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●03-28(0329-0110)#Ea#鳥インフルエンザ-東アジア(38):インドネシア
(South Sulawesi, West & Central Java)# 情報源:Reuters Alert news、3月28日。 インドネシアのCentral Java地域で鳥インフルエンザ感染によりウズラが大量 死。 インドネシア農業省は3月28日、鳥インフルエンザウイルス感染によりインド ネシア本土のジャワ島で飼育されていたウズラ数千羽が死亡したと発表した。 同省畜産局のH.R. Wasito局長は、Central Java州でウズラ6万羽が鳥インフル エンザで死亡するか、処分されたと明らかにした。同州のウズラの総飼育数は 約13万羽であった。 2003年年末に最初に確認されて以来、インドネシアの一部地区ではH5N1型ウイ ルスによる小規模な流行が再興感染している。当局は、総体的には鳥インフル エンザ流行は制御されていると主張している。 Wasito局長は2005年1月~3月期には、South Sulawesi, West Java および Central Java.州の3州で、鳥インフルエンザ流行のために家禽2181,730羽が死 亡したと述べた。 インドネシア政府は、鳥インフルエンザは土着感染しており、2003年以来アジ アの広い地域を席巻している鳥インフルエンザ流行を根絶するには数年かかる であろうという見解を出している。 [Moderator注:3月10日にOIEが受領したインドネシアでの鳥インフルエンザ流 行情報。現地で検出されたH5N1型株の遺伝子解析結果に興味が持たれるとのコ メント。] ●03-28(0329-0120)#C+#マールブルグ病-アンゴラ(07):情報提供依頼# 情報源:Sci-Tech Today、3月28日。 アンゴラ:マールブルグ病死亡患者数は122名に増加。 アンゴラでのマールブルグ病流行による死亡患者数は122名に増加し、同国政 府は市民や軍に対し、マールブルグ病流行を制圧するための十分な医師が確保 できないと説明している。今回の流行による死者数は過去最悪の流行のそれよ り1人少ないだけである。マールブルグ病の致死率は約25%であり、特異的な 治療法は知られていない。 首都ルワンダの地域保健局Vita Mvemba局長は、アンゴラでは全国的に深刻な 医師不足に直面しており、特に2004年10月に発生したマールブルグ病対策では それが顕著であると語った。WHOによれば今回の流行では主に小児が発病して いる。以下、具体的な数字を挙げて医師不足を訴える同局長のコメント(中略)。 WHOによれば死亡患者の4分の3が5歳未満の小児であるが、医療関係者少なくと も7名を含め成人の死亡患者も発生し始めている。保健省広報官は、多くの死 亡患者は当初伝統的な信仰療法者に相談し、医療機関受診時には手遅れとなっ ていると指摘した。 キンサシャにいるWHO疫学者Florent Ekwenzala氏は3月28日に、Uige週からわ ずかにコンゴ民主共和国国境を越えた地点(Bas-Congo 州Matadi)で、WHOと現 地保健および行政当局は、流行が国境を越える事態となった場合に備えて、危 機管理委員会を設置したと発表した。コンゴ民主共和国保健相Emile Bongeli Yekolo氏は3月28日同委員会の活動に加わるためMatadiに向け出発した。 Mvemba局長は、「首都の状況は安定しており」新たな死亡患者は発生していな いと述べた。以下、最近の首都で発生した外国人医師を含むマールブルグ病死 亡患者の概要。 他方、旧宗主国のポルトガルでは、保健当局高官が、アンゴラから帰国直後に 死亡したポルトガル人の死因を予防的にチェックしていると発表した。 [Moderator注:最後の一節中の、アンゴラからポルトガルへの帰国者によるマ ールブルグ病のヨーロッパへの持ち込み可能性は警戒を要する展開である。そ の死亡したポルトガル人帰国者の死因についての情報提供を希望する。 マールブルグウイルスのヨーロッパへの持込の可能性に加えて、コンゴ民主共 和国はUige州に接しているため、流行の国境を越えた拡大が懸念される。] ●03-28(0329-0130)#Ea#鳥インフルエンザ-東アジア(39):北朝鮮# 情報源:Reuters Alertnews、3月28日。 韓国は北朝鮮の鳥インフルエンザ制圧対策の支援準備完了。 韓国政府は3月28日、同国が北朝鮮による鳥インフルエンザ流行制圧対策を支 援する準備を完了していると発表し、現地のアナリストは北朝鮮当局は単独で は鳥インフルエンザ流行を制圧するのは困難であろうとコメントした。 3月27日の公式メディア報道で、北朝鮮は首都ピョンヤン市内の養鶏場2カ所で の鳥インフルエンザ流行発生を確認した。同報道では、深刻な食糧不足に陥っ ている北朝鮮国内で、家禽数十万羽が処分されたとしている。 WHOの当局者は、同機関が今回の流行について北朝鮮当局から連絡を受けてい ることを明らかにし、WHOが流行制圧対策について協力する意思があると語っ た。 以下、今回の流行確認を受けた韓国、WHOなどの対応と関係者のコメント、韓 国と北朝鮮の2カ国に分裂した歴史的な経緯についてなど。 ●03-28(0330-0010)#C-#赤潮-米国(フロリダ州):ヒトの疾患# 情報源:Boston Globe。 赤潮に含まれる毒素は陸上のヒトの肺も傷害する。 フロリダ州南西部海岸沖に押し寄せた大規模な赤潮が原因となって、沿岸部住 民が喘鳴や咳の流行が発生し、新たな証拠からは、赤潮中の風によって運ばれ る神経毒の効果は従来保健関係者が考えていたよりも傷害性が高いことが示唆 されている。 2005年1月上旬以来、Tampa Bay 湾口部からSanibel Islandにかけて伸びる大 規模な赤潮から、海風に乗って沿岸へと運ばれる無臭の毒素の放出が続いてい る。赤潮はほぼ毎年発生するが、今年の赤潮は異常に持続性で、海岸に接岸し 解消されない。 以下、赤潮からの神経毒による呼吸器症状を訴える住民を治療する医療関係者 のコメント、赤潮の神経毒の毒性に関する最近の研究結果、フロリダ半島沖の 赤潮の特徴、今年の赤潮による水産業や海棲生物の被害状況、赤潮の長期化に よる観光産業への影響懸念、州保健当局者のコメントと赤潮の危険性について の教育キャンペーンの実効性、専門家による赤潮中の毒素の効果についてのコ メント(解明は未だ十分に行われていない)など。 ●03-29 (0330-0020)#Ea#口蹄疫-インド(Punjab):予防的ワクチン接種 # 情報源:Ludhiana newsline、3月27日。 ウシへのワクチン接種キャンペーンが開始される。 Punjab州畜産水産酪農観光局責任者Jagmohan Singh Kang氏は、州内の家畜で 発生している口蹄疫とパスツレラ症(出血性敗血症)の拡大を抑止するため、ワ クチン800万回分が今年乳牛に接種される予定であると発表した。 2004年には750万回分が接種された。 以下、Kang氏による動物感染症流行対策の概要説明。 ●03-28(0330-0030)#C#肝炎-インド(Maharashtra):E型肝炎診断確定# 情報源:Pune Newsline、3月28日。 Maharashtraでの肝炎(黄疸性疾患)の病因はE型肝炎。 肝炎患者数はBaramatiでは348名に、Alandiでは67名に増加したが、国立ウイ ルス学研究所(NIV)は今回の流行の原因をE型肝炎と特定した。NIV担当官A.C. Mishra氏は、5検体が検査でE型肝炎ウイルス陽性となったと述べ、病因ウイル スは汚染された飲料水を介して拡大したと確認した。また、「E型肝炎ウイル ス陽性所見は、上水が下水からの漏出によって汚染されていたことを明示す る。」と語り、漏出している下水管を速やかに修理すべきだと指摘した。同氏 は、Alandiからの検体は未だ受領していないとしている。 他方、地域保健当局は氷の販売(飲料での氷の使用)を制限している。保健担当 官は、Alandiでは個別訪問による調査が進行中であると語った。Alandiの開業 医は肝炎患者を当局に報告するよう要請されている。 以下、現地病院責任者による肝炎による入院患者状況のコメント、当局の妊婦 に対する感染予防策、住民への飲料水の煮沸消毒の呼びかけ。 ●03-29(0330-0040)#C#鳥インフルエンザ、ヒト患者-東アジア(61):ベトナム # 情報源:Xinhua News Agency online、3月29日。 5人家族が検査で鳥インフルエンザウイルス陽性。 ベトナム北部のHai Phong市在住の5人家族が鳥インフルエンザ(H5N1型)ウイル スに感染したと、現地紙Laborが3月29日に報じた。ベトナム国立衛生疫学研究 所による当初の検査によれば、5人家族(農村部Kien Thuy地区在住の39歳男性、 その妻、4ヵ月、3歳および10歳の子供3人)からの検体が、検査で同ウイルス陽 性となった。5人は3月22日に、咳、発熱および呼吸困難を呈して、同市内の Viet-Tiep病院に入院した。 5人は現在安定した状態である。発病前に、この家族は自宅で飼育していた発 病したニワトリを摂食した。鳥インフルエンザ流行地区に住むこの家族が飼育 していた200羽余りのニワトリは現地の獣医師により最近処分された。それよ り前に、群の中のニワトリ200羽以上が死亡した。 5人家族が入院した数日後、同院では鳥インフルエンザ感染疑い患者2名(41歳 男性と小児)を収容した。7名全員が同じコミューン出身である。 2005年3月25日に、中央部のHue市にあるHue Central病院はH5N1型株感染疑い 患者を診察した。この30歳男性患者は隣接するQuang Tri省出身であった。こ の患者は発病した家禽とは接触していないとされている。 先週、ベトナム保健省は2004年12月末以来国内で28名がH5N1型株に感染し、そ のうち14名が死亡したと確認した。 鳥インフルエンザ感染は2005年1月以来、ベトナム国内の35地域(都市および省) で発生した。27地域では3週間新たな感染事例を報告していない。以下、流行 終息の宣言に至っていない8地域名。 ●03-24 (0330-0050)#C#レプトスピラ症、軍兵士-オーストラリア(クイーンズ ランド州):否定、ツツガムシ病# 情報源:ABC.net.au。 兵士でのレプトスピラ症感染は除外される。 レプトスピラ症に罹患したと考えられていた北部クイーンズランド州兵士の一 群は、同感染症ではないと確認された。レプトスピラ症は、腎障害、髄膜炎、 肝不全および呼吸器障害を合併する細菌性感染症である。 第3旅団本部のAndrew Bird大尉は、Townsvilleの兵士14名での3回目の血液検 査は陰性と判明したと明かした。同氏は、発病した兵士は、デング熱に似た症 状を惹起するツツガムシ病と呼ばれる細菌性(注:実際はツツガムシ病リケッ チア)感染症に罹患していたというのが診断であると語った。 [Moderator注:ツツガムシ病とその病因であるツツガムシ病リケッチア (_Rickettsia tsutsugamushi_、現在は _Orientia tsutsugamushi_と分類され ている)およびその検査法の解説。] ●03-29(0330-0060)#Er#マールブルグ病-アンゴラ(08)# [1]投稿者:Lizz Kopecny (シドニー大学)。 フィロウイルスの非専門家からの疑問。 従来記述されているマールブルグウイルスの感染伝播経路からは、今回の流行 の死亡患者の4分の3が5歳未満の小児であることを説明するのが困難である。 マールブルグ病は非常に稀な感染症であることから獲得免疫が関与していると は考えにくい。今回のアンゴラでの流行状況を説明できる仮説はないだろうか。 [2]投稿者:Michael Hevey。 1999年から2000年のコンゴ民主共和国でのマールブルグ病流行は、その調査の 結果、複数の感染源(経路)から同ウイルスがヒトに感染伝播したことが明示さ れている。同時にマールブルグウイルスの3亜種全てが感染循環していたこと が確認された。感染源が複数であったことがその際の異常に多数の患者報告の 一因であったと考えられている。 [Moderator注:第7回国際ウイルス分類学委員会では、6種類の独立したウイル ス株(Musoke株 (Kenya, 1980); Ratayczak株(West Germany 1967); Popp株 (West Germany, 1967); Voege 株(Yugoslavia, 1967); Ozolin (Zimbabwe (1975); Marburg Ravn (Kenya, 1987))が、フィロウイルス科_Filoviridae_マ ールブルグウイルス属に属するとされた。しかし、この分類は現在再検討され ている。] もし今回の流行が単一の感染源およびヒト・ヒト感染によるものとすれば、注 目すべきである。なぜなら以前のマールブルグ病流行は、感染源が単一の場合、 感染の広がりは限局されていたからである。 [Moderator注:従来のマールブルグ病流行の解説と今回の流行の特異性の解説。 参考文献あり。] ●03-29(0330-0070)#C#溶血性尿毒症症候群、ふれあい動物園-米国(フロリダ 州)(05)# 情報源:Orlando Sentinel、3月29日。 新たに細菌感染患者3名が報告される。 新たにフロリダ州中央部在住の小児3名が、2ヵ所で開催されたフェアに関連し た深刻な細菌感染症に罹患したと、フロリダ州保健当局が3月29日に発表した。 前に溶血性尿毒症症候群と診断された小児2名は「重体」となっている。患児1 名は人工呼吸管理下にあり、2名とも人工透析を受けている。 Florida 病院Orlandoの小児腎臓学専門医Dr. Mehul Dixitは、新規患者3名は 18ヵ月齢の双生児とより年長の兄弟で、全員がCentral Floridaフェアに参加 し検査で病原性大腸菌_E. coli_ O157:H7が陽性となったと述べた。3人全員が 3月28日夜に同院に入院した。 コレラの患児は、病原性(腸管出血性)大腸菌患者者の約8%に合併が認められ る腎障害である溶血性尿毒症症候群の兆候について慎重にモニターされている。 州保健局は3月29日に、前日よりも3名増となる確定患者17名を確認したが、現 時点ではFlorida 病院Orlandoでの新規患者がこの統計に含まれているかは定 かではない。確定患者は、さまざまな重症度の下痢を呈し、最近州内のフェア や祭りに参加し、検査で病原性大腸菌O157:H7が陽性となったand/or溶血性尿 毒症症候群と診断されている。 ●03-29(0330-0080)#Ep#トマト斑点枯死病、Sw5耐性遺伝子-イタリア# 情報源:英国植物病理学会誌、New Disease Reports10巻。 イタリアでの、Sw5耐性遺伝子を持ったトマト栽培品種に感染したトマト斑点 枯死病ウイルス耐性克服株(resistance breaking strain)に関する初報告。 ●03-29(0330-0090)#D#黄熱ワクチン在庫不足(04):南アフリカ# 投稿者:Andrew Jamieson、3月29日。 不必要なワクチン接種要求のため、黄熱ワクチンの供給が危機的となっている。 MEDINFOは、プレトリア(南アフリカ共和国の行政上の首都)にあるエジプト大 使館がエジプトへの渡航者に本来不要な黄熱ワクチン接種を要求しており、こ れは黄熱ハイリスク地域への渡航者から感染予防に必須のワクチンを奪うこと につながると報告している。 エジプトも南アフリカにも黄熱の土着感染は認められないため、これは黄熱ワ クチンの本来の使用目的からはずれた不必要な接種の要求である。 国際的な黄熱ワクチン在庫不足のため、南アフリカでもアフリカ大陸区の諸国 でもワクチン在庫は過去最低水準にある。以下、エジプト当局の正当性を欠い た入国の際のワクチン接種の要求に対する医療関係者の批判とエジプト大使館 医務官の弁明。エジプト当局は黄熱ワクチン未接種の渡航者にビザの発給を拒 否し始めている。
by sank100
| 2005-03-31 18:59
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