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●11-18(1119-0020)#C#BSE、ヤギ-フランス2002年(02):疑い#
情報源:国際獣疫事務局(OIE)疾患情報Disease Communique動物衛生情報局 Animal Health Information Department、11月18日。 情報はOIE本部が2004年11月12日パリ農業食糧漁業僻地開発省総合食糧監督局 (DGAL)責任者代行Dr Isabelle Chmitelinより受領: フランスのヤギにおいて牛海綿状脳症(BSE)に分子生物学的および生物学的所 見が合致する感染病原体の検知。 報告日:2004年11月2日。 EU監視計画枠内において検知されたスクレーピー症例に対するプリオン株タイ ピングのフランス国内ネットワークは、2002年に屠殺されたヤギにおいてBSE に分子生物学的および生物学的所見が合致する感染病原体を検知した。(以下、 BSEやスクレーピーのプリオン株をタイピングする目的でフランス国内7ヵ所の 公衆衛生検査室の協力の下に設立されたネットワークがBSEと生物学的特徴が 一致するスクレーピーのプリオンを同定したことと、マウス脳内接種による検 査法の概略、スクレーピー確定ヤギ集団に対する疫学上の処置、またこの発見 によりスクレーピーからBSEが発生する過程を示唆する疫学上の有意義な知見 がもたらされたことの報告。) ●11-17(1119-0030)#Ep#重症葉巻病Severe leaf curl disease、ササゲ-イン ド# Mungbean yellow mosaic Indiaウイルスとsatellite DNA bによるインド北部 におけるササゲの新規疾患-ササゲ重症葉巻病Severe leaf curl disease。 情報源:イギリス植物病理学会British Soc Plant Pathol. New Disease Reports Vol. 10、11月17日。 ●11-18(1119-0040)#C#原因不明の大量死亡-インド(Uttar Pradesh州)(06): 脳炎# 原因不明の疾患のためUttar Pradesh州でさらに37名の小児が死亡。情報源: Rediff news、11月18日。 過去2日間で、Uttar Pradesh州西部においてさらに37名の小児が原因不明の疾 患のために死亡し、流行開始以降死亡患者総数は177名に達した。最大の患者 数(98名)が報告されたSaharanpurでは17名の小児がこの疾患のために死亡し、 その臨床症状は日本脳炎や髄膜炎と一致すると当局者がGhaziabadで述べた。 Muzaffarnagarではさらに少なくとも6名が死亡しており、一方でBagpatではこ の疾患のため4名が死亡した。Bulandshahr地区では小児8名が死亡し、 Ghaziabadでも2名が死亡したと彼らは述べた。 加えてMeerut保健長官Dr SK Aroraは患者から採取された血液検体がニューデ リーのウイルス学研究所、感染症研究所、全インド医学研究所で検査されたが、 ウイルスの特徴に関して確定的な結論は得られていないと述べた。 [Moderator注:いまだ原因不明のこの疾患流行による死亡患者総数は引き続き 増加傾向にある。(2004年11月9日の前回報告においてこの流行による死亡患 者数は98名であった;現在は177名に増加している)。我々は異なる情報源か らUttar Pradesh州に関してそれぞれ異なる2種類の原因が存在するが、メディ アではこれをUttar Pradesh州西部における原因不明の流行を単一の原因とし て記載しているという情報を聞いた。 我々はインド保健省、Uttar Pradesh州保健局、あるいはこの地域で活動して いるであろう国際組織などからの公式情報筋からの情報を入手していないので、 前回の投稿におけるModeratorコメントを今回報告で若干の更新をして繰り返 し再録するのが適切と思われる。「インドUttar Pradesh州における"原因不明 の疾患"という記事はこれで6件目の記事である。これまでのニュース記事では "マラリア"や"コレラ"の記述があったが、同様に脳炎も(疑い疾患として)記 載されていた。脳炎の記載から我々はUttar Pradesh州における例年どおりの 日本脳炎流行の事実とは無関係に、この"原因不明の"疾患流行の原因となる感 染起因病原体が日本脳炎(ウイルス)ではないかと推測した。あらゆるこれま での投稿記事において我々は、これまで掲載したようなニュース記事でなく事 実の調査に基づいた情報を有しうるインドの投稿者や国際的公衆衛生団体の一 員がさらなる情報を提供して頂けるよう要求してきた。日本脳炎が病因として 最も可能性が高いが、ヘニパウイルスhenipaviruがバングラデシュやインドの 北ベンガル地方での稀な脳炎の原因であることを忘れるべきではない。この事 例についての第1報が公衆衛生上の懸念と考えられてから、日本脳炎の確定診 断がなされないまま7週間以上が経過した。] ●11-15(1119-0050)#C#デング熱/デング出血熱最新情報2004年(36)# 目次: [1]ドミニカ共和国。 [2]中国(マカオ)。 [3]キューバ(Cienfuegos)。 [1]ドミニカ共和国。投稿者:Giovanni Ara、11月15日。 「2004年ドミニカ共和国におけるデング熱に関して私はなんら情報を有してい ない」とのModeratorコメントに関して、以下のWHO汎アメリカ支局ウェブサイ ト「2004年:デング熱/デング出血熱(DHF)報告患者数、アメリカ地域(国毎 亜地域毎)」(ドミニカ共和国を含む)を参照されたい: http://www.paho.org/english/ad/dpc/cd/dengue-cases-2004.htm [Moderatorによる投稿者への謝辞。上記ウェブサイトには最新データとして 2004年8月2日までの国別データの記載が有り、ドミニカ共和国では疫学第6週 (2004年2月中旬まで)に189名のデング熱患者が報告されている。コスタリカ とパナマだけが2004年7月までの数を記載している;残りの国々はそれ以前の データであり、ボリビア、コロンビア、プエルトリコ、ウルグアイは全く報告 していない。] [2]中国(マカオ)。情報源:新華社通信、11月11日。今月[2004年11月]51歳 女性がデング熱に感染したことが発見され、今年[2004年]マカオにおける2例 目のデング熱患者となった。1例目デング熱患者は2004年9月に発見されている。 保健当局はこの入院した女性の自宅周辺200平方メートルの地域の蚊族駆除対 策を命じた。保健サービス局は2004年4月に、3年から4年毎の流行パターンか ら今年おそらくはデング熱が再興(再発生)することを予測していた。 マカオ特別自治区(SAR)政府は2004年4月から6月中旬にデング熱対策キャンペ ーンを実施し、疾患に対する個人的防蚊対策の理解や、空き家、汚れた街角、 ゴミ箱の消毒を促進する予算を計上した。[Moderator注:デング熱のベクター であるネッタイシマカ_Aedes aegypti_の飛翔距離はおそらく直線距離200mよ り長い。] [3]キューバ(Cienfuegos)。情報源:Alejandro Tur Valladares, Cubanacan Press、11月11日。デング熱ベクターネッタイシマカ_Aedes aegypti_の繁殖地 35ヵ所以上が35番街やMonserratカトリック教会、Tulipan地区、Reina地区、 Ciudad Electronuclear地区でも発見された。 匿名の殺虫剤噴霧業者がAguada de Pasajeros町で公式に報告されていないデ ング熱患者が少なくとも3名はいると述べた。[以下Moderatorにより、このニ ュースの情報源が反政府筋であるため、信憑性は読者自身が結論して欲しいと の注意書きと、2003年以後キューバでデング熱報告が無いことの記載。] ●11-19(1120-0010)#D#鳥インフルエンザ-東アジア(137):ベトナム# [1]鳥インフルエンザ更新-2004年11月18日現在。情報源:FAO - AIDEニュース 第25版、11月18日。 1. 鳥インフルエンザ最新情報。先月カンボジアやマレーシアからは高病原性 鳥インフルエンザ(HAPI)報告はなかった。冬季にはアジア北部でインフルエン ザ症例が増加することを考慮し、新たな症例を全て検知するために警戒を持続 し早期警告態勢を強化すると共に、有効な流行対策と人類への脅威を最小限に することが重要である。 2. 国別情報 タイ:2004年7月3日以後、HPAI感染が57県において確認され、100万羽以上の 鳥が死亡するかまたは対策として処分された。11月9日現在家畜開発局(DLD)と 農業協同組合省により44県261ヵ所が21日間の監視期間に指定されている。 HPAI流行は11月8日までの週に117地区で、また11月15日までの週に37地区で流 行が確認され、結果としてそれぞれ87,385羽と63,378羽が処分された。(以下 タイにおける流行調査の概要の記載。) ベトナム:6月下旬以後、鳥インフルエンザは14県で感染が確認され、46,984 羽の鳥が死亡、または処分された。(以下ノイラミニダーゼN型は不明ながら H5型であるHPAIの各地での確認情報の記載。) 香港特別自治区(SAR):農業漁業保護省(AFCD)はLok Ma Chau地域で死亡して発 見されたアオサギgrey heronが鳥インフルエンザウイルスH5N1型陽性であるこ とを11月3日確認した。この鳥は国境近郊の制限区域内で建設現場作業員が発 見し、診断検査目的でAFCDに11月1日提出された。 [2]ベトナムで新規鳥インフルエンザ感染検知。情報源:新華社通信、11月18 日。ベトナムで最近少数のニワトリが鳥インフルエンザH5型株に感染している ことが検知され、このウイルスの流行に好適な気象条件である冬季に、新たな 流行が発生する可能性があり、高い警戒態勢が維持されている。 11月中旬にカントー(Can Tho)市南部のBinh Thuy地区の家庭で飼育されてい たニワトリ20羽がH5型ウイルスに感染していたことが発見され、これらニワト リ全部が既に処分されたと、11月18日に地方紙Liberation Saigonが動物衛生 省のコメントとして伝えた。(以下HPAI対策として、特にメコン河三角州を含 む全国各地で消毒や監視活動が強化されていることの記載。)[以下Moderator により、今後相当期間にわたり鳥インフルエンザ根絶が困難である状況と、寒 冷な季節に向けてベトナム、中国、インドネシアやタイなどで大規模な鳥イン フルエンザワクチンが家禽に対して使用されるようであるが、この使用はOIE ワクチン規定に基づき適切に実施する必要があるとの警告記載。] ●11-18(1120-0020)#C#パラインフルエンザウイルス、介護施設-中国(香港) # [1]香港:パラインフルエンザウイルスが3検体から検出された。情報源:香港 衛生署、11月18日。保健省保健保護センター(CHP)は2004年11月18日、Caritas 医学センター(CMC)で患者7名から得られた臨床検体7件中3件においてRT-PCR法 においてパラインフルエンザウイルス(PIV)を検出したが、その他一般的な呼 吸器病原体に関しては7検体全て陰性であったとする香港大学の報告を受領し た。 CHP広報官はPIVが、感染したヒトとの密接な接触や、汚染された物質表面や物 質を介して、呼吸器分泌物により感染伝播すると述べた。「PIV感染は、とり わけ幼児や若年小児においては、良くあることである。しかしながら若年小児 や免疫抑制状態の患者においては重症化することがある。潜伏期間は一般に1 日から7日間である。感染性物質が眼や口や鼻の粘膜に接触したり、またおそ らくはくしゃみや咳嗽による飛沫を吸入したりした場合にも感染することがあ る」と広報官は述べた。その他の臨床検体による検査室診断も進行中である。 11月18日午前10時現在、CMC養育施設において少年19名と少女13名からなる (年齢4歳から17歳)合計32名の小児が呼吸器疾患に感染していることが判明 している。うち2名がいまだに発熱を呈している。広報官は、CMCの問題の病棟 で実施されている強化感染制御対策がPIV感染拡大防止に有効であると述べた。 「病院内の環境でPIV感染拡大の可能性は、厳密な飛沫接触感染防護策である 手洗いやマスク、ガウン、手袋着用を忠実に実行することで予防することが可 能であり、それを実施するべきである」と広報官は加えた。 [2]香港:Caritas医学センターにおける原因不明の病原体が同定された。情報 源:China Daily、11月18日。CHPにおける原因不明の呼吸器疾患の原因がパラ インフルエンザウイルス(PIV)であることを確認したことを伝える上記[1]と同 様情報の記載。[ModeratorによりPIVが4種の血清型があることと、一部の患者 からしかPIVが検出されていないため詳細な情報を期待するとのコメント。] ●11-17(1120-0030)#Er#アシネトバクター、薬剤耐性-米国軍人# 米軍負傷兵治療陸軍医学施設内患者におけるアシネトバクター_Acinetobacter baumannii_感染。情報源:Morb Mortal Wkly Rep (MMWR)2004; 53: 1063-6、 11月19日。 アシネトバクター_Acinetobacter baumannii_は良く知られているが、稀な院 内感染を起こす病原体である。この病原体は抗生物質耐性(薬剤耐性)を獲得 しやすい性質があるため、アシネトバクター_A. baumannii_による感染の治療 は次第に困難になってきている(文献1)。この報告では、イラク/クウェー トにおけるイラクの自由作戦(OIF)やアフガニスタンにおける不屈の自由作戦 (OEF)において負傷した軍人において次第に増加するアシネトバクター_A. baumannii_菌血症を記載する。 こうした感染症患者数と、この起因菌の薬剤耐性は、1)戦闘状態下や医療施 設における感染コントロールの重要性と、2)この感染症を治療するための新 規抗生物質の開発の必要性を示すものである。 2002年1月1日から2004年8月31日の期間に、アフガニスタンやイラク/クウェ ート地域で負傷した軍人を治療する陸軍医学施設において陸軍保健当局は102 名の患者から血液培養でアシネトバクター_A. baumannii_を培養・同定した。 全患者がCDCの国家院内感染監視(NNIS)システムが確立した診断基準に基づい たアシネトバクター_A. baumannii_菌血症の診断基準(文献2)に合致してい た。これら患者102名中、85名(83%)がOIFかOIE作戦活動に関与していた。 (以下、感染症報告のあった施設と、施設ごとの軍人の性別や従軍していた作 戦内容、抗生物質感受性結果の報告と、CDC編集部によるアシネトバクターの 解説、疫学事項の記載。) #
by sank100
| 2004-11-22 21:17
●11-17(1118-0050)#C#黄熱ワクチン接種に伴う死亡症例-スペイン(02)#
投稿者:Stephen Seligman (MD、ニューヨーク医科大学、微生物免疫学科)。 「(1029-0020)#C#黄熱ワクチン接種に伴う死亡症例-スペイン#」記事に対する コメント。 死亡した患者は26歳の女性であった。記述からは、旅行前の黄熱ワクチン関連 内臓向性疾患(yellow fever vaccine-associated viscerotropic disease、 YEL-AVD)症例であったようだ。この患者は、これまで文献で報告された旅行前 の黄熱ワクチン関連死亡患者の大部分が高齢者であった点からは、稀な症例で ある。他のリスク因子には、YEL-AVD患者の17%に胸腺摘出術(ProMED-mail #20040916. 2572)の既往があったことが挙げられる。胸腺の機能障害を起こす 別の要因も、この数値を上昇させる可能性が高い。特に、_Herpesvirus hominis_2型が全身播種した劇症型感染患者が、胸腺異形成の成人で報告され ている(Suttonら、1974)。もし剖検が行われたのであれば、胸腺、リンパ節お よび脾臓の記述に特に関心が持たれる。宿主側因子に加えて、少なくとも2事 例では、ワクチン被接種者から分離されたウイルス株が実験動物に対して、病 毒性を増していたことが報告されている(Jenningsら、1994年、および Martin ら、2001年)。 以上の事実から、宿主とワクチンウイルス株の両方で徹底的な調査が実施され るべきである。効果的な抗ウイルス薬も不活化ワクチンも黄熱に関しては存在 しない。従って、2001年以来報告された黄熱ワクチン接種に伴った重症の副反 応事例数は増加しているものの、黄熱が発病した際の高い致命率を考慮すれば、 感染常在地区で、この生ワクチンを継続して使用していくことは十分に正当化 される。以下、参考文献の紹介。 ●11-18(1119-0010)#Ea#BSE、ウシ-米国:疑い(03)# 情報源:Associated Press。 新たなBSE疑い例が確認された。 農務省当局は11月18日、米国で2例目となるBSE(ウシ海綿状脳症)症例が確認さ れる可能性が出ているが、問題のウシは食物連鎖(食糧・飼料)からは除外され ていると発表した。 当局は詳細な情報を発表しておらず、今回の疑い例がどこで確認されたのが言 及するのを拒んだ。当局は、さらなる診断確認までには4日~7日かかり、家畜 業界代表者が言うところの「遅れ」が、牛肉市場の混乱の原因となる可能性が 出ている。 以下、これまでの疑い例や今回の症例に対する農務省当局者のコメント、米国 内でのBSEスクリーニング体制や、日本を初め諸外国による米国産牛肉輸入禁 止措置解除を目指す現政権の意向・活動およびそれによって政府の干渉が増す こと嫌う業者についての解説・記述。 [Moderator注:こうした「疑い例」が次から次ぎへと発生することは、覚悟し ておくべきであろう。診断が確定するまでは、そうした症例は疑い例に過ぎな い。今回の症例以前に、疑い例3例が発生したが、いずれも診断は確定されな かった。] #
by sank100
| 2004-11-20 07:14
●11-16(1118-0010)#Ep#ダイズさび病-米国(ルイジアナ州)(02)#
情報源:Reuters、11月16日。 米国農務省による検査で、ダイズさび病の拡大が確認された。 米国農務省USDAによる検査で、収穫に大きな被害をもたらす真菌性感染症であ るダイズさび病が、ルイジアナ州の新たな3地区に拡大していることが確認さ れたと、USDAの活動に詳しい大学研究者が11月16日にReutersに明らかにした。 ●11-16(1118-0020)#C#流行性耳下腺炎、学生-英国&アイルランド(03) # [1]情報源:BBC News、11月16日。 Kent市で流行性耳下腺炎に対する緊急ワクチン接種の提案。 Kent市健康保護部責任者Dr Mathi Chandrakumarは、麻疹患者数が2003年の39 名から、今年これまでに113名へと増加したしたことを受けて、流行性耳下腺 炎ワクチン接種計画を発表した。Dr Chandrakumarは、患者数増加は流行域に は達していないが、予防対策は必要だと指摘した。保健当局は、8ヵ所の高等 教育の現場の学生で感染の危険性がある約30,000人のティーンエイジャーを対 象としている。 Dr Chandrakumarは、11月16日にメディアに対し、過去のKent大学での流行性 耳下腺炎事例に対するワクチン集団接種の効果実績からも、今回のワクチン接 種計画が有効な予防対策となるとの見通しを語った。ワクチン接種センターは 以下の通りである、Canterbury College (Canterbury); Christchurch University College (Canterbury and Thanet); South Kent College (Ashford); West Kent College (Tonbridge); Oakwood Park Centre (Maidstone); およびMid Kent College (City Way site)。 Dr Chandrakumarは、流行は、小児での定期MMRワクチン接種の対象者年齢を過 ぎた個人で発生していると述べた。MMR定期接種は1998年に開始された。 [2]情報源:Cambridge News、11月16日。 イングランド: ケンブリッジの学生に対して髄膜炎の警告。 ケンブリッジの学生は、致死的感染もありうる髄膜炎の新たな流行の危険にさ らされている可能性がある。これは、医療団体Meningitis Trustにより発せら れた警告である。同団体では、今回の大学生に発生している流行性耳下腺炎事 例は、ある種の髄膜炎の患者増加につながる可能性がある、なぜなら、両疾患 の病因ウイルスは密接な関連があるからだとしている。懸念されている髄膜炎 は、致死的となるのは稀であるが、重症の合併症や頭痛、発熱、関節痛および 頚部硬直、下痢、嘔吐および羞明といった症状を呈する可能性がある。 合計で、学生38名が今学期これまでに流行性耳下腺炎を発病した。例年の平均 では、1年に1、2名である。大学当局は、24歳未満の学生に対し、流行性耳下 腺炎、麻疹および風疹に予防効果のある3種混合MMRワクチンの接種を受けるよ う呼びかけている。 [3]情報源:The National Student、2004年11月号、11月16日。 学生らは、差し迫った流行性耳下腺炎の流行について警告されている。 スコットランド高地地方(スコットランド北部および北西部)からコーンウォー ル州にある大学およびカレッジ当局は、今年流行性耳下腺炎患者の大幅な増加 を報告している。Edinburgh Evening News紙は、「Lothiansでの患者数が5倍 に達したことを受けて、学生数千名が流行性耳下腺炎ワクチンの接種を提供さ れている」と報じた。Grampian地域単独の疑い患者数も昨年の患者数の10倍に 増加している。Grampian地域では確定患者37名が、Tayside地域では53名が、 またスコットランド高地地方および諸島地方全域では18名が発生している。同 時期に、Grampian地域での疑い患者は88名に増加したが、昨年は1年間で8名の みであった。患者のほぼ全員が、年齢13歳から25歳の青年で、特に大部分が17 歳から20歳の群に属している。 以下、今回の流行の背景が、英国で始まったMMR定期接種の時期およびその接 種方法にあること(2回接種がなされず、現在免疫のない(不完全な)まま青年期 を迎えている個人での発生)を指摘する当局者のコメント。 ●11-17(1118-0030)#C#原因不明の呼吸器疾患、ケアセンター-中国(香 港)(03)# 情報源:The Standard、11月17日。 香港:ケアセンターでの原因不明の感染症流行で、新たに2名が感染。 Caritas医療センターの小児で発生している原因不明の感染症流行の病原体は、 まだ同定されていないものの、新型のものではない可能性が高いと保健当局責 任者York Chow氏が述べた。新たに小児2名が発熱と呼吸器症状を呈し、感染者 数は30名に達した。合計で、年齢4歳から17歳の少年18名と少女12名が治療を 受けている。これ以前に「無関係な病態」で集中治療室に収容され、現在も重 症な1名を除き、全員が病棟9Bに隔離されていると、病院の広報担当者が発表 した。同氏は、プライバシーの問題があるとして、入院の理由の公表を拒否し たが、SARAではないと確認した。 感染が病棟内で拡大していることを意味する、「軽度」警戒レベルが維持され ている。病院のスタッフは罹患していない。Chow氏は、培養検査はまだ実施さ れていないが、迅速診断検査では、SARSやインフルエンザは除外され、また新 種の病原体でもないと考えていると述べた。 同氏は、インフルエンザシーズンが近づいているため、市民に対し警戒を呼び かけ、発熱や呼吸器症状を呈している小児は登校しないよう提案した。健康保 護センター(CHP)顧問医Thomas Tsang氏は、感染の極期は過ぎたと考えられる が、流行が終息するまでに、新たな小児が発病する可能性があると指摘した。 教師、医療スタッフ、および保護者の追跡調査が実施されたが、他に感染者が 発生した兆候は出ていない。 CHPと病院当局の両方が、今回の事例では、市中感染は発生していないと同意 している。病院当局の上席管理職Liu Shao-haei氏は、制圧対策は十分に実施 されていると述べた。病院長は、今回の新たな患者2名を加え、患者6名が現在 も発熱していると述べた。 ●11-17(1118-0040)#Ea#口蹄疫-南アフリカ(Limpopo)(05)# 情報源:SABC news、11月16日。 当局は、Limpopoでの口蹄疫制圧に躍起。 政府農業局は、Limpopo州Giyani地区で、口蹄疫拡大を制圧するため活動を続 けている。 Limpopoの獣医学当局責任者Lucas Mampane氏は、Greater Letaba市のTaulome 村で、症例25例が報告されたと述べた。口蹄疫は2004年6月にSeloane村で初め て報告された。 Mampane氏は、今回の流行は、地区内のワクチン未接種の家畜から発生した可 能性が高いと指摘した。同氏は、口蹄疫制圧キャンペーンは予想より長期化す る見込みであるとしている。 #
by sank100
| 2004-11-18 18:34
●11-14(1117-0010)#Ep#ダイズさび病、アジア株-米国(ルイジアナ州)#
情報源:@griculture Online News、11月11日。 さび病が、フロリダ州やメキシコ湾岸の各州で越冬する可能性 ●11-15(1117-0020)#Ea#ウスツウイルス、鳥類-オーストリア(02)# 投稿者:Herbert Weissenboeck教授(ウィーン、獣医学大学)、11月16日。 2004年オーストリアにおけるウスツウイルスの活動性。 ウスツウイルス(USUV)活動性に対する死亡した鳥類サーベイランスが、今年も 継続された。我々は、ヨーロッパ中央部でのこの新興病原体の伝播動態につい て、新たな知見となる結果を報告する。総計で、222羽の死亡した鳥類が解析 され、うち154羽が(カラス、カケスなどの)黒色鳥類であった。鳥類の大部 分は、オーストリア東部、すなわちウィーン市街やLower Austria、 BurgenlandおよびStyria連邦州に由来した。黒色鳥類11羽のみが、RT-PCR法や 免疫組織化学法によりUSUV陽性と診断されたが、他の種類の鳥類では、陽性例 は検出されなかった。 USUV陽性鳥類は、2004年1月31日から9月21日の期間に、死亡して発見された。 陽性鳥類が発見された地域は、主として2003年のUSUV活動性地域に合致する。 2004年に陽性鳥類は、ウィーン(1)およびGraz市 (1)、さらにBaden (1)、 Neunkirchen (2)、Gaenserndorf (2)、Wien Umgebung (2)、Amstetten (1)、 Guessing (1)の各地区から発見された。 今年の監視活動で最も注目すべき特徴は、過去2年間に比較して著明に陽性鳥 類が減少した点と、従来感染が知られていなかった地域へのUSUV活動性拡大で あった。ウイルス陽性鳥類はLower Austria連邦州の極西部(Amstetten)で認め られた上に、Styria連邦州(Graz)でも初めて確認された。 しかし、これらのデータからは、USUVが中央ヨーロッパにて、継続的であるが 緩徐な感染拡大という特徴で、「永続的土着感染」を確立したことが強調され る。 今年USUV活動性が比較的低レベルであったのは、冷夏が原因であったと考えら れる。冷夏で低温が続いたため、USUVのベクター(蚊族)体内での(増殖までの) 潜伏期間が、ベクターの寿命を超えて延長した可能性がある。 [Moderatorにより、USUVの分類上の位置付け、宿主域、臨床症状、感染伝播の 疫学事項と、2001年まではアフリカ以外では知られていなかったがウィーンで 脳炎による死亡患者から偶然発見されたことの記載。] ●11-14(1117-0030)#C#原因不明の発疹性疾患-エクアドル(Carchi地方):情報 提供の依頼# 情報源:エクアドルEl Comercio、11月13日。 [病原性の微生物が]辺境地で100名余のエクアドル人に感染。 公式な情報筋からの情報によると、原因不明の病原体によって、エクアドルの コロンビアとの国境沿いにある、Carchi県(province)Chilma Bajo共同体 (community)の住民100名以上が、全身に膿性の水疱を呈している。県保健当局 責任者は、流行はシラミlouseが原因で(により媒介され)、適切な対策を講じ なければ、感染拡大すると述べた。しかし現地には保健所は無く、住民は貧困 のため不衛生な環境に置かれている。疫学者Jose Castillo氏は2004年11月16 日に、保健部隊が流行対策のため現地に到着する予定と述べた。 下痢と嘔吐を来たす流行が、2004年5月にChilma Bajoから30km離れたEl Chicalで発生して以来、原因不明の病原体による当地での疾患流行は今回で2 回目となる。 [Moderator LJS注:アンデス山脈や中央アメリカの山岳地帯で一般的なシラミ 媒介性発疹性疾患は、発疹チフスexanthematic or epidemic typhusである。 Moderator MPP注:上記Moderator LJSが記載しているように、アンデス山脈で 一般的に見られるシラミ媒介性発疹性疾患は、リケッチアによる(_Rickettsia prowazekii_)発疹チフス(または流行性シラミ媒介性チフス)であり、通常斑 状皮疹を呈する。膿疱性の発疹の記載からはバルトネラ症が示唆されるが、こ の疾患は、シラミではなくサシチョウバエsand flies (_Lutzomyia_属)により 媒介される。バルトネラ_Bartonella bacilliformis_が病因のバルトネラ症は、 ペルー、エクアドル、コロンビア南西部の標高1,000フィートから9,200フィー ト(600m?から2,800m)の山岳地帯の谷に見られる疾患である。情報筋からの さらなる情報提供を歓迎する。] #
by sank100
| 2004-11-18 18:33
●11-15(1116-0010)#C#原因不明の呼吸器疾患、ケアセンター-中国(香港)(02)#
情報源:Reuters News, Health、11月15日。 原因不明の疾患は、SARSでもインフルエンザでもない。 香港の当局は、医療機関内で小児28名が感染した原因不明の呼吸器疾患流行を 調査している。11月第2週末に実施された検査では、患児らはSARSコロナウイ ルスにもインフルエンザウイルスにも感染していないことが示された。「患児 達を今後も隔離する必要があるのか、担当官の補充が必要なのか判明するだろ う」と、保健相York Chow氏が11月15日に述べた。 患児らは全員が、精神障害児施設であるCaritas医療センターの2つの病棟の長 期入居者である。11月15日には、新たに小児4名が発熱と呼吸器感染症状を発 症した。慢性の基礎疾患のあった11歳の少女が、11月9日に、同センターで胸 部感染症のために死亡したが、当局は、まだ死因が今回の呼吸器感染症であっ たかを確認できていない。保健署広報官は、「患児達の検査では、SARSコロナ ウイルス、インフルエンザAウイルス、インフルエンザBウイルスおよびその他 の呼吸器疾患についても陰性と判明した。当局は調査を続けている。」として いる。 一部の現地紙は、SARSおよび致死性のH5N1型鳥インフルエンザを含む、最近香 港で次々に発生した公衆衛生上の災難の記憶を蘇らせた今回の事例への政府の 対応を厳しく批判している。香港は2003年にSARSによって大きな被害を受けた。 中国南部が起源のこの新興感染症により、香港では1,800名近くが感染し、そ のうち299名が死亡した。その流行の調査により、公衆衛生システムの欠陥と 杜撰(ずさん)な指揮系統が浮き彫りとなった。 ●11-15(1116-0020)#C#野兎病、肺炎型-米国(New York City)(04)# 投稿者:Sally Slavinski (DVM, MPH, DACVPM, ニューヨーク市保健精神衛生 局、人獣共通感染症・ベクター媒介性感染症部)。 野兎病に罹患したニューヨーク市民の感染経路に関する質問への応答。患者の 聞き取り調査の結果、Staten Islandの感染した野生のウサギとの間接的な接 触による、意図しない感染伝播が発生した可能性が高いことが示唆された。患 者のイヌ2頭は、毎日現地の公園を散歩している。そのうちの1頭が野生のウサ ギを捕まえ、次いで帰宅後に飼い主(患者)の顔を舐めた。 この事実は発病の約7日~10日前に発生したが、これは野兎病の潜伏期に合致 する。患者は問題の公園を訪れたり、野生のウサギやげっ歯類に直接接触した ことはなく、ダニや昆虫による刺咬も否定した。患者は重症の(尋常性)挫創 (にきび)があり、発病の2,3日前に顎下リンパ節腫脹を来した。 患者のイヌ2頭は、野兎病に対する抗体価陽性で、問題の公園で捕獲されたウ サギ数羽も、直接蛍光抗体試験(DFA)により陽性となった。全ての動物検査は、 コロラド州Ft. CollinsにあるCDCで同僚により、適切に実施された。 #
by sank100
| 2004-11-16 20:09
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