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●11-12(1113-0010)#C#ジアルジア症、上水道-ノルウェー(Bergen)#
ノルウェーBergenにおけるジアルジア症(ランブル鞭毛虫感染による下痢症) の水系流行。情報源:Eurosurveillance Weekly 11 Nov 2004 Vol 8 Issue 46、 11月12日。 ジアルジア症[Moderator注:ジアルジア_Giardia intestinalis_ (ランブル鞭 毛虫_Giardia lamblia_としても知られている)]流行がノルウェー西海岸の人 気観光地であるBergen市(人口約25万人)において同定された。2004年9月の 流行開始以降、公衆衛生当局は365名の検査室診断確定ジアルジア症患者の届 出を受けている。患者の大部分は下痢と腹痛症状を呈している。大部分の患者 は年齢20代から40代で、これまでには小児と高齢者の患者は殆ど報告されてい ない。患者の予備的聴き取り調査からは、市内の中心部に飲用水を供給してい る公共上水道が感染源であると示唆されている。加えて、この上水道から採取 された検査検体において、疾患感染伝播に十分な量のジアルジア嚢胞(処理済 み飲用水10リットル当たり嚢胞5個)が示された。調査を受けている水処理施 設は、表層水を取り入れており、水処理には塩素処理が含まれるが、ジアルジ ア嚢胞を取り除くために有効な処理段階が含まれていなかった。 ●11-12(1113-0020)#Ec#行事日程2004年(24):第4回国際伝染性海綿状脳症 (TSE)学会# 学会名:第4回伝染性海綿状脳症(TSE)に関する国際会議。 場所:フランス、パリ。 会場:ガブリエル通り1-3、Espace Pierre Cardin。 期日:2004年12月2日。 (以下、学会開催の告知。) ●11-11(1113-0030)#C#狂犬病、ヒト患者-ドイツ(インドからの輸入例)# ドイツでのインドからの狂犬病輸入例。情報源:Eurosurveillance Weekly, Vol. 8, Issue 46、11月11日。 狂犬病輸入例が最近ドイツで報告された。2004年5月初旬、ババリア地方出身 の51歳男性が、インドへの5ヵ月間の渡航から帰国6週間後に発病した。この男 性はインフルエンザ様症状、衰弱、発熱、倦怠感を呈していた。インドにおい て、彼は下層階級の生活状態で過ごし、野犬と接触があった。彼は以前2001年 にもインドに渡航歴があり、その際野生のサルから咬傷を負った。 2004年5月6日、この患者は右肩と右腕に痛みを感じた。5月7日に彼は、恐水症、 空気恐怖症(吸気嚥下困難)、咽頭痙攣を発症した。5月9日までに、意識を失 い、吐血した。その日、この患者は脳炎か狂犬病感染を疑われ、近所の病院の 集中治療室に入院した。患者を治治療した医師団は、この時点で狂犬病を疑っ た。 入院後に、患者は急速に呼吸困難が進行した。存命中、狂犬病の疑い診断を確 定するための様々な検査が実施されたが、こうした検査は全て陰性であった。 患者は5月29日に死亡した。予備的(暫定的)病理学的解剖学的狂犬病の診断 が、剖検担当の検査室の支援によって、なされた。最終診断は、2ヵ所の専門 狂犬病診断検査室により、直接免疫蛍光抗体法と脳組織検体の細胞培養でのウ イルス分離を用いて、確定された。 サル咬傷が原因か(文献的には最長7年間の潜伏期間をもつ患者がいる)それ とも狂犬病感染野犬唾液との接触によるのかは不明である。 (以下、狂犬病が広範囲に分布する地域への海外渡航者に関する狂犬病曝露前 接種と、接触・曝露があった際の曝露後予防接種の必要性、狂犬病生前確定診 断の困難さと剖検脳組織の直接蛍光抗体法によらなければ確定診断不可能であ ること、狂犬病ウイルスの系統発生学的分類と疫学の記載。文献3件。) ●11-11(1113-0040)#D#流行性耳下腺炎、学生-英国&アイルランド(02)# 英国での流行性耳下腺炎予防接種の歴史的経緯に関するコメント。 投稿者:Dr. Gary Reynolds (Hereford-Worcester健康保護部(HPU)顧問医師)、 11月11日。 「ケンブリッジ大学における流行性耳下腺炎流行」という英国のThe Scotsman 紙記事[ProMED-mail 20041111-0070流行性耳下腺炎、学生-英国&アイルランド] において以下の記載がある:「専門家らはもしこの傾向が続けば、(新生児 MMR[麻疹、流行性耳下腺炎、風疹混合] 3価ワクチン接種計画前に誕生した) 3,000名前後の学生や若年者は今年2004年末までに感染すると考えている」MMR 接種計画開始以前に誕生した個人が、(私の上の子供たち2人もそうであるが) 問題なのではない。問題は、この集団が平均して1回しか流行性耳下腺炎の予 防接種を受けていないことにある。 (以下、英国では、1988年にMMRワクチン1回接種計画(13カ月齢児に接種)が開 始され、より年長児を対象としたキャッチアップ計画が実施された。1993年か ら94年までに、英国より長期に渡りMMR定期接種を行っていた諸国で、主にMMR 接種後の麻疹抗体不成立例immunoconversion failureが5~10%存在したが原 因の、麻疹流行再発生が認められた。そのため、1994年に英国では、就学前児 童に2回目のMMRブースター接種を開始したこと、1994年前に誕生した学童でも 少なくとも1回はMMRワクチン接種を受けていること、したがって5歳から15歳 の年齢層が1回しか接種を受けていないことが問題であるとのコメント。) [Moderator注:MMRワクチン1回接種のワクチン有効性は英国では95%と推定さ れる。過去の流行では、発症者の半数近くがMMR 1回接種しか受けておらず、 ワクチン接種後免疫不成立例が局地的流行の原因となったことを、(過去の流 行を記載した)文献6件から検証した解説。] ●11-12(1113-0050)#C#コレラ、下痢症&赤痢最新情報2004年(32)# 目次:アフリカ: [1]コレラ-ナイジェリア。 [2]コレラ-セネガル。 [3]コレラ-西アフリカ各国(セネガル、トーゴ、シエラレオネ、ギニア)。 [4]コレラ-ウガンダ(難民キャンプ)。 [5]コレラ-ウガンダ。 アジア: [6]コレラ、胃腸炎-フィリピン。 [7]コレラ-世界各国:WHO WER届出。 [1]コレラ-ナイジェリア。ナイジェリア南西部でコレラ流行のため50名が死亡。 情報源:Xinhuanet.com、11月12日。 2004年11月12日付けPunch新聞によれば、ナイジェリア南西部におけるコレラ 流行により少なくとも50名が死亡し、その他300名以上が重症となって入院中 である。 既に数百名の住民が、コレラ流行の発生した北西部のEdo州Owan West行政区か ら避難しており、こうした大量の人口移動が近郊の町へのコレラ感染拡大の原 因となるのではという危惧が高まっている。 (以下、医師や薬剤を送った地方政府の対応と疫学、1974年の流行では同地域 で数百名の死亡患者が発生したことの記載、後略。) [2]コレラ-セネガル。セネガルにおけるコレラ-更新。 情報源:WHO CSR更新、11月12日。 2004年11月10日時点で、WHOは保健省から、Dakarでのコレラ患者総計861名と 死亡患者6名の報告を受けた。Dakarにおいてはコレラ発生率が減少しているよ うにみえる。 保健教育、患者管理、感染地域の監視などの制圧対策実施に加えて、国家流行 対策委員会は、社会的動員活動と非衛生地域の消毒を実施している。政府当局 高官は、保健教育とマスメディアを介した衛生メッセージの普及に努めている。 以下、WHOウェブサイトアドレスの記載: [3]コレラ-アフリカ西部(セネガル、トーゴ、シエラレオネ、ギニア)。 セネガル:Dakarを席巻しているコレラ流行はアフリカの都市の問題点を浮き 彫りにしている。 情報源:AllAfrica.com and UNIN、11月10日。 より貧困な西アフリカの近隣諸国である、ギニアおよびシエラレオネと同様に、 コレラ流行に見舞われているセネガルは、人口の密集した首都Dakarの近郊の 貧困な地区で、稀にみるコレラの爆発的流行に直面している。8年間ぶりにセ ネガルで発生したコレラ流行は、最初2004年10月11日に、人口の密集した首都 周囲の低所得地帯で発生し、アフリカ大陸全域に共通した都市部の荒廃と辺境 地域の人口流出に関連したコレラと貧困との関連を強調している。 (以下西部アフリカ地域に共通したコレラ流行と、貧困に伴う衛生状態の悪化 と都市化の問題を述べるWHO担当者他のコメント。) [4]コレラ-ウガンダ(難民キャンプ)。コレラ流行により新たな難民キャンプ でも患者発生。 情報源:AllAfrica.com and New Vision (Kampala)、11月9日。 Pabbo国内難民(IDP)キャンプで始まったコレラ流行は、同じくKilal郡にある Amuru難民キャンプにまで感染拡大し、患者2名が報告された。(以下、感染拡 大のニュースを述べる地域担当者のコメント。) [5]コレラ-ウガンダ。コレラ流行により、Kilembe病院機能は麻痺。 情報源:AllAfrica.com and New Vision (Kampala)、11月4日。 Kasese地区にあるKilembe病院では、通常の診療業務と10月30日に同地区出発 生したコレラ流行に対応する十分な人員を持ち合わせていない。 院長のDr. Julius Bamwine氏は、2004年11月1日に、コレラ患者は、10月31日 に26名であったものが、35名に増加し、死亡患者1名も報告されたと述べた。 また、「患者全員が、Kasese町のNyakasanga 地区で発生している。」として いる。Nyakasanga 地区はKasese町で最も人口が密集した地区である。 [6]コレラ、胃腸炎-フィリピン。 Pangasinanでの胃腸炎流行は、記録上最も長期に及んでいる。 情報源:Manila Times、11月6日。 2004年5月から10月に及ぶPangasinanでの急性胃腸炎流行は、最近の記録上で 最長に当たると、保健監督官が指摘した。同氏は、流行は通常ある地区内で発 生後1~2週間で収束するが、Pangasinanでの急性胃腸炎流行は、5ヵ月以上も 持続していると述べた。 Dagupan市アストロドームに本部のある保健省の健康促進センターの記録では、 5月28日から10月22日までの間に、急性胃腸炎患者8,819名が発生し、うち464 名がコレラ患者と診断確定したことが示されている。 55名が死亡したが、Bolinaoで最多の12名が記録された。次いで、San Carlos 市で9名、;Malasiquiで8名、 Mangaldanで5名、Alaminos および Bugallonで4 名ずつ、Basista および Mangataremで3 名ずつ、Bayambangで2名、Dagupan市, Santa Barbara, Aguilar, BalungaoおよびUminganで1名ずつであった。 以下、保健当局者による、各地の流行状況。 [7]コレラ-世界各国:WHO WER届出。情報源:WHO Epidemiological Records、 11月12日。 この期間コレラ報告はない。 ●11-12(1113-0060)#C#原因不明の呼吸器疾患、病院-中国(香港):情報提供 の依頼# 香港医療センターでの小児における呼吸器感染症流行。 情報源:香港政府、広報、11月12日。 健康保護センターは、Caritas医学センターにおける小児19名が感染した呼吸 器感染流行を調査で、病院当局と緊密に連絡を取り合っている。年齢4歳から 16歳の少年12名と少女7名が、発熱と呼吸器感染症状を呈した。患児らは重症 精神障害児の長期居住介護を実施する病棟2棟に在所中である。慢性の基礎疾 患のあるこの病棟に入所中の11歳少女は、胸部感染症のため11月9日に死亡し た。昨夜この報告を受けて、センターでは、緊急調査を実施し全ての曝露され た患者とスタッフを医学的監視下に置くため、病院の管理者と連絡を取った。 監視機関の終了するまで曝露患者の隔離、新規入院停止、面会の制限勧告が実 施される。病院と共同して、センターも患児らとの面会者の追跡経過観察を実 施し、保健勧告と医学的監視を実施する。流行原因を同定するための検査室検 査が実施されている。 [Moderator注:検査室検査診断結果が待たれる。可能性のある起因病原体を同 定する上で、上記報告の流行状況の記載は非常に限定的である。] ●11-11(1113-0070)#Ea#流行性出血熱Epizootic hemorrhagic disease、シカ 類-米国(インディアナ州)# 情報源:Journal Gazette、11月8日。 インディアナ州西部の郡で発生した「数十頭の」オジロジカ大量死の原因は、 ヌカカにより感染伝播される急性感染性ウイルスが原因である可能性が高いと 州野生動物学者が報告した。 流行性出血熱Epizootic hemorrhagic disease; EHDが、Fountainのシカで診断 確定した。この疾患は、ヒツジでのブルータングと同様に、高熱、内出血を来 たし、通常致死的となる。 (以下、EHD流行の可能性を語る天然資源局当局者のコメント。) ●11-12(1113-0080)#C#炭疽、ヒト患者、家畜-インドネシア(Sumbawa島)# [1]投稿者:Dave Knight、11月12日。 インドネシアSumbawa島において、ヒト患者と動物症例が発生した炭疽疑い流 行の複数の報告がある。今回の流行についてのデータは、2ヵ所の地域通信社 と地域保健局から寄せられている。データは、Sumbawa島Batu Hijau Mineの国 際SOS公衆衛生部Dr Lany Harijantiにより採集された。 地方新聞紙(2004年11月9日付けLombok Post紙)によれば、Sumbawa島Moyo Hilir地区Batu Bangka村で、炭疽疑い患者4名が発生した。同紙の11月11日付 最新報道では、Moyo Hilir地区Berare村での別の患者2名を報じている。感染 源は、伝えられるところでは、感染ウシの肉の摂取である。ヒト患者は全員 (政府系病院である)現地のPuskesmas病院で治療および経過観察されている。 (以下、感染疑いウシ22頭が炭疽で死亡したという新聞記事もあるが、 (Sumbawa島の畜産事務所による)別の報告では5頭とも言われ、症状は最高42℃ にも及ぶ発熱と、鼻腔・口腔・肛門あらゆる穴からの出血であることの記載と、 Sumbawa島では1955年以来炭疽が散発的に報告されてきていること、炭疽菌芽 胞の耐熱性等の特徴の解説。) [2]投稿者:Peter Turnbull, NMRC、11月12日。 耐熱性の炭疽菌芽胞の発芽のために、他の汚染菌を不活化する条件として、80 ℃は少し高温すぎるし、80℃10分では内容物が十分その温度に達しない場合が ある。そうした実験には、むしろ60~65℃15~20分の方が適している。 ●11-12(1113-0090)#Er#クロイツフェルト・ヤコブ病、遺伝的感受性(発病素 因)# 受容者の遺伝子型が、牛海綿状脳症(BSE)感染が原因となって発症するクロイ ツフェルト・ヤコブ病(CJD)の病型を決定する可能性が高い。 情報源:医学研究審議会Medical Research Council;MRC記者公報、11月11日。 医学研究審議会Medical Research Council (MRC)プリオン部のチームが公表し た新規研究結果により、なぜある特定の遺伝子構成をもつ個人のみが、変異型 CJD [ProMED-mailではCJD(新変異型);CJD (new var.)またはvCJDと略記。] をこれまでに発症したかの説明が提起された。この研究では同時に、様々な症 状パターンを示すBSE由来プリオン感染がヒトで発生する可能性がある証拠を も示している。この研究結果は科学専門誌Scienceに公表された。 [Human Prion protein v129 prevent expression of vCJD phenotype - Science On line 11 Nov 2004] (以下、これまでにプリオン蛋白第129番目のアミノ酸が、メチオニン/メチ オニンのホモ接合体[MM型]を有する個人のみがBSEを発症したが、その他の遺 伝子型すなわちバリンのホモ接合体[VV型]や、メチオニン/バリンのヘテロ接 合体[MV型]でも数年後に遅れてvCJDを発病するとする10年以上にわたるMRCに よるマウス実験の結果と、散発性CJDやvCJD以外の新たな病型の可能性を指摘 する研究成果の記載。) ●11-11(1113-0100)#Er#野兎病、肺炎型-米国(New York City)(02)# 投稿者: Patrick L. McDonough (コーネル大学獣医学部微生物学助教授)、11 月11日。 1994年に我々が"Journal of Veterinary Diagnostic Investigation"誌に記載 した論文「マサチューセッツ州Nantucket Islandにおけるネコの野兎病」 "Feline tularemia on Nantucket Island, Massachusetts." Journal of Veterinary Diagnostic Investigation 1994; 6(1):102-105.を参照されたい。 マサチューセッツ州Cape Codにおける野兎病の突然の発生は、1937年から1940 年にかけて様々なマサチューセッツ州内狩猟クラブがウサギ29,689頭を輸入し たことに関連した。これらのウサギのうち340頭はNantucket Islandに放され た。我々の論文では、ネコとある種のマダニの関連性、マダニ(刺咬)による 曝露の可能性、動物とヒトにおける野兎病発生に関して有益な情報を提供して いる。 New York City (NYC)における患者らはマダニ曝露との関連性は無かったであ ろうか?野兎病菌_Francisella_分離株は、マサチューセッツ州土着株と遺伝 子的に比較されたであろうか? [Moderator注:私はProMED-mail記事中のNYC患者のいずれに関しても、確認さ れたマダニ曝露についての言及を認識していない。ProMED-maiではDr. McDonoughの質問に対するいかなるコメントも歓迎する。また彼のコメントを 非常に高く評価する。] ●11-12(1114-0010)#C#ヨウ素中毒-ロシア# 原子炉停止によってパニック発生。 情報源:Moscow Times、11月9日。 Balakovskaya原子力発電所の小規模な事故が、Saratovおよびその近隣の地域 で広範囲なパニックを引き起こした。住民は、薬局の商品棚のヨウ素製剤を買 いあさり、一部の者は、ヨウ素中毒の症状で病院に搬送されている。 モスクワから約900km南東のSaratov地域Balakov市郊外に位置する Balakovskaya原子力発電所二号炉が、パイプ破裂のために2004年11月11日に停 止したが、放射性物質の流出は無かったと、連邦原子力局Federal Nuclear Power Agencyは11月12日の声明で発表した。 しかしながら、最初11月12日朝に報告されたこの事故により、Saratovラジオ 局が、住民に放射性物質から身を守る方法について助言する報道を行った後に、 パニックが引き起こされたとロシアGazeta紙が報じた。グリーンピース活動家 がこの地域の都市や町の街頭で放射能漏れから如何に身を守るかを説明するチ ラシを配った。 (以下、発電所から発生した噴煙を見てチェルノブイリ発電所事故を想起した という住民やメディアのコメントと当局の対応、高価なヨード剤が売り切れる ほど住民らがパニックに陥った状況、少なくとも7名がヨード中毒の症状で Saratov地域内の病院で加療を受けているとの報道、パニックの報道は近隣の Astrakhan おとびRostov に加え、Tambov, Penza, Ulyanovsk, および Nizhny Novgorod 地域からも報じられたとの記載。) [Moderator注:ヨードチンキ、ルゴール液、Pimaシロップ、アミオダロン (Cordarone)、レントゲン造影剤、ヨウ化カリウム(SSKI)、ヨウ素化グリセリ ン(organidin)その他を含む様々なヨウ素製剤を過量に摂取した際には、種々 の臨床症状が発現する。 その症状には、口腔内および咽頭部の疼痛、金属様味覚、発熱、口渇、ショッ ク、尿産生の停止などがある。加えて、譫妄、昏迷、発作などの精神・神経症 状も発現しうる。 支持療法に加え、活性炭による胃洗浄が最良の治療法であろう。生命予後は、 摂取量と治療開始までの時間に依存する。致死的となる可能性もあり、食道狭 窄が合併症としてあげられる。] ●11-12(1114-0020)#Ea#豚コレラ-パプアニューギニア# 豚コレラが、パプアニューギニア(PNG)でのブタ大量死の原因の可能性。 情報源:オーストラリアABC Online、11月12日。 (オーストラリア)当局はウイルス性疾患が、パプアニューギニア(PNG)での 最多で3、000頭ものブタの大量死の原因となったと考えている。 オーストラリア検疫検査局(AQIS)は、豚コレラが原因ではないかと疑っている が、検査結果は確定的ではない。監視活動は、検査施設の欠乏と、PNGの距離 の遠さと交通条件の悪さにより妨げられている。(以下AQIS当局者のコメン ト。) ●11-12(1114-0030)#Ep#柑橘類いもち病Citrus blast disease-トルコ:初報 告# トルコにおけるオレンジとマンダリン果樹での、_Pseudomonas syringae_ pv. _syringae_による柑橘類いもち病発生の初報告。 情報源:英国植物病理学会誌、New Disease Reports、第10巻、11月12日。 ●11-12(1114-0040)#C#麻疹-インドネシア(Alor島)(02)# インドネシア:地方情報筋は、Alor島での麻疹流行が終息したと主張。 情報源:現地メディア、11月12日。 現地メディアは、今回の流行が終息したと報じた。私が情報を入手したところ では、現地Kupang Pos紙は2004年11月11日付けで、「Alor島の奇病は既に沈静 化」と翻訳される表題の記事を報じた。同紙は、5歳以下の小児223名が感染し たが、大部分は快復中であるとしている。Media Indonesia紙(11月11日付け) は、Alor島における31名の死亡を報じた。その他のニュース筋では、患者6名 が麻疹抗体価(IgM)陽性であったと報じたが、何名を検査したか、麻疹陰性の 被験者がいたかは記載がなかった。主要な症状は、麻疹に合致した高熱、皮疹、 結膜充血、鼻感冒である。現地住民での麻疹に対して異常と感じられる唯一の 点は、皮疹が通常の色素沈着を残さないことである。この地域は、ワクチン接 種率が低いことが明らかである。 [Moderatorにより流行が終息状況にあることと、病態の記載が予防接種率の低 い集団における麻疹として矛盾が無いとのコメント、投稿に対する謝辞の記 載。] ●11-12(1114-0050)#Ec#行事日程2004年(25):熱帯獣医学会2005年# 学会名:第8回熱帯獣医学会(STVM) 隔年会議。 場所:ベトナム、ハノイ。 会場:Melia Hanoi Hotel。 会期:2005年6月26日~7月1日。 2005年SVTM例会:抄録募集の第2回目告知。 ●11-12(1114-0060)#C#野兎病、肺炎型-米国(New York City)(03):訂正# 投稿者:Bridget Carr (獣医師、公衆衛生学修士、USAMRIID)、11月12日。 既にいくつかの訂正指摘を受けていると思われますが、そうでなければ、野兎 病をCDC分類B群ではなく分類A群に変更して頂きたい。 貴殿らの偉大なる活動に感謝する。 [ModeratorによるBridget Carr獣医師の訂正への謝辞。] ●11-13(1114-0070)#C#食中毒-オーストラリア(ビクトリア州):情報提供依 頼# 胃腸炎流行のため、Nagambie湖で魚釣り警告発令。 情報源:Australian Broadcasting Company (ABC)、11月13日。 ビクトリア州保健局は、住民にメルボルン北にあるNagambie湖地区で捕獲され た魚類を摂取しないよう警告している。 ここ数週間に、Nagambie湖やその支流で捕獲された魚(red fin)を摂取して、6 名が胃腸炎を発症した。1名は病院で治療されたが、その後全員が快復した。 保健局広報官Bram Alexander氏は、患者全員に共通した唯一の要素は、問題の 魚を摂取したことであると述べた。同氏は、「彼ら全員が胃腸炎を発症したが、 通常の胃腸炎とは異なった」、「通常と異なる一つまたは複数の症状は、めま い、見当識障害、指先や足の痺れなどである。」としている。 保健局は、この地域の飲用水は問題が無く、40ヵ所で採取された魚類を摂取し ないよう住民に警告した。 [Moderator注:胃腸炎症状に随伴する神経症状の存在に基づけば、この疾患が シガテラ毒素中毒の可能性がある。しかし、シガテラ毒素中毒は、通常暖水の 海底を住処とする岩礁の魚類に関係する。そうした魚は通常サイズが大きく、 (渦べん毛虫により産生される)シガテラ毒素を食物連鎖により取り込む。 魚介類により伝播され、渦べん毛虫や藻類によって当初産生される他の神経毒 疾患には、神経毒性(ブレビトキシン)、麻痺性(サキシトキシン)、および記憶 喪失性(グルタミン類似物質)貝毒がある。] ●11-13(1114-0080)#Ep#ブドウ黄斑病-アルゼンチン:初報告# アルゼンチンにおける_Pseudocercospora vitis_によるブドウ黄斑病 grapevine leaf spot発生。 情報源:英国植物病理学会誌、New Disease Reports、11月13日。
by sank100
| 2004-11-15 17:13
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