以前の記事
2005年 11月 2005年 10月 2005年 09月 2005年 08月 2005年 07月 2005年 06月 2005年 05月 2005年 04月 2005年 03月 2005年 02月 2005年 01月 2004年 12月 2004年 11月 最新のコメント
検索
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
●07-26(0727-0010)#C+#原因不明の死亡患者-中国(四川省)(04):豚連鎖球菌感
染疑い# [1]中国南西部で発生した原因不明の死亡患者は、豚に関連。 情報源:Reuters 中国保健省は、中国南西部で死者19名と患者61名を出した原因不明の疾患は、豚 の細菌が原因であると発表したと中国日報紙が2005年7月26日報じた。 検査の結果、患者は感染したブタの屠殺や処理の際に豚連鎖球菌_Streptococcus suis_に曝露し感染したことが明らかになったと保健省が2005年7月25日発表し た。この細菌は、世界中の豚を飼育している国の大部分で常在感染しているが、 ヒトへの感染は稀である。 当初、四川省の12町と15村で農業従事者20名が、発病したりや死亡したブタやヒ ツジを扱った後で発熱、嘔気、出血症状を呈したと国営メディアが報じた。保健 担当者が現地で発病した住民を探索したため、新たな患者が報告された。2005年 7月19日現在、80名の感染が確定されるか推定されており、19名が死亡したと、 中国日報は報じている。同紙は、「ヒト・ヒト感染は確認されていない。」とす る保健省の声明を引用した。また、省および中央政府は、感染したブタを確認・ 処分し、この細菌の感染拡大を阻止するためのキャンペーンを開始したと報じ た。 香港政府は医療機関に対して、発熱や悪心といった症状を呈している人に注意す るように命じ、また四川省に旅行する人に、死亡した動物にさわらない、蚊の忌 避剤を使用するなどの予防策を講じるように助言した。しかし中国保健省当局 は、この細菌が蚊によって媒介されるという推測には懐疑的であるとしている。 四川省政府は、今回の死亡患者が鳥インフルエンザあるいはSARSが原因であると いう推測を早期に否定した。世界中の衛生当局は2003年後半からアジアで50名以 上の死亡者を出した鳥インフルエンザを警戒している。 [2]中国での原因不明の疾患による死者数は19名に増加し、17名が重体。 情報源:Canada.com 過去1ヶ月に中国南西部で豚の感染症に罹患した80名中20名近くが死亡し、別の 17名が重体になっていると中国保健省が2005年7月25日に発表した。 保健省では「少なくとも19名が四川省で死亡したことが判明している。ヒトから ヒトへの感染はない。この疾患の患者は高熱、皮下出血、トキシンショックを呈 していた。」としている。「調査と検査結果によって、専門家は今回の疾患は、 ブタが一般的に保菌している豚連鎖球菌_Streptococcus suis_が原因であると考 えている。」と声明のなかで明らかにした。「患者は、発病したり死亡したブタ を屠殺したり加工した際に感染した。」 保健省では、今回の感染は資陽及び内江市(Ziyang and Neijiang)近郊の75村お よび40町中に拡大したと発表した。 以下、今回の感染症事例を注視している、マニラのWHO地域事務所の広報官のコ メント。 一方、中国日報紙は、政府当局が、感染した豚の処分、感染経路の根絶および患 者の治療を行っていると報じた。保健省では、感染した豚の屠殺や加工を禁止さ れているとしている。国営テレビは、病院でマスクを着けた医師が点滴中の患者 を検査している場面を放送した。2005年7月26日四川省の保健担当者は、死亡患 者や患者数以外の流行状況について詳細を発表しなかった。 患者の大部分が治療を受けているZiyang 第一人民病院で電話インタビューに答 えた女性は、患者らは、メディアと話すことを許可されていないと述べた。 [3]中国当局は、原因不明の疾患流行を受けて、豚肉製品の輸出を中止。 情報源:Australia Broadcasting Co. 中国当局は、原因不明の疾患で農場労働者19名が死亡した2市からの全ての豚製 品の輸出を一時中止した。香港政府は、四川省南西部の資陽市及び内江市産の全 ての豚製品の輸出が中断されたと発表している。中国当局も、登録された輸出向 け養豚場のサーベイランスを開始するために動き出した。 中国の保健省は、豚の細菌が今回の疾患の原因としている。保健省は、予備的な 検査の結果、患者らが豚連鎖球菌に感染したブタの屠殺や処理の最中に曝露・感 染したことが示唆されたと主張している。この細菌は、豚を飼育している大部分 の国のブタに常在感染しているが、ヒトへの感染は稀である。中国国営メディア は7月25日時点で、四川省でのこの疾患による死亡患者19名を含む患者80名を報 告した。香港の病院は発熱や悪心などの症状がある人に注意するように指示され た。四川省への旅行者は、蚊の忌避剤の使用や死亡した動物の取り扱いをさける ように助言されている。 [4]豚の細菌が原因不明の死亡患者19名の原因とされる。 情報源:XinHuaNet.com 四川省の南西部で原因不明で死亡した農場労働者19名の死因は、豚が保菌する豚 連鎖球菌_Streptococcus suis_であると保健省が2005年7月25日に発表した。保 健省発表によると、2005年7月24日正午までに、患者80名(確認患者67名、疑い 患者13名)が報告された。この疾患がおよそ1ヶ月前ヒトで確認されて以来、感 染によって19名が死亡した。現在、患者17名が収容先の病院で危篤状態である。 緊急調査後に、保健および農業省により組織された専門家グループは、今回の流 行の原因はブタからヒトに伝播されうる豚連鎖球菌であることを確認した。専門 家は、発病した農場労働者全員が感染した豚を屠殺したり加工していたことを確 認した。患者のおよそ半分が重症のショック状態に陥り、この疾患の死亡率はき わめて高いと調査している専門家は述べた。今回の流行で発病した患者4名が快 復し、病院から退院した。 中央および地方行政当局は、流行の分析、患者の確認、感染したブタの処分、感 染経路の遮断および患者の治療に取り組んでいる。農場労働者は、感染したブタ の屠殺や加工を禁止された。 通常の慣行では、食肉加工会社は、購入前に養豚場や個人農家のブタを検査す る。ブタが感染していて購入が拒否された場合、農家はそのブタを持ち帰り、自 家用に加工することがある。 豚連鎖球菌_Streptococcus suis_が、ヒトに感染することは稀である。初の記録 患者は1968年にデンマークで発生した。統計では、ブタを飼育し、消費している 北ヨーロッパや南アジアの国や地域を中心に、患者少なくとも200名が報告され ていることが示されている。 [Moderator注:髄膜炎のあるなしにかかわらず、トキシンショックに類似した病 状がヒトでの豚連鎖球菌_Streptococcus suis_感染で記述されている。また出血 性素因は、多くの菌血症症候群と関連付けられる。この状況できわめて異例なの は、現実に流行が起こっていることである。過去の症例は、散発例であった。も し豚連鎖球菌が今回の疾患の原因であるという場合は、原因菌株は一つ以上の病 毒性因子を(例えばA群連鎖球菌やブドウ球菌から)獲得し、ヒトへの伝播性や 病原性を増加させている可能性がある。感染者間の医学上共通する問題点を評価 するのも興味深い。- Mod.LL] ●07-26(0727-0020)#C#ブルータング、家畜の反芻動物-スペイン(アンダルシア 地方):OIE# スペインでのブルータング。 情報源:OIE Alert message 050726ESP。 スペイン農業水産食糧省、動物衛生局責任者から2005年7月22日に受領された情 報。 事例の初確認日:2005年7月21日。 事例発生日:2005年7月18日。 事例発生場所:アンダルシア自治地方、Huelva州、Encinasola地区。 感染曝露した動物数:ウシ121頭。 発病した動物数:ウシ47頭。 感染源:不明。 以下、感染対策の概要。 ●07-25(0727-0030)#C#鳥インフルエンザ、ヒト―東アジア(106):インドネシ ア # インドネシア:鳥インフルエンザによる死亡患者が発生したため、Wealthy Jakarta 郊外でパニック。 情報源:Washington Post online, 2005年7月25日 政府の会計検査官とその娘2人が今月突然死亡したが、それらの患者がインドネ シアで初の鳥インフルエンザによる死者であったという報告を受けて、患者の住 居のあった中産階級層の住宅地でパニックが発生した。以下、ジャカルタの西部 郊外にあるVilla Melati Mas住宅地で発生したパニックの概要。(中略) インドネシア保健省は先週、当局が鳥インフルエンザ感染を疑っていると発表し た。香港にある専門の研究所から7月20日に受領された検査結果により、診断が 確定された。父親の検体は、きわめて致死性の高いウイルス(H5N1型株)が陽性と なり、姉の検体も同様の結果であった。妹の検査は行われなかった。 これまで、アジアでの鳥インフルエンザ感染患者のほぼ全員は、感染した鳥から 感染している。 [2]インドネシア:鳥インフルエンザウイルス感染の兆候が患者自宅の周囲で確 認される。 情報源:Reuters AlertNet online, 2005年7月26日 インドネシア獣医当局は、今月鳥インフルエンザA(H5N1)ウイルス感染で死亡 したインドネシア人3名の自宅近くで飼育されているニワトリの糞に同ウイルス の徴候を発見したが、まだ死亡患者との関連は確認できていないと担当官が2005 年7月26日に明らかにした。 以下、インドネシアで初の鳥インフルエンザ感染による死亡患者と確認された父 子の事例を調査する保健省専門家のコメント。 H5N1型鳥インフルエンザウイルスを含むニワトリの糞は、ジャカルタの衛星都市 の1つであるTangerangにある犠牲者の自宅の近くで発見された。鳥インフルエン ザウイルス対策の一環として、当局は7月26日に、West Java州の農場でニワトリ 800羽以上を処分した。その農場では先週鳥インフルエンザウイルス感染の徴候 が確認されていた。 インドネシア政府は、今後発生する患者の治療用に全国で病院44ヵ所を準備して いる。しかし、地勢的な特徴や都市部で小規模な養鶏が行われているという事情 から、鳥インフルエンザウイルスの感染源を特定するのは困難である。 2003年後半にアジアに到達した鳥インフルエンザウイルスにより、これまでにベ トナム、タイ、カンボジアで50名以上が死亡した。インドネシアでは過去2年間 に、同ウイルスが全国33地域(州)中21地域に拡大した。インドネシアでは5月に Java島で飼育されている豚からも同ウイルスが検出された。 ●07-26(0727-0040)#C#ペスト、ヒト - 米国 (ニューメキシコ州)# 投稿者 : Pamela Reynolds、2005/7/25 これは腺ペスト患者の報告であった。患者は左膝をノミに刺され、左そけいリン パ節腫脹を来した。患者の近所で採取された岩リス(rock squirrels)には多数の ノミがついており、ノミがこの地区の巣穴から採取された。齧(げっ)歯類の血液 と組織、そしてノミが検査のためコロラド州フォートコリンズにあるCDCの生物 媒介感染症部(Vector Borne Infectious Diseases)へ送られた。 ●07-26(0727-0050)#Ea#原因不明の死, シラサギ - 中国(広州) 広州でシラサギ300羽の大量死が発生し、鳥インフルエンザ感染が危惧される。 情報源: Xinhuanet、7月26日。 広州の森林公園でシラサギ少なくとも300羽の原因不明の大量死が発生したた め、現地では鳥インフルエンザが原因ではないかという懸念が拡大していると South China Morning Post紙が25日に報じた。 同公園の管理会社担当責任者は、大量死の報告は受けていないとして、そのよう な主張を否定した。 China News Service の報じたメディア情報によれば、Baiyun 地区の同公園の近 隣住民は、毎日20~30羽のサギの死体を確認している。住民らは、過去数日でサ ギの死体は300羽に上ると述べた。 住民の一部は、暑さによるものではないかと述べたが、別の住民は鳥インフルエ ンザとの関連を怖れ、政府の調査を求めている。 2005年5月に青海では、鳥類の繁殖地で鳥インフルエンザが流行し、数千羽の鳥 が死亡した。 China News Service社は、「驚くべき事に、住民は死亡したサギを食用にしはじ めている。一部住民はバーベキューにしている。また一部では、病気の鳥を捕獲 して市場で販売している」と伝えた。悪臭が公園内に散乱した鳥の死体から発生 している。 ●07-26(0727-0060)#C#狂犬病、ヒト、イヌ - ロシア(ヴラディーミル、モスク ワ) [1] ロシア:ヴラディーミル地方での小児の死亡 情報源:Vestu online 2005/7/26 Vladimir地域のGoose-Khrustalniy市在住の8才の少女が狂犬病で死亡した。過去 2ヶ月に渡り、住民200名以上が動物咬傷によりGoose-Khrustalniy市の病院で治 療を受けた。同市の4地区で狂犬病検疫が宣言され、30地区以上で感染のリスク がある。同様の状況が、Vladimir地域の他の街でも認められる。(Murom, Alexandrov, Petushki, Kirzhach, Yuriev-Polskiy) [2] ロシア : モスクワで狂犬病リスク高まる。 情報源: ロイターアラートネットオンライン、7月26日。 首都の東部で狂犬病により8才の女児が死亡したことを受けて、最高権威の医師 は、野犬狩りを行うべきだと指摘した。ロシアの公衆衛生局長で公衆衛生の権威 であるGennady Onishchenk医師によると、2005年前半でロシア人11人が狂犬病に より死亡したと述べた。 以下、Onishchenk医師のコメント (「モスクワの状況は非常に憂慮される。同地 区のみで狂犬病患者3名が発生し、3名とも死亡した。モスクワでは2年前に34万 頭の野犬が記録された。」) モスクワから東に200kmに位置するGus-Khrustalny町(前報Goose-Khrustalniy)で は、狂犬病による女児の死亡を受けて、ペットの検疫措置を課した。 Gus-Khrustalny保健所のIgor Matveyev氏によると、毎日10人近くのイヌ咬傷、 擦過傷、ワクチン非接種のイヌとの接触に関する相談がある。「ワクチンは高価 で、病院は莫大な損失を被っている。」 ●07-27(0727-0070)#C+#原因不明の死 - 中国(四川省) (05) : 豚連鎖球菌感染 疑い# [1]患者24人の死因となったブタの感染症が同定された。 情報源: The Standard (中国)。 四川省で患者24人の死因となった病原性の高いブタの感染症が、最初の患者が入 院してから1ヶ月後に、中国本土の当局により同定された。 衛生省と農業省当局は、患者らは、感染したブタを屠殺したり扱った際に、豚連 鎖球菌_Streptococcus suis_2型に感染したことを確認したが、ヒト・ヒト感染 兆候は認められていない。 衛生省によれば、2005年7月26日時点で、感染患者総数は117名にのぼった。 報告された患者のうち5名は、検査による確定患者である。患者のうち、24名が 死亡し、5名が退院した。このデータに基づけば、死亡率は約25%となる。なお、 SARSでは17%、鳥インフルエンザでは33%である。 WHO西太平洋地域事務局報道官は、この高い死亡率に憂慮を示し、必要なら支援 を行うと述べた。省の疾患対策センターの細菌学の専門家によると、この高い死 亡率が、細菌の突然変異による高病原性株によるものか、治療開始が遅れたこと によるものかは検討が必要である。 四川省共産党書記官は、市民に対し感染が抑制されていると保証した。「汚染地 区からの豚肉は移送・販売が禁止されている。またこの菌はヒト・ヒト感染を起 こさない。傷口のあるヒトが病気のブタに接触した場合にのみ感染が起きる。 従って、パニックになる必要はない。」 [2]投稿者:Yang Li。 中国での過去に豚連鎖球菌による深刻な感染事例が報告されていることを記述し た2002年の論文の要旨。 Zhang Xら著、「ヒトおよびブタから豚連鎖球菌に曝露され発病した患者22名の 解析。」中国熱帯医学誌(Chinese) Journal of Tropical Medicine, 2, 2002; 2:361-63。 [Mod. LL注:文献3件を引用したヒトでの豚連鎖球菌感染に関する解説記事。]
by sank100
| 2005-07-28 22:13
| ProMed-mail
|
ファン申請 |
||