナム当局の対策の概要など。
●11-11(1115-0040)#Ea#鳥インフルエンザ - ユーラシア(63):野鳥、台湾#
[1]鳥インフルエンザが、鳥類観察者を追い払う。
情報源:Taipei Times、11月13日。
2005年の台北鳥類観察フェアーが11月12日にGuandu自然公園で開始されたが、
鳥インフルエンザによるパニックのため、多数の愛鳥家が参加を見合わせ、参
加者数は昨年より70%減少した。
以下、省略。
[2]台湾当局は、高病原性鳥インフルエンザウイルス株を確認と発表。
情報源:Reuters Alertnet、11月14日。
農業省は11月14日、当局が、渡り鳥が残した排泄物中から高病原性鳥インフル
エンザウイルスH7N3型株を確認し、このウイルス株が近隣の養鶏施設に感染拡
大していないか検査中であると発表した。農業委員会の当局者は、致死的な
H5N1型株と同様、H7N3型株もヒトに感染しうると指摘した。H7N3型株の唯一の
検体は、南部のTainan市内の沼地で発見された。農業委員会では、同地区では、
死亡した鳥類は確認されていないとしている。今回の検体は、台湾で確認され
た同型株の2例目である。第1例は、2005年4月に台北郊外で発見された。
以下、H7N3型株の解説、WHOの感染対策勧告。
台湾ではH5N1型株による大規模な流行は経験していない。2005年10月には、同
国で2例目となるH5N1型株症例が、中国から密輸された家禽で確認された。
2004年に台湾で発生した[低病原性]H5N2型株流行により、家禽数十万羽が処分
された。
●11-11(1116-0010)#Ea#鳥インフルエンザ - ユーラシア(64):日本、OIE#
[1]情報源: OIE 疾患情報 Vol 18 -No 45
日本の鳥インフルエンザ
情報は11月4日に、農林水産省主任獣医官よりもたらされた。
低病原性トリインフルエンザウイルスH5N2亜型についての詳細
発生の初確認日:2005年6月26日、初発日:2005年6月24日。診断方法:検査
新規流行の詳細:
1. 初発地域: 茨城県茨城町の養鶏施設
流行開始日: 2005年11月4日
種: 鳥類
感染曝露された個体数:30万羽
2. 初発地域: 茨城県小川町の養鶏施設
流行開始日: 2005年10月3日
種: 鳥類
感染曝露された個体数:82 000 羽
* 感染した鳥はほとんど症状を示さなかった。
診断
国立動物衛生研究所による寒天ゲル沈降凝血阻害テストを10月31日より11月4
日にかけて施行し陽性の結果を得た。
ウイルス分離テストは茨城県畜産衛生サービスセンターにおいて10月31日より
11月4日にかけて行われ、陰性の結果であった。
流行の原因、感染の起源: 不明あるいは未決着
以下、感染制圧対策の概要。
[2]情報源: ロシア、プラウダ、2005年11月14日。
日本の当局は、ニワトリ80 000羽を処分。
当局の11月14日の発表によれは、茨城県の養鶏場で鳥インフルエンザを検出し
たが、死亡患者64人以上を出しアジアの養鶏業に大被害をもたらした致死性の
H5N1株である疑いはない、とした。茨城県当局は養鶏場でH5ウイルスを分離同
定した、と県知事は声明で述べた。以下詳細。
●11-15(1116-0020)#C#マラリア - ハイチ、ハイチからカナダへの輸出(02):
Cotes des Arcadins #
投稿者: Marie Denise Milord医師とMyrtha Louissaint医師(ハイチ保健省)。
2005年11月8日の投稿で記載された最初の患者2名は、カナダで実施されたスメ
ア検査で(患者1, 寄生虫血症parasitemia最高9.5%) およびハイチと米国の末
梢血スメア検査(患者2, 低寄生虫血症、.002%から0.4 %、おそらく治療のため)
により、熱帯熱マラリア感染であると診断された。
これらの患者2例の死亡は、その重症度が高かった(多臓器不全、低血圧、末梢
チアノーゼ、汎血管内凝固症候群/DIC)結果であるが、(臨床像は)重症マラリ
アとして矛盾しない。(デング熱やレプトスピラ症などの)他の感染症合併の可
能性については、現在、ハイチ、カナダおよび米国の検査機関で検査中であ
る。) ハイチ公衆衛生人口省 (MSPP) 当局は、2人の患者が発症する約2週間前
に訪れた海岸地帯であるPort-au-Prince とCotes des Arcadinsで、疫学調査
を行っている。 Port-au-Princeの大学病院では、過去4週間に認められた発熱
患者260人中12 人(4.6 %) が、スメア検査でマラリア陽性となり、
Canape-Vert病院では、検査された359検体中15 検体(4.2 %)がマラリア陽性で
あった。これらの統計は、2005年6月の全国的調査の際認められた発熱患者
1065人でのスメア陽性率3.0% (全て熱帯熱マラリア) に合致する。現在進行中
のPort-au-Princeの個人開業医師たちによる非系統的調査では、最近のマラリ
アによる死亡患者1名(5歳児)と回復中の脳性マラリアの38歳男性患者1名が検
知された。以下MSPP の対応。患者の症状。ハイチでの熱帯熱マラリアの位置
付け。ハイチ訪問者への注意。
●11-14(1116-0030)#Er#原因不明の死亡患者- インド (Uttar Pradesh州)
(02)#
発信者: T Jacob John (Christian医科大学臨床微生物・ウイルス学前教授)。
11月13日のインド(Uttar Pradesh州)での原因不明の死者の報告に関する
Moderatorよりの追加情報要請に対する応答。
記事中の"エコウイルス" はエコーウイルスの誤りである。
"カクテルウイルス"はコクサッキーウイルスかあるいは多ウイルスの感染の証
拠があるということである。マラリア原虫を同定したということは、2 つの疑
問がわく(1) この症状の小児は脳性マラリアだったのか? (2) 熱帯熱マラリ
アと三日熱マラリアの種別分類が明らかにされていないのはなぜか?もし種別
分類がなされていないなら、診断にいかなる確信を持ちえるだろう?最後の節
で述べられた"自己培養システム"は細胞培養システムの誤りであろう。 ニュ
ーデリーのNICD (National Institute of Communicable Diseases:国立感染症
研究所) は素晴らしい細胞培養研究室がある。
私が -- ニュースと雑誌記事を見続けて、また現地の小児科医との会話で知り
えたことは -
1. この症候群の診断には、厳密な臨床診断基準は (もちろん検査基準も) な
いが、だからといってこの「原因不明の疾患」の疑いの全症例が、他の敗血症、
脳性マラリア、腸チフス脳症、髄膜炎、ウイルス性脳炎、Reye症候群や他の中
毒性脳症、化学物質/殺虫剤などの中毒といった診断可能な疾患による患者で
ないということにはならない。臨床医は判断できる範囲で、この原因不明疾患
の典型的な臨床像を見出した。(以下に述べる).
2. 典型的な例は、急性の神経学的重症疾患で、致死率が高い。 すなわち、
50%以上で通常60-80%である。罹患期間はきわめて短く - 数日で死亡するかま
たは回復する。脳浮腫を軽減するためのマンニトール静脈内投与が多くの小児
で救命効果があった。死亡率はこの治療のみで半減する。
(3.は欠番)
4. 地理的な分布はかなり広範囲に及ぶ。西部Uttar Pradesh州、Haryana近郊、
一時期はインド中央部、時にAndhra Pradesh州とMaharashtra州で見られた。
西部Uttar Pradesh州(Saharanpur, Ghaziabad)などの一部地区では、ほぼ毎年
発生する。農村部や都市郊外での発生が優位である - また、都市のスラム街
や"貧困な" 居住区でも見られる。分布も広い。一つの村に数週の間に数例見
られる。兄弟での発症例もある。
5. "季節性"であるが、場所によりどの季節に流行するかが異なる。
Saharanpore-Ghaziabadおよび類似する再発地域では、季節性はより明らかで
ある。すなわち、9月と10月である。他の場所では4,5月から10月までのどの時
期にも起こりうる。
6. 脳症と脳炎の重大な鑑別が、なされていないことが多い。日本脳炎(JE)が
インドでは良く知られているため、どんな流行も初めはJEとして扱われる。そ
の後に、調査でJEの証拠がないことがわかった時に、ウイルス性脳炎と訂正さ
れる。ウイルス感染が見つからなかったときに初めて、原因不明のウイルス/
疾患と呼ばれる。多くの医師は、病気の子供に対し腰椎穿刺(LPs)を、神経学
的疾患であることが明らかな場合でも、施行しない - 何故だか私には判らな
い - しかし医師らは、もし腰椎穿刺を施行してその後死を含む何らかの合併
症が起こったときに、家族が腰椎穿刺と医師を責めるからだ、と言う。加えて
臨床検査支持サービスが不適切である。私の判断といくつかの証拠- 小児科医
による腰椎穿刺が殆どなされないことを含める -- を吟味した結果では、"原
因不明の疾患" は、Reye症候群によく類似する中毒性あるいは多因子性の「急
性脳症」症候群の可能性が高く- ウイルス感染の可能性はきわめて低い。
7. Saharanpore(Bijnor)の友人であり同僚であるVipin Vashishtha博士にReye
症候群の特定調査を要請した。常に肝細胞に微小の脂肪封入体が見られる他に、
他の所見は -- CSF (脳脊髄液) に細胞数増加はないが、脳浮腫のため髄液圧
が上昇しており、肝酵素が上昇しており、血糖値が低いなど---で、Reye様の
所見である。致死率は84%で、罹病期間は48時間以内である。
8. 同様の流行にいくつかのウイルス学的研究がなされている。しかし、それ
らの全てで臨牀診断基準があいまいであり、疫学的検討がされていない。 2
つの「公表された」流行(Vadodara とWarangal)では、麻疹ウイルスが脳脊髄
液または血清中に検出され、病因であるとされた。ある純粋なReye症候群の流
行でも、麻疹ウイルスが脳脊髄液で検出され、病因であるとされた。しかしな
がら、これらの報告が完全に信頼できるとは思わない。奇妙なことに、別の同
様の最近の流行では、Chandipuraウイルス(vesiculovirus属、Rhabdoviridae
科)が、小児55名を調査したウイルス学者によって病因とされた。奇妙なのは、
全く同じ小児55人が、神経学者によって「脳虚血部と脳症を有しているが脳炎
は存在しない」と報告されたことである。
もう少し歴史的な情報があるが、これ以上語るのはやめよう。この疾患は、最
初の記載者の名をとってKhan氏症候群と呼ばれるべきである。全ての関係者を
1つのテーブルに着かせる私の努力は、いつも失敗に終わった。私の現在の疑
いは、農作業に関連した化学薬品中毒が、この臨床および検査所見がReye様の
症候群で"Udorn 脳症"を思い起こさせる疾患の直接の病因ではないかというも
のである。血管炎-虚血性症候群は、より注目され研究されるべきである。全
事例での適切な疫学的調査が必要である。それにより解決の鍵が得られるだろ
う。
参考文献多数。
●11-15(1116-0040)#Ea#鳥インフルエンザ - ユーラシア(65) : 英国、ベトナ
ム、中国#
目次:
[1] 英国、輸入鳥類-調査報告
[2] 英国、曝露後の発症予防対策の遅れ
[3] ベトナム
[4] 中国、大規模家禽ワクチン接種
[1] 英国、輸入鳥類-調査報告、情報源:DEFRA (英国環境食糧地方省) 新聞発
表 528/05、11月15日
エセックス検疫所でのH5N1型株症例に関する疫学報告。
高病原性鳥インフルエンザ(HPAI) H5N1型株についてのエセックス検疫所の疫
学的報告が、国立緊急事態疫学グループからもたらされ、DEFRA (英国環境食
糧地方省) によって本日公表された。
報告の主な知見は:
1. 台湾由来と記載された種のうちでは、ソウシチョウ (Mesias) のみが、
H5N1に感染していた。101羽中53羽が死亡した。
2.H5N1 型株はソウシチョウの間で伝播されたが、感染検知用の鳥
(sentinel birds)を含む他の種の鳥に伝播したという証拠はない。
以下、今回の検疫措置中の輸入鳥類でのH5N1型株感染確認以降の当局の対応、
検疫施設の状況など。
[2] 英国、曝露後の発症予防対策の遅れ、情報源: Daily Telegraph online、
11月15日。
英国での最初の鳥インフルエンザ症例に検疫管理者として曝露した病院スタッ
フに対する重要な治療が、少なくとも3日間遅延している。DEFRA (英国環境食
糧地方省)が、現地保健当局に対して、「検疫所/病院スタッフが、至急抗ウイ
ルス治療を受けることが必要である」と警告することを怠ったようだ。感染し
たオウム2羽が死亡した検疫センターを管理している、曝露した男性は、自分
が鳥インフルエンザに罹患し、感染を伝播している可能性がある恐れを認識し
たため、Southend病院の上級スタッフに接触した。しかしながらその時には
DEFRAは、「問題の輸入鳥と接触があったスタッフ全員が、予防のための投薬を
受けた」という明らかに誤りのの声明を出していた。
以下、こうした対応の遅れにの原因追求が始まったこと、DEFRA広報官のコメ
ント。
[3]ベトナム、情報源: Vietnam News Agency、11月15日。
11月14日に、さらに3 つの地域で鳥インフルエンザ流行が報告され、流行の確
認された地域は合計で13カ所となった。北部のBac NinhおよびHai Duong省と
中央部のQuang Ngai省で、11月14日に鳥インフルエンザが確認されたと、農業
地方省(MARD).獣医学局は報告した。一方で、Vinh Phuc省Tam Duong地区のAn
Hoa村およびHuong Dao村で飼育されていた家禽が検査で鳥インフルエンザ陽性
であることがわかり、同省獣医学局は直ちに消毒、隔離措置をとった。以下略。
[4] 中国、大規模家禽ワクチン接種、情報源:New Scientist 、11月15日。
新たな流行2件の発生と国内でヒト患者発生に対する不安が続いているという
報道の中で、中国当局は、H5N1型鳥インフルエンザ対策として、国内の家禽50
億羽全てにワクチン接種を計画している。この動きは、ウイルスの拡散を遅延
させ、ヒトへの曝露を減らすであろうが、一方で残存するウイルスを検出する
ことを難しくするであろう。
中国当局の主席獣医官のJia Youlin氏は11月15日、中国公式通信社の新華社通
信に対して、「中国当局は、国内全ての家禽にワクチン接種することを試みて
いる。費用は政府が負担する」と語った。
現在中国には、家畜として52 億羽の鳥が飼われており、一年を通じて国内で
は家禽140億羽が生産される。中国は、家禽での大規模なH5N1型ワクチン接種
を行っているアジアで唯一の国であるが、これまでは、ワクチン接種は、主に
大規模生産者のみで行われ、数百万軒の小規模農家では行われていなかった。
以下、対策の変更が行われた背景となった中国国内での流行、ワクチン接種の
功罪について(省略)。
●11-15(1116-0050)#C#鳥インフルエンザ、ヒト患者(172):中国、抗体陽性確
認#
情報源:Reuters Alert。
(香港の英字紙)サウスチャイナ・モーニングポストが16日、中国衛生省高官が、
H5N1型鳥インフルエンザ抗体が中国湖南省の9歳男児から検出された、中国で
初の鳥インフルエンザ感染患者報告であると発表したと伝えた。
同紙は、中国衛生省疾病対策局責任者Qi Xiaoqiu氏の発言として、中国政府は、
この患児が中国初の鳥インフルエンザ患者であるかについての最終的な確認は、
WHOとの合同調査の結果待ちであると報じた。 Qi氏は、「当初、抗体は検知さ
れなかった。しかし今回抗体検査で陽性となった。」としている。この患児と
12歳になる姉は、先月発病し、肺炎の診断で治療された。患児は先週退院した
が、姉は死亡した。中国当局は、当初の検査では。鳥インフルエンザ検査の結
果が陰性だったとしていた。WHOは今週、これらの患者を調査するため、チー
ムを湖南省に派遣している。患児らは、家禽での鳥インフルエンザ流行発生地
近くに居住していた。
]]>
11月16日
http://sank100.exblog.jp/3779388/
2005-11-16T09:59:41+09:00
2005-11-16T09:59:41+09:00
2005-11-16T09:59:41+09:00
sank100
ProMed-mail
Pradesh)#
情報源:British Society for Plant Pathology
Alternaria tenuissima(糸状菌の一種)が両疾患を引き起こしたという報告。
●11-14(1115-0020)#C#鳥インフルエンザの疑い-東アジア(170):中国#
情報源:Reuters Foundation AlertNet, 14 Nov 2005
WHO中国オフィスのRoy Wadiaは、北東部の遼寧省の女性家禽業者が原因不明の
肺炎に罹患し、鳥インフルエンザの可能性がある、と述べた。中国ではH1N1は
鳥類の間でアウトブレイクが確認されているが、これまでヒト患者の報告はな
い。
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11月14日(4)
http://sank100.exblog.jp/3772353/
2005-11-14T21:03:26+09:00
2005-11-14T21:02:16+09:00
2005-11-14T21:02:16+09:00
sank100
ProMed-mail
ム、インドネシア#
[1]ベトナム:南部地方で分離されたウイルス株の遺伝子配列の変異。
情報源:The Jakarta Post, Agence France Presse report、10月5日。
現地紙Youthによれば、ベトナムホーチミン市にあるパスツール研究所は、同
国内で検出された鳥インフルエンザH5N1型株がより危険性の高い株へと変異し
ていることを確認した。同紙は11月12日に、ベトナム南部で2003年12月~2005
年3月に感染した家禽やヒトから分離されたウイルス検体24株に関するパスツ
ール研究所での解析結果から、ウイルス表面抗原であるヘムアグルチニンおよ
びノイラミニダーゼをコードする遺伝子と、2005年早期にベトナムで分離され
たH5N1型ウイルスの別の遺伝子領域とに一部変異が発生していることが示され
たと報じた。こうした変異は、同ウイルスがほ乳類の細胞内で効率的に複製し、
その攻撃能力を高めるよう変異していることを意味している。ホーチミン市の
パスツール研究所で解析された全てのウイルス株は、2種類の高ウイルスアマ
ンタジンとリマンタジンに対して耐性を示した。
研究所では、ウイルス24株の遺伝子を、一部は完全に、一部は部分的に核酸配
列の解析を行った。ヒトから分離された5株と家禽からの16株が、完全に配列
解析された。しかし、同研究所でも、どういった変異がヒト・ヒト感染伝播に
繋がるのか、どのような条件が変異の前提となるのかについては、特定できて
いない。
以下、H5N1型株によるこれまでの被害の概況。
[2]インドネシア:新たな鳥インフルエンザ患者発生。
情報源:The China Post, Associated Press report、11月13日。
インドネシア人女性が鳥インフルエンザ感染疑いで死亡したと、病院の広報担
当者が11月13日発表し、死因を確定するため、検査が実施される予定であると
加えた。Dr. Ilham Patuは、「すべての状況証拠」が、問題の20歳女性患者が
H5N1型鳥インフルエンザウイルスに罹患していたことを示唆していると述べた。
患者は11月12日遅くに、ジャカルタで発生した鳥インフルエンザ疑い患者全員
が治療を受けている感染症病院で死亡した。Patu医師は、患者は、個人飼育の
ニワトリの群近くに居住しており、突然死亡したとしている。死の直前まで、
高熱と呼吸困難を呈していた。診断を確定するため、検査が11月14日に実施さ
れる予定である。検体は、詳細な解析のために、香港の検査室にも送付される
予定である。
●11-11(1114-0060)#Ea#鳥インフルエンザウイルス-ユーラシア(62):中国、
ベトナム#
目次:
[1]ベトナム、
[2], [3], [4]中国
[1]ベトナム、情報源:Thanh Nien News、11月11日。
ベトナム当局は、鳥インフルエンザ流行に取り組む。
ベトナム動物衛生局は11月11日、鳥インフルエンザは、9地域(省および都市)
の30地区に拡大し、現地では家禽3万羽が処分されたと発表した。鳥インフル
エンザ感染が確認されているのは、南部のBac Lieu および Dong Thap 省、,
中央部のThanh Hoa 省、北部のBac Giang, Quang Nam, Hai Duong, Hung Yen
および Ninh Binh 省と首都ハノイ市である。
[2]中国:湖北省、情報源:Xinhua/Reuters via China daily、11月12日。
中国当局は、湖北省で新たな鳥インフルエンザ感染事例を報告。
Reuters通信によれば、中国当局は、中央部の湖北省で新たなH5N1型鳥インフ
ルエンザウイルス流行を確認したと、香港政府が11月12日発表した。香港政府
はその声明の中で、「厚生食糧局は11月11日夜、本土の農業省から、湖北省
Jingshan郡の家禽でのH5N1型鳥インフルエンザ流行の通知を受領した。」とし
ている。最新の事例は、中国当局が、2005年10月以来他の7件の事例を制圧す
るよう取り組んでいる中で、発生した。
以下、鳥インフルエンザ流行が発生している中国各地の当局による制圧活動の
概要。
[3]中国、情報源:CRIENGLISG.com、11月13日。
鳥インフルエンザ制圧対策は、中国全土で強化される。
中国農業省によれば、中国の各地域(都市および省)の大部分は、鳥インフルエ
ンザ予防・制圧のための対策を強化している。各自治体は、深刻な動物での流
行の封じ込め対策を設定し、鳥インフルエンザ予防・制圧のため、予算や物資
の割り当てを増加させている。
以下、中国国内でのH5N1型鳥インフルエンザの流行状況、当局はこれまでに家
禽100万羽を処分してきたこと。
[4]中国、情報源:China daily、11月14日。
家禽の加工製品:厳密なチェックが命じられる。
中国の品質検査当局は11月13日、鳥インフルエンザ感染地域から家禽が集荷さ
れていないか確認するため、家禽製品を監査する予定であると発表した。この
監査は、16の省、都市および自治区を対象とする予定である。検査当局は、鳥
インフルエンザ対策に用いられている消毒薬の品質も調査する予定であると、
中国国家品質監督検験検疫総局(AQSIQ)が11月13日声明の中で明らかにした。
調査官が派遣される地域には、今年鳥インフルエンザによる被害の発生した以
下の地域が含まれる、Qinghai (青海省), Inner Mongolia (内モンゴル),
Anhui(安徽省), Hubei(湖北省), Hunan (湖南省)および Liaoning(遼寧省)と
Beijing(北京), Tianjin(天津), Shanghai (上海)およびHebei(河北省)を含む
他の10地域。
●11-13(1114-0070)#Ep#frosty pod rot (腐敗病)、カカオ-ベリーズ:初報告
#
情報源:英国植物病理学会誌、New Disease Reports, Vol. 12。
]]>
11月14日(3)
http://sank100.exblog.jp/3772345/
2005-11-14T21:01:52+09:00
2005-11-14T21:00:56+09:00
2005-11-14T21:00:56+09:00
sank100
ProMed-mail
●11-12(1114-0010)#Ep#こぶ病Clubroot、キャノーラ(菜種)-カナダ(アルバー
タ州)(02)#
情報源:Lloydminster Meridian Booster、11月11日。
●11-08(1114-0020)#C#ウエストナイルウイルス最新状況、2005年(19)#
目次:
[1] US CDC/ArboNET Report (2005年)。
[2]へルスカナダ、サーベイランスデータ2005年プログラム(2005年10月23日~
10月29日、第43週。)
[1] US CDC/ArboNET Report (2005年)。情報源:米国、CDC、ベクター媒介性
感染症、ウエストナイルウイルス(WNV)、11月8日。
(記事内容を要約して記す。詳細は原文を参照のこと。) ヒト:2005年11月8日
時点で、米国で総計2653名のWNV感染患者が以下の42州から報告された。
[Alabama, Arizona, Arkansas, California, Colorado, Connecticut,
Delaware, Florida, Georgia, Idaho, Illinois, Indiana, Iowa, Kansas,
Kentucky, Louisiana, Maryland, Massachusetts, Michigan, Minnesota,
Mississippi, Missouri, Montana, Nebraska, Nevada, New Jersey, New
Mexico, New York, North Carolina, North Dakota, Ohio, Oklahoma, Oregon,
Pennsylvania, Rhode Island, South Carolina, South Dakota, Tennessee,
Texas, Utah, WisconsinおよびWyoming] 。以下、州別の患者数の詳細、患者
2653名中、1088名(41%)がウエストナイル脳炎・髄膜炎(神経侵襲性)で、1397
名(53%)がウエストナイル熱(非神経侵襲性)、168名(6%)が詳細不明と報告さ
れた。死亡患者数累計は86名となった。
[2]カナダ、情報源: West Nile Virus Monitor, カナダ公衆衛生局, 2005年10
月29日。
ヒト:第43週には、新たなウエストナイルウイルス(WNV)感染患者1名が、
Ontario州から報告され、患者1名が同州から除外された。Quebec 州で報告さ
れていた患者1名も除外されたため、患者総数は前週に比べ、1名減少した。10
月29日時点で、WNV患者226名と不顕性感染者13名が、カナダ公衆衛生局 (PHAC)
に報告された。患者226人中、51人(23%)はウエストナイル神経症候群と、168
人(74%)はウエストナイル非神経症候群と報告され、7人(3%)は未分類とされた。
現時点で死亡患者12名が発生している。 [Saskatchewan (2), Manitoba (1),
Ontario (8) and Quebec (1)]
トリ: 43週には、死亡した鳥類10羽が検査されたが、WNV陽性例は報告されな
かった。2005年5月2日以来、累計で3979羽の死亡した鳥類が検査され、447羽
(11%)がWNV陽性であった。検査陽性の447羽中331羽(74%)がアメリカカラスで、
115羽(26%)がアオカケスであった。
家畜: 43週には、WNV陽性のウマ21頭が報告された:Ontario (5), Manitoba
(4), Saskatchewan (10) and Alberta (2)。
蚊族: 43週には、蚊族695プールがWNV陽性と報告された:Alberta (1),
Saskatchewan (110), Manitoba (193), Ontario (291) および Quebec (100)。
●11-13 (1114-0030)#Ea#原因不明の家畜の大量死-インド(Gujarat):情報提
供依頼#
原因不明のウシの大量死が発生し、Rayan村では為すすべなし。
情報源:Ahmedabad.com、11月10日。
Ajwa Taluka地区Rayan Talavdi村では、過去10日間に、ウシ171頭が原因不明
のまま死亡した。ウシの所有者と獣医師らは、今回のウシの大量死は、危険性
の高い感染症流行が村内で拡大したためではないかと危惧している。同村では、
多くの家族が、牧畜者として酪農業に従事しており、ウシおよび水牛約960頭
が飼育されている。以下、Rayan Talavdi酪農委員会代表による今回の大量死
の経緯説明(「死亡したウシは、当初吐血し、卒倒して死亡した。」)。Baroda
Dairyからの獣医師も、ウシの大量死の背景を確認できていない。当局への事
例発生届け出の遅れを問われても、ウシの所有者らは具体的な返答ができない
状態であった。一方、Baroda地区開発当局担当官M. Thennarson氏は、事例を
調査するため、3組の医師チームを同村に発見したことを明らかにした。以下、
Thennarson氏のコメント。
[Moderator注:もし記載されているように出血症状を呈し、ウシおよび水牛、
ラクダ、イヌが死亡していることが事実であれば、炭疽が鑑別されるべき第1
の病因の一つとなるであろう。炭疽は通常感染感受性個体での超急性疾患であ
るが、記事中の症例がそうであったかは明確ではない。従って、中毒学的病因
も十分検討の余地がある。更なる情報の提供を希望する。]
●11-12 (1114-0040)#C#原因不明の死亡患者-インド(Uttar Pradesh州):情報
提供依頼#
[1]情報源:Times of India。
原因不明の疾患による混乱。
西部Uttar Pradesh州のSaharanpur, Muzaffarnagar, Baghpat, Bijnor,
Ghaziabad
およびMeerut地区の住民は、この疾患を「例年の冬季熱」と呼んでいる。2002
年以来、この疾患により326名が死亡した。
それでも、この「西部の正体不明のウイルス」を調査する当局の方策は、この
疾患の原因解明の鍵が不明なため、気温が16℃以下に下がり、死亡患者が発生
するのを根気よく待つことである。
以下、現地保健当局者のコメント(略)。過去1カ月半(2005年10月~11月)に、
Saharanpurでは、小児100名近くがこの疾患により死亡した。毎年、検体を採
集するため、国立ウイルス学研究所(NIV)、国立感染症研究所(NICD)およびベ
クター媒介性感染症対策計画から、公衆衛生の専門家、疫学者、微生物学者お
よび昆虫学者が現地入りしているにもかかわらず、混乱が続いている。
こうした訪問は、州政府からの強力な調査チーム訪問後に実施されるのが通例
である。その調査結果は、2003年にNIV および NICDによる矛盾した内容の報
告となっており、多くの疑問点が残されたままとなっている。報告によれば、
これまでに得られた調査結果は、2002年~2003年のエコーウイルス、ヘルペス
ウイルスおよび日本脳炎ウイルスから、日本脳炎ウイルス、エコーウイルス、
マラリアおよびウイルス性脳炎の"cocktail virus"へと変化している。保健専
門家をより憂慮させている原因は、感染地区の拡大である。過去10年間
Saharanpur地区に限局していた問題のウイルスは、現在、Ghaziabad および
Baghpat地区へと感染域を拡大させている。事実、Baghpat出身の患者は、治療
のため24km離れたデリー(市内の医療機関)を選択している。情報筋は、昨年は
Baghpat1次保健センターの受診者はいなかったとしている。関係者は、女児を
中心に小児の死亡患者が最近報告されたKarnalまで、問題のウイルス株が感染
拡大したことをほのめかしている。以下、インド国内の診断検査協力体制の不
備が、病因確定が困難となっている背景にあるとする記事。
[2]情報源:Times of India。
Saharanpur地区で過去2カ月間に、患者140名中小児患者97名が原因不明の脳炎
により死亡したことを受けて、同疾患に対するパニックが現地で拡大している。
同疾患は現在、隣接するMuzaffarnagar地区に拡大している。問題となってい
る点は、この脳炎が疑われる疾患は、平均死亡率が60%であり、潜伏期が6時
間と短いことである。こうした疾患の特性のため、患者の究明は極めて困難と
なる。
以下、現地でこの感染症を調査している関係者の証言(発症が急激で、非常な
高熱、頸部硬直、痙攣から死に至ること、病初期に治療が開始されると致命率
が低下すること、日本脳炎に認められる特徴的な麻痺(residual paralysis)が
認められないこと、3歳~5歳の小児群で最も患者数が多いこと、流行期が9月
中旬から12月末であること)
[Moderator注:病因の推論。上記2件の記事からは、バングラデシュでのへニ
パウイルス流行時の報道との類似を感じる。記事中では、へニパウイルス検査
については触れられていない。Chandipuraウイルスは、インドの別の地域での
流行で原因とされているが、やはり上記記事中にはChandipuraウイルス検査に
ついて記載されていない。ProMED-mail編集部は、現地の情報筋に対して、更
なる情報の提供を要請したい。]
]]>
11月14日(2)
http://sank100.exblog.jp/3770824/
2005-11-14T13:31:15+09:00
2005-11-14T13:30:54+09:00
2005-11-14T13:30:54+09:00
sank100
ProMed-mail
初報告#
情報源:European Plant Protection Organization (EPPO), Reporting
Service、2005年7号。
●11-10(1113-0070)#Er#コウモリ、感染症の保有宿主
情報源:Eurosurveillance Weekly Vol. 10 / Issue 11。
中国の研究グループによる検討で、コウモリが重症急性呼吸器症候群(SARS)コ
ロナウイルス(SARS-CoV)の自然宿主である可能性を示す証拠が提出された。コ
ウモリはすでに、コウモリリッサウイルスbat lyssavirusによる狂犬病や、ニ
パウイルスNipah virusといった新興ウイルス性感染症の感染源として良く知
られている。コウモリはエボラウイルスの宿主の可能性もある。ヒトとコウモ
リの直接的な接触(相互作用)は稀であるが、多くの国でコウモリ取扱者といっ
た例外も存在する。しかし、生態系や他の環境変化により、コウモリに常在し
ていた感染症が中間種を介してヒトに伝播されることがありうる。こうした事
態が、SARSに際に発生した可能性がある。
中国の研究者チームは最近、3種類のキクガシラコウモリhorseshoe batに、ヒ
ト
SARS-CoVと類似したウイルスを確認した。中国国内の4カ所で、研究チームは、
9種類のコウモリ408匹から、血液、ふんおよび咽頭拭い検体を採集した。
3種類のキクガシラコウモリhorseshoe bat(_Rhinolophus_属)が、SARS-CoVに
対する高い抗体陽性率(28~71%)を示した。この事実は、この種がSARS-CoVの
野生生物の宿主であるとして矛盾がない。これらのコウモリで確認されたウイ
ルス株はPCR法を用いてさらに解析され、保存されたり変異したウイルス蛋白
に基づき、他のコロナウイルスとの系統発生的な関連が決定された。こうした
解析からは、今回確認されたコウモリのウイルスは、92%の配列相同性を持っ
て、ヒトSARS-CoVに極めて関連していることが示唆された。
以下、コウモリからヒトへの感染経路の推論、コウモリが他種類の人獣共通感
染症の宿主であることの蓋然性、今回の研究結果がヨーロッパに居住するヒト
に対して持つ意味。参考文献多数。
●11-11(1113-0080)#C-#赤潮-ニカラグア#
情報源:Yahoo Noticias, Mexico、11月11日。
保健省(MINSA)は、同国西部で(貝毒による)中毒患者多数が記録されたことを
受けて、市民に対して、アサリやムール貝といった貝類を摂食しないよう警告
した。同省は記者会見で、Managuaの西110kmにあるChinandegaでは、貝毒中毒
症状を呈して、患者19人が病院1カ所に収容されたと発表した。 保健省は、
同省専門家が、いわゆる赤潮中に「軟体動物麻痺性毒」"mollusc paralyzing
venom"が存在するかを確認するため、検体解析中であると加えた。感染原因と
なった貝は、Managuaの約100km西にあるCorinto およびEl Realejo港から、
Chinandega市に持ち込まれた。
[Moderator注:軟体動物麻痺性毒"mollusc paralyzing venom"という用語はよ
く知らないが、麻痺性貝毒のことを指しているものと思う。以下、麻痺性貝毒
paralytic shellfish poisoning (PSP)の解説。]
●11-11(1113-0090)#Ea#ニューカッスル病、家禽-ヨーロッパ:OIE#
[1]情報源:OIE Disease Information Disease Information Vol 18 No. 45。
トルコでのニューカッスル病。
報告日:2005年11月8日。事例の初確認日:11月1日。事例の開始日:10月20日。
診断方法:臨床および検査。事例発生地:Bursa地域Inegol地区Akbaslar村。
事例の詳細:
種/曝露/発症/死亡/処分/屠殺:
鳥/816 / 120 / 120 / 696 / 0
以下、診断検査結果、流行対策の概要など。
[2]情報源:OIE Disease Information Disease Information Vol 18 No. 45。
ギリシャでのニューカッスル病。
報告日:2005年11月9日。事例の初確認日:11月7日。事例の開始日:11月2日。
診断方法:臨床、剖検および検査。事例発生地:Central Macedonia地域
Thessaloniki県Diavata-Sind os地区。
事例の詳細:
種/曝露/発症/死亡/処分/屠殺:
鳥類/3100 / 3100 / 324 / 2776 / 0
以下、診断検査結果、流行対策の概要など。
[3]情報源:OIE Disease Information Disease Information Vol 18 No. 45。
フランスでのニューカッスル病:流行疑い。
報告日:2005年11月8日。病原体:鳥パラミクソウイルス1型(APMV1)、ハト変
異株。事例の初確認日:11月7日。事例の開始日:10月31日。顕性感染。診断
方法:検査。事例発生地:Ille-et-Vilaine地域Louvigne-de-Bais地区。
事例の詳細:種/曝露/発症/死亡/処分/屠殺:
鳥/ 8500 / 8500 / 300 / 8200 / 0
以下、検出された病因ウイルス株の解析結果、流行対策の概要。
●11-11(1113-0100)#C#鳥インフルエンザ、ヒト患者-東アジア(168):タイ#
情報源:CIDRAP News、11月11日。
タイ:21例目の鳥インフルエンザ感染患者。
11月11日付けの報道記事によれば、タイ当局は、21例目の鳥インフルエンザ感
染患者を報告し、一方で、クウェートでは感染したフラミンゴが確認され、中
国では新たな家禽での流行が表面化した。
タイの疾病対策当局の責任者Thawat Sunthrajarn氏の発言を報じたAgence
France-Presse (AFP)記事によれば、バンコク在住の18カ月の男児が11月11日、
H5N1型ウイルス感染と診断されたが、現在回復中であり状態は安定している。
Associated Press (AP)通信社は、この小児は、バンコク郊外のMinburiの自宅
で飼育していた闘鶏3羽とニワトリ1羽が死亡した直後に発病したと報じた。
AFP報道によれば、Thawat氏は、患児の65歳になる祖母も発症しており、診断
検査結果待ちとなっていると明らかにした。
AFPによれば、この小児患者は、タイ国内で過去1カ月間における4例目の鳥イ
ンフルエンザ患者である。2005年10月中旬までは、タイでは1年以上も鳥イン
フルエンザ感染患者の発生がなかった。患者21名中13名が死亡した。
●11-12(1113-0110)#C#原因不明の疾患-インド(Madhya Pradesh州):情報提供
依頼#
情報源:Times of India。
政府当局者は11月11日に、Chhattisgarh地域のSurgujaで、マラリアおよび腸
チフスにより10名が死亡し、3000名以上が発病したと発表した。
「Surguja地区のRamchandrapur, Ramanujganj およびWadrafnagar区の部族民
3000人がマラリアおよび腸チフスに罹患している。現地では、過去3日簡に、
死亡患者10名が報告された。」と徴収官代理が電話インタビューで明らかにし
た。
「状況は非常に深刻である。医師50人と医療スタッフ200人が地域の中心地
Ambikapurから、感染地区へ急派されている。」と加え、現地住民は伝統的な
医療を好むが、行政当局は、Surguja地区のマラリアおよび腸チフス感染地に
医療キャンプを設置したとしている。「現地の患者は医療施設を利用したがら
ないため、死亡患者数は数日以内に増加する可能性が高い。」
[Moderator注:上記記事中には、症状の記載がなく、同時にマラリアと腸チフ
スの流行が発生している可能性は低い。インドのマラリアは季節性に発生し、
現在は好発期の末期であることから、マラリアである可能性は低い。ProMEDで
は更なる情報提供に感謝する。]
●11-12(1113-0120)#Ea#鳥インフルエンザ-ユーラシア(61):野生カモ、イタ
リア、LPAI H5N1型株#
情報源:Communications Office, Istituto Zooprofilattico Sperimentale
delle Venezie (IZSVe)。
イタリアでのH5N1型低病原性鳥インフルエンザ(LPAI)分離株報告、2005年11月。
2005年11月8日、A型インフルエンザウイルス分離株が、詳細な亜型分類検査の
ため、Legnaro (イタリアPadova州)にある国立鳥インフルエンザ委託検査室に
提出された。今回のウイルス株は、Emilia-Romagna地方Modena州Mirandola市
内の地区で狩猟された野生カモの総排泄口拭い検体から分離された。
11月9日、この分離株は、ヘムアグルチニン阻害試験、ノイラミニダーゼ阻害
試験および遺伝子解析により、低病原性H5N1型株と分類された。
以下、各試験の結果の概要説明。
]]>
11月14日(1)
http://sank100.exblog.jp/3770821/
2005-11-14T13:30:27+09:00
2005-11-14T13:30:06+09:00
2005-11-14T13:30:06+09:00
sank100
ProMed-mail
募金のお知らせ
●11-07(1112-0020)#C#マラリア - ハイチ、カナダへの輸入例
GeoSentinelへ、過去5日間に2名の死亡患者発生の報告があった。両名とも
ハイチ在住の外国人で、2005年10月17日の週末に湾岸部のCote des Arcadins
地域に滞在した。1名の塗抹標本の診断がカナダでなされ、この患者はハイチ
で発病し、カナダで死亡した。米国CDCは2例目の患者の検査の技術支援を行っ
ている。
両名ともマラリアに典型的なDICを伴う劇症型であったが、ハイチの外国人
コミュニティーに対するマラリアの注意喚起になった。ハイチではマラリアは
土着しており、マラリアの危険に対する予防薬内服に前向きに考えるようにな
った。
●11-07(1112-0030)#C#レプトスピラ症 - ウクライナ (Chernovtsy)
情報源:News Agency。
今週Chernovtsy住人2名がレプトスピラ症を発病した。
2005年10月末までに、27人がレプトスピラ症の治療を受け、8人が死亡した。
これらの死亡率は医療機関受診の遅れによるものと考えら得ている。
ネズミのレプトスピラ陽性率が2005年には非常に高値であり、2005年8月に
は25%、9月には10%であった。
●11-07(1112-0040)#C#コレラ、下痢、赤痢 更新2005(44)
[1] コレラ、地震被災地-パキスタン(Kashmir)
数百人の地震被災者の間で急性下痢症が発生しており、医師団はコレラかど
うかを確認しているとWHOとUNは警告している。
[2]コレラ - インド(Tamil Nadu)
インドの南東部の沿岸部のChennai町で、2005年10月末から11月初旬に北東モ
ンスーンからの大雨が海抜の低い地域、特に市の北部で洪水がおき、救援と医
学支援が行われている。市の協力者によると、Thondiarpetの感染症病院に下
痢症で入院した200人の患者中コレラ患者が11人確認された。
インドでは、コレラという言葉は、微生物学的な確認後にのみ使用される。
他のコレラ用下痢症は胃腸炎と呼ぶ。
[3]コレラ - サオトメ&プリンシペ(San Tome)
Sao Tomeでの先月からのコレラ流行で、9人が死亡し、約300人が発病したと
保健当局者は述べた。
報告によると、流行茵旧チームのコーディネーターによると、過去8日間で
126人の新規患者と5人の死亡患者が登録された。これにより合計患者数は292
人、死亡患者数は9人となった。
[4]コレラ - ウガンダ(Kawempe)
Katangaでのコレラ感染者数は、大雨により増加している。
過去2週間にKomamboga医療センターのコレラキャンプに収容された患者数は
60人から144人に増加し、9月以来の5人の死亡が報告された。ほとんどの患者
はKawempe地方のKalerweとKatangaの住人であった。毎日平均4~5人が入院し
ている。ほとんどの感染患者は下水のライン沿いに居住していた。
[5]コレラ - モザンビーク(Sofala)
モザンビークのコレラ流行により、Sofala州中央部の4人が新たに死亡し、
Buzi地区のMbongolaに拡大し、新たに2人の患者が数日前に診断された。
11月8日の発表によると、Beira市の保健省諮問評議会によると、新たに4人
が死亡し、州内の総死亡患者数は15人に、総患者数は820人になった。
[6]赤痢 - ニュージーランド(北島)
地域保健当局によると、25人が腹痛と下痢を訴え、赤痢と診断された。ヒト
の汚水により汚染された養殖貝の食用が感染原因と思われる。患者全員が、同
島の湾のOpua海岸で収穫された生牡蠣を食べていた。
[7]コレラ - グアム
公衆衛生当局によると、汚水で汚染された上水を飲用したか、汚染された食
品の食用によるコレラ感染者1名が確認された。1名のみの確認であるが、保健
専門家は調査を開始した。しかし、流行は発生していないようである。
[8]コレラ - WHO報告。
●11-11(1112-0050)#C#鳥インフルエンザ、ヒト - 東アジア(167): ベトナム、
情報提供依頼
情報源:Xinhua News Agency, 11/10。
11月10日に、ベトナムで43才のベトナム人が鳥インフルエンザH3N0に感染し
て死亡した。
ベトナム国立衛生疫学研究所による検査で、Hai Phong市北部在住で11月2日
に呼吸不全で死亡した男性の検体からインフルエンザA(H3N0)が検出された。
●11-10(1112-0060)#C#サルモネラ ティフィムリウム DT104, 牛肉 - ポーラ
ンドからノルウェーへの輸出
情報源:Eurosurveillance Weekly。
11月3日に、4人の多剤耐性Salmonella Typhimurium DT104感染がノルウェー
公衆衛生研究所紹介研究所から感染症疫学部に報告された。4つの分離株は、
multi-locus VNTR(variable number of tandem repeats)によるMLVAプロファ
イルが(2-7-11-7-3)と同一で、薬剤耐性パターンも同一であった
(Amp-Chlor-Tet-Sulph-Strep-Nal). 同様のパターンが、通常の検体採取によ
り、ノルウェー産とポーランド産の肉のミックスから検出された。以下調査の
詳細。
●11-11(1112-0070)#C#鳥インフルエンザ - ユーラシア(59): 中国、東南アジ
ア
[1]ベトナム、北朝鮮
ベトナム政府は軍隊と警察に、鳥インフルエンザ制圧対策の支援を行うよう
要請した。
北朝鮮では、時刻の養鶏場への外国人立ち入り制限の緊急警報を出し、搬送
車の消毒を要求した。
鳥インフルエンザは北朝鮮を2005年初期に襲い、約21万羽のニワトリの処分
を強いられた。4月にFAOは流行が封じ込められたと述べた。それいらい新たな
感染ははっせいしていtなかった。
[2] 中国 (Liaoning)
情報源:ロイター.
中国は北東部での新たなH5N12鳥インフルエンザ流行を報告した。
Liaoning州Beiningで、2005年11月6日以来300羽のニワトリが死亡した。同
地域ではすでに3回の流行が発生している。
流行は4市で発生し、半径3km以内の250万羽の家禽が屠殺された。
[3]中国、予防制圧
中国農業省は、11月10日に、同置くの8置く人に対し、鳥インフルエンザの
予防制圧対策をとるよう文書でよびかけた。
●11-11(1113-0010)#C#炭疽、ヒト - カザフスタン(東部)(03)
Semipalatinsk市の衛生疫学監督の州当局は、カザフスタン東部の
Zharminskiy地方のTeristanbaly村の住人1名がSemipalatinsk感染症病院に入
院したと報告した。予備診断は皮膚炭疽である。流行対策が開始された。
●11-11(1113-0020)#Ea#鳥インフルエンザ - ユーラシア(60) : 野鳥、クゥェ
ート、イタリア
[1]クゥェートで、発病した2羽のトリのうち1羽から、鳥インフルエンザH5N1
が検出された。
この間宣したトリは渡ってきたフラミンゴで、クウェートの海岸部で発見さ
れた。もう一羽は輸入されたハヤブサで、H5N2感染であった。
[2] シベリア鉄道と道路によるヒトの移動による感染拡大の可能性に関する議
論。
[3] H5N1陽性の野生のアヒルは、20日前にModena州でハンターによって殺され
たマガモであった。ハンターらはすでにこのトリを食した。
●11-10(1113-0030)#C#黄熱 - マリ (02)
[1] WHO 11/10。
マリ保健省はWHOに、Kayes地区で疑い患者21名と死亡患者14人を報告した。
流行の中心はBafoulabe地方で、10月7日~27日である(既報参照)。
マリの国立紹介研究所での初期検査の結果、疑い患者から得られた14検体がセ
ネガルのダカールにあるパスツール研究所のWHO協力黄熱センターへ送付され
た。
保健省、MSF、WHOからなるチームが流行地域での疫学調査を実施してい
る。保健省は400万人文の黄熱ワクチンを要請している。
[2] WHO EPR 11/10。
不十分なワクチン接種しか行われていない集団でのウイルス循環の増加は、
地区の激しい都市化と相まって、都市型流行の爆発をたらす。無防備な集団が
リスクエリアに、自発的に、あるいは強制的に入ることで、さらに状況が悪く
なる。
アフリカでは2000年以来、18カ国から黄熱が報告されてきた。西アフリカが
最も流行の激しい地域で、13カ国(72%)が流行に苦しんでいる。
西アフリカでは2000年以来、少なくとも1例以上の黄熱患者を報告している
14カ国中13カ国で毎年患者を報告し、流行を経験している。西アフリカで黄熱
感染のリスクのある国はベナン、ブルキナファソ、コートジボアール、ガンビ
ア、ガーナ、ギニア、ギビアビサオ、リベリア、マリ、モーリタニア、ナイジ
ェリア、セネガル、シエラレオーネ、トーゴである。
以下現状分析。
●11-09(1113-0040)#C#黄熱、家畜流行病 - ベネズエラ(Guarico)
第44疫学週には、黄熱患者は報告されなかった。疫学サーベイランスは、ハ
イリスクの週で継続している。高度あるいは中等度の流行地域では、疑い患者
の検出を継続している。
●11-11(1113-0050)#C#デング/デング出血熱更新2005(36)
[1] スーダン(Kordofan)
10月に発生したスーダン中央部のKordofan地区南部でのデング熱流行により、
約75人が死亡し300人が発病したとWHOと保健省が木曜に発表した。
スーダンのWHO事務所長によると、感染対策のため、病院スタッフに、治療
方法と患者の隔離方法の指導を行った。
流行はSouthern Kordofan地区東部のHabila, Dilling, Kurtala, Julud,
Abu Gubeiha, Umbrembita, Alrigul 町などの12のコミュニティに広がった。
デング熱患者はKassala州と, Blue Nile州東部でも報告された。、
[2]ベネズエラ
43疫学週では、1029人のデング熱患者が診断され、78人(7.6%)がDHFと診断
された。
2005年累計では、34926人のデング熱患者と、2178人(6.2%)のDHF患者が診断
された。
累計の罹患率は人口10万人あたり131.4であった。感染循環している血清型
は1~4型全てであった。2005年は2004年同時期と比べて35.2%上昇した。15才
未満が51.6%を占め、次いで15-24才が20%を占めた。地域別報告者数は、首都
(95)、Merida(89), Lara(89), Barinas(82), Tachira(79)の順であった。
[3]ニカラグア
DHFにより2005年現在までの死亡患者数は11人となった。2004年同時期には1
人であった。
2005年には1322人のデング熱と117人のDHF患者が報告された。2004年と比較
し483人増であった。
報告された死亡患者数は、ニカラグアの首都Managuaが最も患者数が多く4人
で、次いでEstela(北部) 3, Granada(南西部) 2, Chontales (中央部) 1,
Matagalpa(北部) 1であった。
]]>
11月11日(2)
http://sank100.exblog.jp/3758350/
2005-11-11T19:59:34+09:00
2005-11-11T19:58:02+09:00
2005-11-11T19:58:02+09:00
sank100
ProMed-mail
●11-10(1111-0050)#C#狂犬病、ヒト、吸血コウモリ-ブラジル(Maranhao
州)(04)#
情報源:Eurosurveillance Weekly, Vol. 10 / Issue 11、11月10日。
2005年10月25日に、ブラジル保健省は、同国北部での吸血コウモリ(_Desmodus
rotundus_)によって伝播される狂犬病患者の新たな感染中心を報告した。2005
年10月には、Maranhao州Turiacu地区で、死亡患者12名が報告された。狂犬病
による死亡患者は今年、Godofredo Viana (3), Candido Mendes (2) および
Carutapera (2)でも報告され、現地メディアは、住民数百人がコウモリによる
咬傷を負ったと報じた。これらの地区は、Maranhao州の北部であり、2004年
Para州でのコウモリによって伝播された狂犬病患者の多発地区に隣接している。
今回の流行中、メディア報道は、夜間のコウモリ咬傷が、現地で6週間に渡る
停電の原因となった発電施設の故障時期と一致すると主張した。
1986年~2004年の間、ブラジル保健省は、狂犬病患者743名の報告を受けた。
その大部分が、北部および北東部での発生であった。患者数は、主にイヌでの
狂犬病対策のおかげで、1980年(170名以上)から2003年(20名以下)にかけて順
調に減少した。2003年まででは、ブラジル国内で報告されたヒト狂犬病患者の
大部分が、都市部でのネコやイヌによる感染伝播であったが、2004年以降の多
くの感染が辺境のPara州やMaranhao州でのコウモリによる伝播となった。コウ
モリが感染源となる狂犬病流行は、アマゾン地域の継続的な森林伐採(破壊)に
関係しており、その結果、吸血コウモリがブラジル北部中に移動し、ヒトとの
接触の機会が増加した。保健省はまた、Maranhao州内の放置された金鉱山が、
格好のコウモリの住処となっていると指摘している。
ワクチン接種およびコウモリ捕獲チームは、感染の拡大を抑止するため、現地
で活動している。2004年と2005年に狂犬病患者が発生した上記2州の当局者に
よる会議が、流行対策活動を共同で実施するため、10月に開催された。
全世界では、狂犬病によって1年間に、約55000人が死亡している。狂犬病ウイ
ルスは、肉食獣やコウモリ類からの咬傷の際その唾液に含まれて、ヒトに伝播
される。コウモリ類は、frugivorous (フルーツ食性), hematophagous (吸血
性), あるいは insectivorous (食虫性)が含まれる。肉食獣からの感染伝播は、
ヨーロッパでは、飼いネコ及びイヌのワクチン接種と、野生動物への経口ワク
チン接種によって制圧されている。吸血コウモリ(_Desmodus rotundus_)は、
ウマやウシといった温血動物から吸血する。それらの種はヨーロッパには土着
していないし、ヨーロッパで確認される他の種のコウモリは、(古典的な)狂犬
病ウイルス(遺伝子型1型)の保有宿主とは確認されていない。狂犬病に感染し
たコウモリは異常行動を示すことがあり、このことが、ブラジルでの流行に認
められるコウモリには一般的ではない、ヒトへの攻撃行動の一因であるかも知
れない。以下、現在のWHOによる狂犬病曝露前および曝露後予防についての指
針の解説(省略)。
ブラジルでの今回の流行の広がりについては、十分に把握されていないため、
渡航者への感染リスクは完全には確定できない。ブラジルの狂犬病患者発生地
区を訪れる予定の旅行者については、特に辺地に長期滞在する場合は、ワクチ
ン接種が考慮されるべきである。そうした旅行者は、狂犬病曝露発生の際には、
迅速な治療が必要であるという情報提供が行われるべきである。堅固な外壁、
遮蔽物やネットで保護された密閉空間で就寝することで、吸血コウモリによる
感染曝露を減じられるはずである。動物による咬傷の可能性があるアマゾン地
域からの帰国者は、時を置かず、曝露後予防(ワクチン接種)に関して専門家に
よる評価を受けるべきである。
]]>
11月11日
http://sank100.exblog.jp/3758347/
2005-11-11T19:58:50+09:00
2005-11-11T19:57:18+09:00
2005-11-11T19:57:18+09:00
sank100
ProMed-mail
隔離#
[1] 情報源:The Mercury News, Associated Press report、11月10日。
中国保健当局は、北東部遼寧省で新たに家禽の鳥インフルエンザ集団発生が2
件発生したために、116名を隔離したことを11月10日明らかにした。これによ
り同省では、大規模なウイルス撲滅キャンペーンにもかかわらず、3件の流行
を経験したことになる。政府当局は、遼寧省で隔離された116名の居住範囲は
明らかにしていない。これまで他の鳥インフルエンザ流行地域に対しては強制
的に隔離してきたが、少なくとも1ヶ所の住民に対しては村外に出ることを制
限したのみである。当局は、最後の流行が起こった遼寧省にある同族養鶏場か
ら2マイルの範囲内にある家屋、井戸、街路の消毒を行ったと、新華社通信が
伝えた。
遼寧省の錦州市と阜新市で起こったH5N1型ウイルスの最新の流行は、2005年11
月6日に始まり、1100羽の鶏が同族養鶏場で死亡したと、農業省が発表した。
中国政府は、アジアの他の地域で少なくともヒト63名の死亡の原因となった
H5N1型株によるヒト死亡例は確認していない。しかし、流行のあった町で死亡
した12歳の少女の死が、鳥インフルエンザによるものであったかどうかの決定
について、WHOに協力を依頼している。
以下、偽造鳥インフルエンザワクチンが販売されていること、感染が不顕性化
していることを懸念するWHO広報官のコメント。政府当局は感染源を渡り鳥
(wild animals)とかんがえていること、錦州市と阜新市の村で約67万羽の家
禽が処分されたことなど。
[2] 情報源:新華社通信、11月8日。
中国政府がヒトでの鳥インフルエンザ流行を防止するため、数百万の鶏を処分
し大都市での家畜の販売を禁止したと同時に、WHO中国支局はこの世界最大の
人口を持つ国に対して、ヒト感染の予防策を強化し、他の国との情報およびウ
イルス検体の共有化を強く求めた。アジア各国では家畜と隣接して生活してい
る人が多く、どのくらいの人が感染しているかを知ることはほぼ不可能である
ことを、北京在住のWHO広報官Roy Wadia氏が指摘している。感染ヒト患者が報
告されないということが、患者がいないということを意味するものではないと
も述べている。同氏は、鳥インフルエンザ対策キャンペーンに費やされた中国
当局の多大な努力を賞賛するとともに、これは「スタートであり」、ヒト感染に
対して慎重であるよう中国に求めた。
中国はここ数週間では、安徽省、湖南省、遼寧省や内モンゴル自治区などで家
禽の鳥インフルエンザを経験している。そこでは数千の鶏が死亡しているが、
ヒトの疑い患者は湖南省中央部で3例報告されているに過ぎず、最近「原因不
明の肺炎」と診断された。3名の患者はすべて死亡した家禽と濃厚な接触があ
り、H5N1型鳥インフルエンザウイルスによるヒト感染の可能性は否定されてい
ない。3名のうち12歳の少女が10月17日死亡した。
以下、中央政府は鳥インフルエンザの予防管理のために2億5千万ドルの資金を
割り当てたこと、北京の家禽マーケットが閉鎖されたこと、上海でアヒルやウ
ズラなどの鳥類販売が禁止されたこと。中国政府がヒト患者の調査のため、
WHOの専門家を要請したことなど。
●11-10(1111-0020)#Ea#離乳後多臓器消耗症候群、ブタ-オーストラリア
(Southern Australia州、New South Wales州)(02):否定#
「以下はオーストラリア主任獣医官Dr Gardner MurrayからOIE事務局長Dr
Bernard Vallatへの手紙である。」
情報源:OIEへの公文書、11月10日。
オーストラリアにおけるブタ疾患調査の経過報告。
私の2005年7月6日付けの手紙を思い出してほしい。そこで私は、州獣医当局に
よって行われた離乳後多臓器消耗症候群(post-weaning multisystemic
wasting syndrome、PMWS)を含む可能性のあるオーストラリアの2ヶ所の養豚場、
1ヶ所はSouth Australia (SA)州、もう1ヶ所はNew South Wales (NSW)州、の
事例について調査報告した。ここではこれらの調査結果に対する最終的アドバ
イスを提供する。
NSWで継続している家畜群の調査では、PMWSの特徴的臨床症状は見られていな
い。したがって、当該地区にPMWSは存在しなかったと判断された。
しかし、SAの家畜群ではより詳細な調査が必要である。まず、低レベルの離乳
後死亡や生育不全などの調査の一部として提出された検体に、PMWSを示唆する
組織病理学的変化が検出された。オーストラリアでのPMWS第1例を診断するた
めに具体的に作成された定義と照らし合わせて、この事例の詳細な評価がさら
に行われた。以下、この例は組織病理学的、ウイルス学的には定義に合うが、
臨床的には合致しないこと。土着感染症で説明しうることなど。
●11-10(1111-0030)#Ea#鳥インフルエンザ-ユーラシア(57):中国、東南アジ
ア、クウェート#
目次:
[1]ベトナム
[2]中国:遼寧省:全国的な感染予防対策。
[3]クウェート-感染疑いの鳥2羽確認。
[4]中国、ベトナム、タイ、インドネシア、アフガニスタン。
[1]ベトナム、情報源:Reuters alertnet、11月10日。
鳥インフルエンザ流行により最も被害の出ているベトナム当局は今週、新たな
流行2件を報告し、H5N1型ウイルスを早期に検知するため対策を強化させ、家
禽1300羽以上を処分した。
11月10日に発表された農業省報告によれば、中央部のQuang Nam省でアヒル300
羽が死亡し、動物衛生担当者が、別の1000羽を処分した。鳥インフルエンザ検
査は現在進行中である。同報告ではさらに、11月8日に北部のBac Giang省でア
ヒル15羽が死亡し、この冬季初の流行となったこの事例では、ニワトリ、アヒ
ルおよびガチョウ134000羽以上が先週処分されたとしている。
以下、Cao Duc Phat農業相の現地当局への指示とコメントの引用、タイ閣僚ら
による鳥インフルエンザ汎流行防止キャンペーンのための全国視察、タイ国内
で10月末に発生した鳥インフルエンザ患者の概要。
[2]中国:遼寧省:全国的な感染予防対策、情報源:China Daily、11月10日。
先週前の鳥インフルエンザ事例が確認された中国北東部遼寧省内の2地区、
Fuxin およびJinzhouで、鳥インフルエンザ感染事例2件が報告された。新たな
流行確認によって、2005年10月以来確認された流行件数は6件となった。最新
の流行では、ニワトリ1100羽が死亡し、事例発生は11月6日に省保健当局に届
け出が行われた。国立鳥インフルエンザ委託検査室は11月9日、最新の事例で
の致死性H5N1型鳥インフルエンザウイルスの関与を確認した。以下、11月8日
の首相の鳥インフルエンザ対策強化発言、最新の事例が発生した現地の状況、
中国各地の自治体当局による鳥インフルエンザ感染阻止に向けた対策強化の現
状(詳細省略、原文参照のこと)。
[Moderator注:遼寧省Jinzhaou市Beining地区の位置。今回の流行に対応して
同省ではニワトリ1億9800万羽にワクチン接種を行った。以下の3種類のワクチ
ンが使用された:
1. Inactivated mono H5N2 Vaccine;
2. lnactivated recombinant H5N1 vaccine;
3. Live recombinant avian pox virus vectored H5 vaccine.
現在使用されている高病原性鳥インフルエンザ用ワクチンについては、
ProMED-mail記事# 20050307.0680を参照のこと。]
[3]クウェート-感染疑いの鳥2羽確認、情報源:
クウェート当局は11月10日、鳥インフルエンザ感染症例2羽が確認されたと発
表した。今回の症例は、ペルシャ湾岸地域で初の鳥インフルエンザ症例である。
1例目は、クウェートに輸入された鳥類で、空港で発見されたとされ、2例目は
海岸で発見された野生の渡り鳥と考えられる個体であった。発病した2羽は共
に処分された。検出されたウイルス株がH5N1型株であるかはまだ確認されてい
ない。
以下、クウェート当局者のコメント、クウェート政府の鳥インフルエンザ対策、
H5N1型鳥インフルエンザウイルス流行による世界各国での被害状況(省略)。
[4]中国、ベトナム、タイ、インドネシア、アフガニスタン、情報源:Reuters
alertnet、11月10日。
保健の専門家らが、鳥インフルエンザ流行拡大を防止するための10億米ドル世
界計画を発表した翌日の10日、アジアの3カ国が家禽での新たな鳥インフルエ
ンザ感染事例を報告した。
中国、ベトナムおよびタイ政府は、H5N1型鳥インフルエンザウイルスが勢いを
増す北半球での冬季へと向かう中で、新たな感染事例が発生したと報告した。
以下、ベトナム当局の鳥インフルエンザ流行対策と関係者のコメント(中略)。
中国国営メディアは、北東部の家禽での新たな流行2件を報じ、これで2005年
10月初め以来の流行件数は6件となった。タイ政府は、首都バンコクに隣接す
る2県で、検査によりH5N1型株感染が確認されたと発表した。
世界中の保健及び獣医学当局者によるジュネーブでの3日間に渡る会議が、11
月9日終了し、家禽での鳥インフルエンザ根絶と汎流行阻止を目的とした戦略
を発表した。以下、WHO当局者によるコメント(中略)。
インドネシアでは11月9日に、6例目の死亡患者を報告したが、最終検査結果は
確定していない。新華社通信は、先週鳥インフルエンザ事例が報告された遼寧
省Heishan近くの村で、新たな感染事例が発生したと報じた。以下、中国当局
者のコメントと流行の現状、ベトナム国内での鳥インフルエンザ感染拡大の状
況、次週に予定されるAPEC会議で鳥インフルエンザ汎流行阻止が優先議題とな
る見通しであること(中略)。
シベリアからインド亜大陸へと向かう渡り鳥の中継地である、アフガニスタン
の当局は11月10日、カモ猟の錦糸と生きた家禽輸入を禁止したと発表した。同
国ではH5N1型感染事例を報告していない。
●11-10(1111-0040)#Ea#鳥インフルエンザ-ユーラシア(58):野鳥、イタリア、
中国#
[1]情報源:Sofia News Agency、11月10日。
イタリア当局は、国内で初の鳥インフルエンザ確定症例を報告した。保健省は
声明の中で、今回の発見は、野鳥1000羽以上を検査した結果であると明らかに
し、検出された株は致死性ではない「低病原性」株だったと加えた。保健省は、
H5N1型株に感染した野生カモが、イタリアPaduaの検査センターで確認された
としている。問題のウイルスは、ヨーロッパ地域の水鳥に認められるウイルス
株に遺伝子的に非常に類似しており、公衆衛生上の脅威ではない。
[2]情報源:ANSA.IT、11月10日。
専門家らは11月10日、野生カモで鳥インフルエンザウイルスが検出されたこと
を受けた警戒状態の鎮静化に努力し、問題のウイルス株は、アジアで確認され
ている株より病原性がはるかに低く、公衆衛生上の脅威ではないと言明してい
る。
Padua近くのLagnaroにある鳥インフルエンザ検査室の専門家は、「亜型はアジ
アで流行しているウイルス株と同一であるが、当地のウイルス株はそれと(病
原性などが)全く異なる。」としている。
以下、[1]の記事で報じられた野生カモでのH5N1型株感染確認の経緯、それを
受けた専門家、関係者のコメント。
H5N1型株が、渡り鳥によってヨーロッパロシア、トルコ、クロアチアおよびル
ーマニアへと感染拡大したことを受けて、ヨーロッパでは鳥インフルエンザに
対する懸念が高まっている。イタリア当局は、クロアチア、ルーマニアおよび
その他のバルカン半島諸国からの生きた家禽、猟鳥や家禽製品の輸入を禁止し
ている。イタリア当局はまた、路地での家禽市場を一時的に禁じると共に、養
鶏施設の調査と、捕獲された渡り鳥のウイルス検査を開始している。
[3]投稿者:Nial Moores (韓国Birds Korea責任者)。
11月初旬に中国遼寧省でH5N1型株に感染したと伝えられた"magpies"「カササ
ギ」の正確な種の同定を依頼したProMED-mail編集部への応答記事。
中国遼寧省では、以下の3種類のmagpieが確認されている。
1) The Eurasian Magpie _Pica pica_;
2) The Asian Azure-winged Magpie _Cyanopica cyanus_;
3) The Red-billed Blue Magpie _Urocissa erythrorhyncha_.
一部地域内を移動する個体が存在する可能性はあるが、3種とも主に留鳥であ
る。
]]>
10月10日(3)
http://sank100.exblog.jp/3752885/
2005-11-10T15:31:22+09:00
2005-11-10T15:29:30+09:00
2005-11-10T15:29:30+09:00
sank100
ProMed-mail
ベトナム、インドネシア#
[1]ベトナム:鳥インフルエンザ流行状況-WHO更新39。
情報源:WHO, CSR, Disease Outbreak News、11月9日。
ベトナム保健省は、新たな鳥インフルエンザ感染患者1名を確認した。患者は、
ハノイ市出身の35歳男性で、10月26日に呼吸器症状を呈して入院したが、10月
29日に死亡した。この患者は、ベトナムでは、2005年7月後半以来初の患者と
なる。2004年12月中旬以来、ベトナム当局は、患者65名を報告したが、そのう
ちの22名が死亡した。今回の患者は、家禽での感染再発と期を一にしている。
[2]インドネシア:新たな鳥インフルエンザ感染疑い患者。
情報源:Reuters Foundation AlertNet、11月9日。
保健省当局者は11月9日、検査結果を発表し、今週死亡した16歳インドネシア
人少女が鳥インフルエンザに感染していたことを明らかにした。確認検査で確
定されれば、今回の死亡患者は、インドネシアで10例目の鳥インフルエンザ患
者となり、2005年7月以来6例目の死亡患者となる。
今回の患者は、高熱と肺炎により、11月6日にジャカルタ市内の病院に入院し
たが、11月8日午前中に死亡した。患者は、東ジャカルタ郊外の鳥類市場の近
くに在住しており、自宅にニワトリとペット用鳥類を飼育していた。しかし、
感染した家禽と直接接触したことは証明されていない。
以下、インドネシア国内の家禽での鳥インフルエンザ感染状況。
[3]情報源:WHO, EPR site、11月9日。
WHOに報告された各国の鳥インフルエンザ確定患者累計数-2005年11月9日。
発病日、2003年12月26日~2004年3月10日:
国名/患者数/死亡患者数
インドネシア/ 0 / 0
ベトナム / 23 / 16
タイ/ 12 / 8
カンボジア/ 0 / 0
合計 / 35 / 24
発病日、2004年7月19日~2004年10月8日:
国名/患者数/死亡患者数
インドネシア/ 0 / 0
ベトナム / 4 / 4
タイ/ 5 / 4
カンボジア/ 0 / 0
合計 / 9 / 8
発病日、2004年12月16日~現在:
国名/患者数/死亡患者数
インドネシア/ 9 / 5
ベトナム / 65/ 22
タイ/ 3/ 1
カンボジア/ 4/ 4
発病日、2003年12月26日~現在の総計:
国名/患者数/死亡患者数
インドネシア/ 9 / 5
ベトナム / 92/ 42
タイ/ 20 / 13
カンボジア/ 4 / 4
合計 / 125/ 64
●11-09(1110-0020)#Ea#鳥インフルエンザウイルス-ユーラシア(56):太平洋
地域(情報提供依頼)、マレーシア#
目次:
[1]太平洋地域:野鳥の渡りに関する情報の提供依頼
[2]マレーシア:疑いが否定される。
[1]太平洋地域:野鳥の渡りに関する情報の提供依頼、投稿者:Steve Angus
(Dr. 獣医疫学者、Secretariat of the Pacific Community)。
太平洋地域での渡り鳥による高病原性鳥インフルエンザH5N1型株のリスク。
フィジーへの渡りをおこなう野鳥の情報とその一覧あり。渡り鳥による鳥イン
フルエンザウイルス持ち込みの地域的なリスクを評価するため、他の太平洋諸
島での渡り鳥情報を求む。
[2]マレーシア:疑いが否定される、情報源:Reuters via Swissinfo、11月9
日。
マレーシア当局は、2例目の公衆衛生上の脅威事例について、鳥インフルエン
ザの可能性を除外した。
マレーシア当局は11月9日、同国北西部で発生したハトの原因不明の大量死事
例について、鳥インフルエンザの可能性を除外した。
獣医学局責任者は、自らの局が、Kedah州で大量死したハトの一部の個体検体
について、鳥インフルエンザ検査を実施し、「結果はすべて陰性であった。」
と発表した。マレーシアでは前回2004年11月22日に、北部のKelantan州で動物
のH5N1型株感染を報告した。これまでにヒト患者は報告されていない。
●11-09(1110-0030)#C#炭疽、ヒト患者- アルメニア:疑い#
情報源:Washington Post、10月5日。
アルメニアのGjumri市で、炭疽患者1名が記録された。47歳女性が、地元の市
場で食肉を購入し調理を行った後、手に潰瘍病変を来した。この女性は医療機
関を受診し、感染症病院に移送された。
アルメニア保健省報道官は、細菌学的解析が実施された後、Gjumriの専門家が
この患者を炭疽と診断したと発表した。にもかかわらず、保健省は最終確認報
告を受領していない。検査結果は、間もなく判明する予定である。今回の症例
は、アルメニアで初の炭疽患者確認であること注意する必要がある。
[Moderator注:アルメニアでの炭疽発生状況(政府はOIEに対して2003年、2004
年と1件の炭疽症例も報告していない。)]
●11-09(1110-0040)#C#腎症候性出血熱-ロシア(Orenburg地域)(02)#
ロシア:Orenburg地域での腎症候性出血熱流行は、危機的状況に近づく。
情報源:Regnum News Agency、11月10日。
Orenburg地域での腎症候性出血熱(HFRS)流行は、流行閾値(危機的状況)に近づ
いている。市立感染症病院の主任医師Sergey Kajkov氏は、現状は2004年より
も10倍悪化していると指摘した。HFRSの診断で同院に収容された患者数は著名
に増加し、すでに死亡患者2名が記録された。HFRS患者の臨床経過に異常な点
は認められないが、その大部分が、重症化している。2005年11月9日時点で、
患者4名が集中治療部に移動されている。2005年9月以来、HFRS患者200名が同
院の感染症科で治療を受けた。この間に、HFRS患者用の空きベッドは1床のみ
であった。患者発生が、近い将来に減少する可能性は小さいため、追加のベッ
ドが用意されている。
]]>
10月10日(2)
http://sank100.exblog.jp/3752882/
2005-11-10T15:30:38+09:00
2005-11-10T15:28:46+09:00
2005-11-10T15:28:46+09:00
sank100
ProMed-mail
発信者: Susan McLellan (MD, MPH, Tulane大学健康科学センター医学部熱帯
医学科感染症部門) 11月8日。
ハイチに住む人からの以下の内容の電子メールを転送された。
「ハイチでは熱帯病が流行中である。それは、カラアザールまたは黒水熱(熱
帯熱マラリア)に匹敵している。現地住民は、その疾患を(出血性)デング熱と
呼んでいる。サシチョウバエによって伝播される寄生虫感染症で、インド、ネ
パール、スーダン、ブラジルで同様の患者が発生している。友人の20歳の息子
が、この疾患のため今週死亡した。非常に近しい友人が、金曜日にハイチ外に
空搬され、某(名称削除)病院に入院しているが重態である。他にハイチにいる
友人2人が、この疾患であると診断されたという情報を得ている。患者4名は、
1週間以内に発生した。患者の何人かは、Trou Baguetteそばにビーチハウスを
持っている。」
リーシュマニア症は極めて可能性が低い。しかし確かに、デング出血熱と重症
マラリアの可能性はある。 何か追加情報を頂ければありがたい。
[Mod.EP注 :デングに合致するという推測だけである。内蔵リーシュマニア症
は皮膚出血や皮疹をきたさない。また、重症出血性デング熱の皮疹、出血、腎
不全などの症状とも重なる点が少ない。疾患はリーシュマニアらしくない。な
ぜならハイチでの報告がないからである。ドミニカ共和国には皮膚リーシュマ
ニア症の好発地域が存在するが、だからといってそのことが現在流行している
のが内蔵リーシュマニア症だという可能性を高めるものではない。 この流行
性疾患による臨床症状、所見に関する追加情報があればProMEDは感謝する。]
●11-08(1109-0020)#C#鳥インフルエンザ - ユーラシア(54): 中国#
[1] 発信者: Joe Dudley 情報源: China Daily 11月8日号
当局が鳥インフルエンザウイルス拡大封じ込め対策を強化しており、北京の生
きた鶏を取扱う市場168箇所が全て、11月7日に閉鎖された。北京市庁はまた、
ペット用の鳥の市場も閉鎖し、鶏を都市部で飼育することを禁止し、鳩は檻の
中で飼育するように市民に求めた。住民は、ペットを含む全ての動物に鳥イン
フルエンザと口蹄疫のワクチン接種をすることを求められ、そのようにするこ
とを拒絶する者は収監される或いは罰金刑を課される可能性があると告げられ
た。何百人もの世界からの専門家の会議がジュネーブで開かれ、「ヒトインフ
ルエンザの全世界的な大流行が不可避である。」との警告がなされたため、こ
の首都での厳しい対応は、中国全土で見習われるだろう。WHO長官のLee
Jong-wook氏は会議で「鳥インフルエンザウイルスがヒト-ヒト伝播する能力を
獲得するのは時間の問題で、そうなるとヒトでのインフルエンザ汎流行を引き
起こす。」と語った。中国ではこれまで、鳥インフルエンザ感染患者は報告さ
れていない。しかし、当局は、中国中央部の湖南省の湘潭で、3人が感染した
可能性があることを否定しなかった。問題の3人中の1人12歳の少女は、先月死
亡し、その9歳の弟と36歳の中学校教師は回復したと伝えられている。世界銀
行レポートは、「事前のインフルエンザ大流行に関する調査によれば、新規流
行が発生した場合、米国単独でも10万人 から20万人の死者が出て、同国にと
って1千億ドルから2千億ドルの経済的損失を意味するだろう」、と述べている。
米国での想定を全ての先進国にも当てはめると、現在の貨幣価値で5千5百億ド
ルの損失となる可能性がある。世界の損失は、発展途上国への影響も合わせる
とさらに有意に大きなものとなるだろう。」と述べている。以下中国政府の対
応について。
[2]情報源: China CRI English/China broadcast, 11月8日。
北京市当局による鳥インフルエンザ流行抑止のための対策により、北京市では、
月曜日をもって、全ての生きた鶏の売買と市街地での鶏の飼育は一時的に禁止
された。ウイルス性動物伝染病予防制御対策本部によると、中国政府の鳥イン
フルエンザに対する対策に従って、北京市当局は、市内の168市場全てで鶏の
売買と屠殺、市街地での鶏の飼育、北京市外からの鶏の移入を禁止した。北京
市当局は鳥市場の閉鎖、家屋内での鳩の放し飼いの禁止、自動車、鉄道、貨物
機により、中国国内他地域から輸入される養鶏物の検疫も命じた。北京産業商
業庁の担当官は、指示に従わぬ者には厳罰を持って当たるとした。
以下中国政府の鳥インフルエンザ対策予算配分など。
[3]情報源: 新華社通信発人民日報オンライン 11月8日。
中国保健相のGao Qiang 氏は11月7日に、中国全土の保健局に対して、鳥イン
フルエンザのヒト感染を予防、制圧に迅速に取り組むよう命じた。全国へテレ
ビ中継された会議に臨み、Gao氏は (3つの鍵となる領域) すなわち、監視、感
染制圧、治療での対策を強化するように命じ、特に全てにおいて早期対応が不
可欠であると強調した。以下、Gao氏のコメント(中略)。彼はまた保健局に対
し、すばやい対応を確かなものにするために、民間航空局、運輸局などを含む
関連他局との効率的な情報共有の方法を維持するように命じた。
以下Gao氏の指示、保健省広報官の発言。
[4] 情報源: Herald Sun, 11月6日
鳩やアヒルを飼育している者は、重い罰金刑を課せられる。当局は鳥インフル
エンザの流行を恐れて、人と鳥との接触を減らそうと努めている。パンのかけ
らをや他の残飯を香港の鳥に与えているところを捕らえられた者は、1500香港
ドル(260米ドル)の罰金が課せられる。 野鳥や渡り鳥が世界中の家禽にH5N1型
インフルエンザウイルスを拡散しているという懸念が高まるに伴って、このよ
うな決定がなされた。「野生の鳩の糞が有害な病原体の拡散を助けているかも
しれない。 」と、住宅局長官代行Lau Kai-hung氏は本日の声明で述べた。鳩の
群れを最小化する、最も安全で、最も効果的、経済的かつ人道的な方法は、餌
をやるのをやめることである。」この方策は、約300人を死亡させた肺炎様の重
症急性呼吸器症候群(SARS)の流行の後に、2003年に制定されたゴミ処理および
環境衛生法の追加法案である。アジアでは、畜産用鶏やアヒルとの接触を介し
て致死性の高い鳥インフルエンザ株に感染して、60人以上が死亡した。
●11-08(1109-0030)#C+#マールブルグ病 - アンゴラ(54) #
情報源: Terranet plus Beirut 11月7日号
Sebastao Veloso保健相は、「過去一年に渡り、(フィロウイルス感染症の一種)
マールブルグ病流行により、感染患者252 人中227人が死亡したが、アンゴラ
では現在、公式にマールブルグ病が終息している。2005年7月27日以降、患者
発生はない。」と発表した。同相は、流行による死者数を下方修正した。2005
年9月19日には、同相およびWHOは、「確定患者374名中329名が死亡した」として
いた。「死者の中には、16名の看護師、2名の医師、5名の呪術治療師が含まれ
る」と保健相は語った。今回のアンゴラでのマールブルグ病流行は、2004年10
月にウイジェ州の病院で始まったが、2005 年 3 月まで正式には確認されず、
その際には、流行はWHOおよび他の組織から専門家数十名の派遣を必要とする
事態となっていた。マールブルク病には治療法が存在せず、またその正確な起
源は知られていないが、1967 年に西ドイツのマールブルク町の研究室勤務者
が、ウガンダより輸入されたサルから感染して初めて確認された。疾患は、血
液、排泄物、吐物、だ液、汗、及び涙といった体液との接触により感染伝播さ
れる。しかし、専門家によれば、比較的簡単な衛生的な予防策によって封じ込
めることが可能である。これ以前の最も深刻なマールブルグ病流行は、コンゴ
民主共和国で発生し、1998年から2000年の間に123名が死亡した。
●11-07(1109-0040)#C#クロイツフェルト・ヤコブ病 (新変異型) 最新状況、
2005 (11) #
[Mod.CP注 - 英国保健省のウェブサイトが更新され、「クロイツフェルト-ヤコ
ブ病(CJD)年次別統計(1990年以降)」の表に変異型クロイツフェルト-ヤコブ病
(vCJD)の月集計が追加され、月別統計ウェブサイトからダウンロードすること
ができるようになった。疾患による死亡例、確定症例、疑い症例の定義と症例
の定義については保健省のウェブサイトにアクセスするかProMEDメールのこの
項目の既報を見ていただくと見つかる。変異型クロイツフェルト-ヤコブ病の
症例に関する全世界からの情報が今回の改訂に含まれる。また、他の型のCJD
(散発型、医原性、家族性、GSS(ゲルストマン・ストロイスラー・シャインカ
ー症候群))も変異型CJDの発生や病因に何らかのつながりがあるとの認識で、
同統計に含まれることとなった。]
今回の続報の目次
[1] 英国:保健省変異型クロイツフェルト-ヤコブ病月刊統計 - 2005年11月4日
時点
[2] 英国:海綿状脳症諮問委員会(SEAC)声明文- 10月19日付け
[3] 米国:新しいスクレイピー病原体
[4] 米国:慢性消耗性疾患(CWD) 霊長類への実験的伝播
[5] イタリア:プリオンは乳中に分泌される疑い
[1] 英国:保健省変異型クロイツフェルト-ヤコブ病月刊統計 - 2005年11月4日
時点。情報源:英国保健省新聞発表第2005/0389号、11月7日。保健省は11月7
日、既知のCJD患者数に関する最新情報を公表した。この中にはBSEと関連があ
ると思われるvCJD患者も含まれる。状況は以下の通り: vCJD患者要約-死亡患
者: vCJD確定例における死亡患者(確定例):108名。 vCJD可能性例におけ
る死亡患者(神経病理学的に未確定):43名。 vCJD可能性例における死亡患
者(神経病理学的確定実施中):1名。 vCJD確定例または可能性例における死
亡患者総数:152名。 vCJD患者要約-存命中:6名。 vCJD確定例または可能性
例総数(死亡または存命中):158名。
[Moderator注1:このデータは英国におけるvCJD流行は現在沈静化していると
する見解に一致する。2005年最初の10ヵ月間(原文では9カ月間と記載)で確定
または可能性vCJDによる死亡患者は4名となった。死亡患者数のピークは2000
年で28名であり、その後2001年に20名、2002年に17名、2003年に18名、2004年
に9名と減少している。]
[Moderator注2: 2005年9月30日時点で、2005年これまでに英国内では、CJD疑
い患者92名が発生した;散発型CJDによる死亡患者は41名、GSS
(Gertsmann-Straussler- Scheinker症候群) による死亡患者は1名、家族性CJD
による死亡患者は2名、医原性CJDによる死亡患者は1名、vCJDによる死亡患者3
名が発生した。1990年以降のデータは上記ウェブサイト(原文参照のこと)で閲
覧可能である。
以下、米国でのCJD患者統計の解説。]
[2] 英国:海綿状脳症諮問委員会(SEAC)声明文- 10月19日、情報源:英国海綿
状脳症諮問委員会。
「BSEがヒトの伝染性海綿状脳症から由来したという仮説」に関する議論の要
約。(翻訳省略、原文参照のこと。)
[3] 米国:新しいスクレイピー病原体、情報源:米国科学アカデミー紀要、
10.1073/pnas.0502296102。
米国科学アカデミー紀要10月25日付けオンライン版に公表されたAnnick
Le Durらによる「新たに同定されたスクレイピー病原体は、耐性プリオン蛋白
(PrP)遺伝子型のヒツジ個体に感染しうる」という表題の論文の紹介。
(翻訳省略、原文参照のこと。)
[4] 米国:慢性消耗性疾患(CWD) 霊長類への実験的伝播、情報源:Journal of
Virology, 79,21.13794-13796、2005年。
慢性消耗病(CWD)の病因プリオンを霊長類に実験的に感染伝播させた研究内容
を報告したJournal of Virology誌11月号に公表された論文の紹介。
[5] イタリア:プリオンは乳中に分泌される疑い、情報源:News@nature.com、
11月3日。
Adriano Aguzziらによる、ヒツジの炎症のある乳腺には、スクレーピーの病因
である異常プリオン蛋白が確認されたとする研究報告の紹介とその意義を解説
した記事。
●11-08(1109-0050)#C#鳥インフルエンザ, ヒト - 東アジア (164): ベトナム、
インドネシア#
[1] 情報源: Pravda online, 11月8日。
保健当局は、「ベトナムは11月8日火曜日に、42例目の鳥インフルエンザによ
るヒト死亡患者を確認した。前回の症例から3カ月以上の間隔がある。」と発表
した。「35歳の男性患者は、ハノイ市Dong Da行政区にある自宅近くの市場で家
族が調理済み鶏肉を購入した4日後に、ハノイ市内の病院に入院し、10月29日
に死亡した。他の家族は、鳥インフルエンザの症状を全く示していない。」と
保健省予防医学局長官代行のVan Binh 氏は語った。火曜日のTuoi Tre (若者)
新聞は、「ベトナムは、スイスに本社があるロッシュ社に、抗ウイルス薬タミ
フルを2500万錠発注済みである。」 と報道した。タミフルは鳥インフルエンザ
に有効な薬剤の一つであると信じられている。新聞は、保健省薬事局長官の
Cao Minh Quang氏の「ベトナムがロッシュ社から、タミフルのジェネリック薬
品の製造ライセンスを受ける交渉はまだ決着していない。」との発言を引用し
ている。中国では当局は「家禽用の偽トリインフルエンザワクチンが、公衆衛
生を脅かしている。」と警告した。農業省獣医学局長のJia Youling氏はテレビ
インタビューで「最近流行が見られた北遼寧省で未認可製品が販売されていた。
この偽薬品は深刻な結果をもたらす可能性がある。ヒトにも養鶏業にも深刻な
害をもたらす可能性がある。」と述べた。以下略
[2] 情報源: Thanh Nien News、11月8日。
Nguoi Lao Dong 新聞は、11月8日にHue市中央部での鳥インフルエンザ感染疑
い患者発生を報じた。「68歳男性がHue中央病院で2005年(原文では2004年)11月
6日に死亡したが、典型的な鳥インフルエンザの症状を呈してはいなかった。
検体は国立衛生疫学研究所に送付された。「北部のBac Giang省で入院中の女性
は、以前の検査でH5N1型株陰性であったが、再発熱している」と、Tuoi Tre氏
は語った。ベトナム当局は11月7日、42例目の鳥インフルエンザ感染死亡患者
を確認し、政府は今年の流行の規模は2004年より大きいことを認めた。
[3] 情報源: Reuters Foundation AlertNet 11月8日号
11月8日に死亡したインドネシア人少女は、同国で6例目の鳥インフルエンザ感
染死亡患者であったと疑われている。しかし病院の広報担当者は、「当局は同
国での検査結果を待っている」と語った。最新の死亡患者が、もし追加検査で
診断確定されれば、世界第5位の人口国であるインドネシアでの10例目の鳥イ
ンフルエンザ感染患者となる。インドネシアでは、死亡患者5名が確認されて
いる。16歳の少女は、高熱と重症肺炎のため、11月6日にジャカルタ市内の病
院に入院したが、8日朝に死亡した。患者は、東ジャカルタ郊外の鳥類市場の
近くに住んでいたが、感染した家禽と直接接触したという証拠はない。ジャカ
ルタのSulianti Saroso病院広報担当のIlham Patu氏は、「臨床症状によると、
鳥インフルエンザのようである。検体は採取しており、検査結果はあと2、3日
で出るだろう。」 と語った。同国での検査に続いて、通常は、香港のWHO委託
検査室で確認検査がなされる。週末の間に当局は、2005年10月に死亡したもう
一人のインドネシア人女性が、鳥インフルエンザによって死亡したことを確認
した。彼女の弟(当局は以前彼女の甥と誤認していた)も、H5N1型ウイルス株陽
性であったが、比較的良好な状態にある。鳥インフルエンザ様症状を呈した看
護師の症例については、依然検査中であるが、予備的なインドネシア国内での
検査結果は陰性であった。以下インドネシアでの鳥類間での鳥インフルエンザ
感染状況など。
●11-08(1109-0060)#Ea#鳥インフルエンザ, ヒト - ユーラシア (55): 日本
(茨城県), マレーシア#
目次:
[1] 日本、茨城県
[2] マレーシア, 鳩の死亡
[1] 日本、茨城県 11月8日
情報源: AP発China Daily 11月8日。
11月8日のニュース報道によると、日本の当局は、東京の北に位置する養鶏施
設でH5型の鳥インフルエンザウイルスが検出されたことを受け手、鶏17万羽を
追加処分する予定である。農林水産省当局は11月7日に、「その農園の鶏からは
ウイルス自体は検出されなかったが、ウイルス抗体が陽性であった」と発表し
た。「しかし茨城県当局は、11月8日にその発表を訂正して、東京の約64マイル
北にある『同県内にある農園の2つの鶏舎でウイルスを検出した』と発表した」
とNHKは報道した。担当官は「問題の鶏は、2003年以降東南アジア大きな被害を
出しているH5N1型株よりは毒性の低いH5N2型鳥インフルエンザウイルスに感染
していた可能性が高い」と語った。県当局からの火曜夜時点でのコメントは得
られなかった。
以下、今回の事例の報道までの経緯と、検査結果を受けた予防対策。
[Mod.AS注 - 日本の鳥インフルエンザに関する状況はいくらか曖昧である。
2005年6月27日以降, 日本は、鶏農園での低病原性H5N2 型インフルエンザウイ
ルスの同定に関して4 つの報告をOIEに送っている。これらの報告によると低
病原性の鳥インフルエンザH5N2 株が、茨城県内では、2005年4月より以降2005
年9月中旬に至るまでの期間、31農園で同定されるなど一貫してくすぶり続け
ている。生ウイルスを含む可能性のある欠陥ワクチンの違法使用が疑われてい
るが、(公式には)証明されていない。最新のFAO情報によると(20051106.3251
を参照)、2005年10月31日以前2005年8月にあった流行の隔離領域中にある
82046羽の鶏を持つ茨城県の開放型農園において、鳥インフルエンザウイルス
(H5?)抗体がAGIDおよびHI 試験で、同定されている。ウイルスは検出されてい
なかった。その農園の全鶏は処分された。同じ日の別の流行では、鳥インフル
エンザが大阪府のアヒルで検出され、鳥インフルエンザH4 株と診断された。
日本の経済紙である、日本経済新聞の2005年11月7日号の(日本語から翻訳され
た) 情報によると、「茨城県の過去の鳥インフルエンザ検査の半数以上は、認
可された担当官ではなくて、営利企業あるいは個人獣医によって行われた」と
のことである。日本の最後のOIEへの更新報告である第3報は、9月23日に送付
された。流行の原因、あるいは感染の期限に関する、以下のような記載が含ま
れていた。「不明あるいは未確認であり、流行の原因を明らかにするための伝
染病学的調査は継続中である。」と。報告によると日本の農林水産省により任
命された、寺門誠致氏を議長とする助言チームは、状況に関して先週中間報告
を行った。その内容の一部は日本のメディアで公表された( 20051031.3174参
照)が、公式発表は未だになされていない。新しい更新報告が本日の新しい流
行と、170000羽の鶏の追加処分についての情報を含む日本の鳥インフルエンザ
の現状を、明らかにすることの助けになることを期待する。]
[2] マレーシア、鳩の死亡
情報源: New Straits Times online, 11月9日。
Sungai Petaniで野生の鳩11羽以上が死亡したため、保健当局が事態を憂慮し
ている。24時間以内に当局は、今回の鳩が、鳥インフルエンザ---アジアで
2003年以降62人の命を奪った疾患---で死亡したのか知ることとなる。希望的
観測をしようとするものはいない。畜産局長官Datuk Dr Hawari Hussein氏は、
全国各州の担当局責任者に警報を発したと語った。「全州当局が、流行に備え
ており、症例1例でも検知した場合にはすぐに、準備された計画を遂行する。.
死んだ野生の鳩については、検体がIpohの獣医学研究所に送付された。」と加
えた。
以下、今回の事例の詳細。
●11-08(1109-0070)#Ep#カンキツトリステザ病(Citrus tristeza) - イタリア
(多くの州) #
情報源: EPPO(ヨーロッパ植物防疫機関), 報告 2005 年第6号、11月8日
イタリアの3つの地域でのカンキツトリステザクロステロウイルスの流行につ
いて。
]]>
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