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●11-10(1113-0060)#Ep#Beet yellow vein virus, サトウダイコン-モロッコ:
初報告# 情報源:European Plant Protection Organization (EPPO), Reporting Service、2005年7号。 ●11-10(1113-0070)#Er#コウモリ、感染症の保有宿主 情報源:Eurosurveillance Weekly Vol. 10 / Issue 11。 中国の研究グループによる検討で、コウモリが重症急性呼吸器症候群(SARS)コ ロナウイルス(SARS-CoV)の自然宿主である可能性を示す証拠が提出された。コ ウモリはすでに、コウモリリッサウイルスbat lyssavirusによる狂犬病や、ニ パウイルスNipah virusといった新興ウイルス性感染症の感染源として良く知 られている。コウモリはエボラウイルスの宿主の可能性もある。ヒトとコウモ リの直接的な接触(相互作用)は稀であるが、多くの国でコウモリ取扱者といっ た例外も存在する。しかし、生態系や他の環境変化により、コウモリに常在し ていた感染症が中間種を介してヒトに伝播されることがありうる。こうした事 態が、SARSに際に発生した可能性がある。 中国の研究者チームは最近、3種類のキクガシラコウモリhorseshoe batに、ヒ ト SARS-CoVと類似したウイルスを確認した。中国国内の4カ所で、研究チームは、 9種類のコウモリ408匹から、血液、ふんおよび咽頭拭い検体を採集した。 3種類のキクガシラコウモリhorseshoe bat(_Rhinolophus_属)が、SARS-CoVに 対する高い抗体陽性率(28~71%)を示した。この事実は、この種がSARS-CoVの 野生生物の宿主であるとして矛盾がない。これらのコウモリで確認されたウイ ルス株はPCR法を用いてさらに解析され、保存されたり変異したウイルス蛋白 に基づき、他のコロナウイルスとの系統発生的な関連が決定された。こうした 解析からは、今回確認されたコウモリのウイルスは、92%の配列相同性を持っ て、ヒトSARS-CoVに極めて関連していることが示唆された。 以下、コウモリからヒトへの感染経路の推論、コウモリが他種類の人獣共通感 染症の宿主であることの蓋然性、今回の研究結果がヨーロッパに居住するヒト に対して持つ意味。参考文献多数。 ●11-11(1113-0080)#C-#赤潮-ニカラグア# 情報源:Yahoo Noticias, Mexico、11月11日。 保健省(MINSA)は、同国西部で(貝毒による)中毒患者多数が記録されたことを 受けて、市民に対して、アサリやムール貝といった貝類を摂食しないよう警告 した。同省は記者会見で、Managuaの西110kmにあるChinandegaでは、貝毒中毒 症状を呈して、患者19人が病院1カ所に収容されたと発表した。 保健省は、 同省専門家が、いわゆる赤潮中に「軟体動物麻痺性毒」"mollusc paralyzing venom"が存在するかを確認するため、検体解析中であると加えた。感染原因と なった貝は、Managuaの約100km西にあるCorinto およびEl Realejo港から、 Chinandega市に持ち込まれた。 [Moderator注:軟体動物麻痺性毒"mollusc paralyzing venom"という用語はよ く知らないが、麻痺性貝毒のことを指しているものと思う。以下、麻痺性貝毒 paralytic shellfish poisoning (PSP)の解説。] ●11-11(1113-0090)#Ea#ニューカッスル病、家禽-ヨーロッパ:OIE# [1]情報源:OIE Disease Information Disease Information Vol 18 No. 45。 トルコでのニューカッスル病。 報告日:2005年11月8日。事例の初確認日:11月1日。事例の開始日:10月20日。 診断方法:臨床および検査。事例発生地:Bursa地域Inegol地区Akbaslar村。 事例の詳細: 種/曝露/発症/死亡/処分/屠殺: 鳥/816 / 120 / 120 / 696 / 0 以下、診断検査結果、流行対策の概要など。 [2]情報源:OIE Disease Information Disease Information Vol 18 No. 45。 ギリシャでのニューカッスル病。 報告日:2005年11月9日。事例の初確認日:11月7日。事例の開始日:11月2日。 診断方法:臨床、剖検および検査。事例発生地:Central Macedonia地域 Thessaloniki県Diavata-Sind os地区。 事例の詳細: 種/曝露/発症/死亡/処分/屠殺: 鳥類/3100 / 3100 / 324 / 2776 / 0 以下、診断検査結果、流行対策の概要など。 [3]情報源:OIE Disease Information Disease Information Vol 18 No. 45。 フランスでのニューカッスル病:流行疑い。 報告日:2005年11月8日。病原体:鳥パラミクソウイルス1型(APMV1)、ハト変 異株。事例の初確認日:11月7日。事例の開始日:10月31日。顕性感染。診断 方法:検査。事例発生地:Ille-et-Vilaine地域Louvigne-de-Bais地区。 事例の詳細:種/曝露/発症/死亡/処分/屠殺: 鳥/ 8500 / 8500 / 300 / 8200 / 0 以下、検出された病因ウイルス株の解析結果、流行対策の概要。 ●11-11(1113-0100)#C#鳥インフルエンザ、ヒト患者-東アジア(168):タイ# 情報源:CIDRAP News、11月11日。 タイ:21例目の鳥インフルエンザ感染患者。 11月11日付けの報道記事によれば、タイ当局は、21例目の鳥インフルエンザ感 染患者を報告し、一方で、クウェートでは感染したフラミンゴが確認され、中 国では新たな家禽での流行が表面化した。 タイの疾病対策当局の責任者Thawat Sunthrajarn氏の発言を報じたAgence France-Presse (AFP)記事によれば、バンコク在住の18カ月の男児が11月11日、 H5N1型ウイルス感染と診断されたが、現在回復中であり状態は安定している。 Associated Press (AP)通信社は、この小児は、バンコク郊外のMinburiの自宅 で飼育していた闘鶏3羽とニワトリ1羽が死亡した直後に発病したと報じた。 AFP報道によれば、Thawat氏は、患児の65歳になる祖母も発症しており、診断 検査結果待ちとなっていると明らかにした。 AFPによれば、この小児患者は、タイ国内で過去1カ月間における4例目の鳥イ ンフルエンザ患者である。2005年10月中旬までは、タイでは1年以上も鳥イン フルエンザ感染患者の発生がなかった。患者21名中13名が死亡した。 ●11-12(1113-0110)#C#原因不明の疾患-インド(Madhya Pradesh州):情報提供 依頼# 情報源:Times of India。 政府当局者は11月11日に、Chhattisgarh地域のSurgujaで、マラリアおよび腸 チフスにより10名が死亡し、3000名以上が発病したと発表した。 「Surguja地区のRamchandrapur, Ramanujganj およびWadrafnagar区の部族民 3000人がマラリアおよび腸チフスに罹患している。現地では、過去3日簡に、 死亡患者10名が報告された。」と徴収官代理が電話インタビューで明らかにし た。 「状況は非常に深刻である。医師50人と医療スタッフ200人が地域の中心地 Ambikapurから、感染地区へ急派されている。」と加え、現地住民は伝統的な 医療を好むが、行政当局は、Surguja地区のマラリアおよび腸チフス感染地に 医療キャンプを設置したとしている。「現地の患者は医療施設を利用したがら ないため、死亡患者数は数日以内に増加する可能性が高い。」 [Moderator注:上記記事中には、症状の記載がなく、同時にマラリアと腸チフ スの流行が発生している可能性は低い。インドのマラリアは季節性に発生し、 現在は好発期の末期であることから、マラリアである可能性は低い。ProMEDで は更なる情報提供に感謝する。] ●11-12(1113-0120)#Ea#鳥インフルエンザ-ユーラシア(61):野生カモ、イタ リア、LPAI H5N1型株# 情報源:Communications Office, Istituto Zooprofilattico Sperimentale delle Venezie (IZSVe)。 イタリアでのH5N1型低病原性鳥インフルエンザ(LPAI)分離株報告、2005年11月。 2005年11月8日、A型インフルエンザウイルス分離株が、詳細な亜型分類検査の ため、Legnaro (イタリアPadova州)にある国立鳥インフルエンザ委託検査室に 提出された。今回のウイルス株は、Emilia-Romagna地方Modena州Mirandola市 内の地区で狩猟された野生カモの総排泄口拭い検体から分離された。 11月9日、この分離株は、ヘムアグルチニン阻害試験、ノイラミニダーゼ阻害 試験および遺伝子解析により、低病原性H5N1型株と分類された。 以下、各試験の結果の概要説明。
by sank100
| 2005-11-14 13:31
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