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●04-26(0504-0010)#C#抗酸菌症、注射-ベネズエラ#
情報源:Notitarde.com, Venezuela、4月26日。 脂肪溶解術mesotherapyといった美容形成治療に伴う感染症のため、約70名がDr. Enrique Tejera病院(CHET)の皮膚科で治療を受けている。感染者全員が医療機関 を受診していない可能性が高いため、実際の感染者数はずっと多数と思われる。 この件について取材を受けた内科医Dr. Fachin-Visoは、調査された患者では、主 に脂肪溶解術に伴って患者に伝播された非定型抗酸菌が病因となった感染症であ ったと説明した。脂肪溶解術は特定の部位の脂肪を除去することで体重を減少さ せることを目的とした治療である。Dr. Fachin-Visoは、これらの美容形成術は衛 生上の登録が全くなされていない汚染された薬剤を用いて実施されたと指摘した。 CHETの皮膚科が発した警報に関して、Dr. Luz Marina Aularは、年齢11歳~66歳 の感染者70名中、2名のみが男性で、大部分は30代、40代の女性であったと述べた。 皮膚科当局によれば、多くの人が脂肪溶解術中に非定型抗酸菌に感染したが、針 治療や神経学治療患者も感染している。また患者が抗酸菌症に曝露された美容形 成術は複数の種類に及ぶと考えられる。多くの感染者についての微生物学的な診 断確定は、Caracasにある中央ベネズエラ大学生物医学研究所の抗酸菌研究室で実 施された。Dr. Visoによれば、今回の患者らは、非定型抗酸菌症の原因菌の1つで ある_M. chelonae_に感染したと確認された。 CHETの皮膚科責任者は、感染者は Valenciaのみで報告されているわけではなく、すでに一部の患者はPunto Fijo, Caracas, および Los Andesといった別の地区でも確認されていると述べた。「感 染源となった汚染された薬剤がコロンビアから持ち込まれたため、最も患者数の 多い地区はアンデス地域であるようだ。」としている。 Dr. Fachin-Visoは、感 染源と最初に特定された薬剤は"Barrido Aleman" ("German Scanner")という商品 名であるが、同様の感染につながる製品は市場に多く出回っているとコメントし た。 Dr. Fachin-Visoは、すでに College of Physiciansに対して、当局に警告 し現状を管理する対策を取るよう要求した書簡を送付したと語った。 [Moderator注:2004年8月4日付けのUSA Today紙の脂肪溶解術mesotherapyの特集 記事の引用。] ●05-03(0504-0020)#C+#ポリオ-インドネシア# [1]インドネシアWest Java州 Sukabumi地区でのポリオ患者発生報告。 情報源:ポリオ根絶計画ウェブサイト、 5月3日。 2005年5月2日、インド Mumbai (Bombay)市にある国際的な委託研究所は、インド ネシア West Java州Sukabumi地区Giri Jaya村で全国サーベイランスシステムによ り検知された急性弛緩性麻痺患者から野性ポリオウイルス1型株を検出した。ワク チン未接種であった18ヵ月齢の患児は、 2005年 3月13日に麻痺を発症した。初発 患者が発生した村ではその他に急性弛緩性麻痺患者7名が確認され、現在調査され ている。調査結果からは、遺伝子解析からその起源が西アフリカと証明された今 回の野性ポリオウイルスの持ち込みは、 2003/2004年流行の原因となったポリオ ウイルスに類似していることが示唆された。更なる調査の結果、問題のウイルス 株はスーダンを経由してインドネシアに輸入され、最近サウジアラビアやイエメ ンで分離されたウイルス株に類似していることが示唆された。インドネシアでは 1995年以来野性ポリオウイルス感染患者は発生していなかった。 確認までの経緯: 2005年 4月21日:Bandungにある国立ポリオ研究所は、 West Java州 Sukabumi地 区 Giri Jaya村で全国サーベイランスシステムにより検知された急性弛緩性麻痺 患者からの野性ポリオウイルス株検出を報告した。 2005年4月 23日:保健省、 West Java州保健局、Sukabumi保健当局および WHOの スタッフからなるチームは、迅速な調査と対策を実施するため感染地区に入った。 26日および27日に、地域事務局、 New Delhiおよびジュネーブ本部からの別の WHOスタッフが、調査と対策を支援・指導するためこのチームに加わった。 WHOの 支援を受けた保健省は直ちに感染地域とその周辺地区でAFPサーベイランスを強化 し、患者の発生した地区にある4村で流行対策ワクチン接種 (ORI)を実施し、 5歳 未満の小児4,000名が接種を受けた。調査の結果、最近野性ポリオウイルスが持ち 込まれたことが判明した。 2005年4月26日:WHOと共同して保健省は、この患者から分離されたポリオウイル ス株を遺伝子解析のために、インド Mumbai市にある WHO世界委託研究所に送付し た。 次の対策:インドネシア保健省は大規模なワクチン接種対策を計画している。 4 月29日の保健大臣と関係高官との会議を受けて、以下の対策がWHOと UNICEFを含 む支援機関との間で合意された。 -患者が確認された地区内のコミュニティーで、個別訪問による能動的な麻痺患児 調査が継続される。 -保健省は、インドネシア全国でこの他に患者が発生していないことを確認するた め、すべての州当局とサーベイランス機関に対し、今回の患者発生の通知を発信 する。 -保健省は新聞発表を行う(4月30日にすでに実施された。) -野性ポリオウイルスの伝播を迅速に中断させ、Java島全域で住民の集団免疫を迅 速に改善するため、 West Java, Banten および Jakarta各州の5歳未満の小児全 員に2回の集団ワクチン接種を実施する。集団ワクチン接種は5月末と6月末に、小 児約 520万人を対象として実施される。この対策を他の地域(そして全国)へと拡 大させるかは、他の州内での強化能動サーベイランスの結果による。リスク:今 回の流行は患者の発生した地区およびその外部へと拡大し続けている可能性があ る。野性ポリオウイルスの感染循環がインドネシアの他の州で発生している可能 はあるが、現時点では確認できない。集団ワクチン接種キャンペーンの費用は総 計で 237万米ドルとされる。 背景: インドネシアでは1995年以来野性ポリオウイルス感染患者は発生していなかった。 以下、 1995年から2002年までのインドネシアで実施された全国ポリオワクチン接 種キャンペーンの概要。全国的には乳児に対する定期ポリオワクチン接種率は常 に 90%に維持されているが、一部地区ではこれを下回っている可能性がある。イ ンドネシアの小児での麻痺患者サーベイランスシステムは、世界的に認められた 最低水準を満たしており、2003年6月に国際的な専門家チームが行った評価では、 それによるサーベイランスは野性ポリオウイルス感染伝播検知に十分であると確 認された。 [2]インドネシアで野生ポリオウイルスアフリカ株による患者発生。 情報源:New York Times、5月3日。 WHO当局は5月 2日に、インドネシアでポリオ患者1名が確認されたと発表したが、 これは2003年以来ナイジェリア北部から拡大しているポリオ流行が大洋を渡り、 世界第4位の人口を持つインドネシアに到達したことを意味している。以下、 [1] で詳細に記述された今回のポリオ患者確認、 2003年以来ナイジェリア北部から拡 大が続いている野性ポリオウイルス感染、今回の患者発生を受けた関係者のコメ ントなどの報道。 [3] インドネシアで 10年ぶりとなるポリオ患者確認。 情報源: Jakarta Post、 5月 3日。 WHOは 5月2日、インドネシア当局は最近10年間で初となるポリオ患者を確認し、 それを受けて同国政府は小児500万人以上を対象とした大規模ワクチン接種キャン ペーンを開始することとしたと発表した。 20ヵ月齢の女児が 2005年 4月 21日に ポリオと診断されたが、当局は患児が移民労働者か海外でポリオウイルスに曝露 した旅行者と接触したと考えている。 1995年以来初となる今回の患者発生により、 政府保健当局者は近隣の4村での戸別訪問によるワクチン接種を行い、サーベイラ ンスを強化し、 2005年 7月までに5歳未満の小児 520万人にワクチン接種を行う こととなった。以下、 WHO当局者のコメント、インドネシアのポリオ患者(急性弛 緩性麻痺患者の一部)サーベイランスシステムの評価、ナイジェリア北部でポリオ ワクチン接種ボイコットがあった 2003年以来一度はポリオが終息した世界16カ国 で新たなポリオ患者が発生していることなど。 [4]ポリオ根絶計画新ラウンドはまだ目標を達成していない。 情報源:New York Times、 5月3日。ポリオが米国でも社会的なパニックを引き起 こしていた50年前から、国連機関などを中心とした根絶計画によりポリオ根絶一 歩手前まできて頓挫している現在までの経緯の解説記事。 ●05-03(0504-0030)#Ec#行事日程2005年(16):第60回ヒトに伝染しうる感染症国 際会議(INCDNCM)# 投稿者:Kevin Fonseca。 主題:第60回International Conference on Diseases in Nature Communicable to Man (INCDNCM)年次会議。 会期:2005年8月7日~9日。 場所:カナダAlberta州 Calgary市。 会場:Calgary大学。 ●05-02(0504-0040)#Er#ネッタイシマカおよびその他の蚊族:命名の変更 (02)# シマカ属の新旧分類。 情報源:ProMED-mail。 2004年にJohn F. Reinertらは、シマカ属_Aedes_に属する蚊族46亜属を属へと格 上げした。(この件に関する論文の)著者の最初の2人は著名な蚊族分類学者であり、 3番目は分岐学( cladistics)を専門とする分類学者であった。2005年3月17日の ProMED-mail記事「ネッタイシマカおよびその他の蚊族:命名の変更」第1報で、 同編集部は Reinertらの新分類を採用すると明言した。しかし(その後こうした命 名の変更の影響の大きさ、分類の妥当性について異論が提出され、)多数の蚊族専 門家との議論の結果、編集部はその議論による総意を受け入れることに同意した。 すなわち、 Reinert et al. (2004)の論文については更なる研究と説明が必要で あり、差し当たりは、旧来の分類を使用しこれまでの名前を使っていくというこ とである。そのため、ProMEDでは、ネッタイシマカ _Aedes aegypti_といった旧 来のこれまでなじんできた名前を優先的に使用するが、投稿者が新分類を採用し たいと希望する場合は、新分類名が最初に使用された際に括弧付きで旧名を付与 する方針である。
by sank100
| 2005-05-05 05:13
| ProMed-mail
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