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●11-16 (1117-0020)#Ea#鳥インフルエンザ-ユーラシア(66)#
目次 [1] ベトナム [2] 中国 [3] インドネシア [4] ルーマニア [1] ベトナム。情報源:Reuters alertnet、11月16日。 ベトナムで鳥インフルエンザウイルスの新型株を検知。 ベトナム人科学者が家禽における鳥インフルエンザウイルスの新型株を検知し、 感染循環が続けばヒトの健康を危険にさらす可能性があることを、11月16日保 健当局が発表した。 ホーチミン市動物保健センターの責任者Dong Manh Ha氏は、センターで行われ た調査の結果、家禽の鳥インフルエンザウイルスに新たにH3とH4亜型株が見つ かったことを、11月16日ロイター通信社に語った。 科学者によれば、H3亜型およびH4亜型株は鳥類の死亡原因にはなりうるが、ヒ トの汎流行が危惧されているH5亜型株に比べて、一般に毒性は低く、感染伝播 速度も遅い。中略。 「家禽の鳥インフルエンザウイルスにいくつかの亜型が存在することが、危険 性を高めている。さらに詳細な検査のためオーストラリアのOIE研究所に検体 を送付した」とHa氏が語った。国営メディアによれば新種のウイルス株はH3N4 とH4N5である。 以下、サーベイランスを強化すれば病原性の低いH3やH4など他の亜型株が検知 されても驚くにはあたらないとする、香港の感染症専門家のコメント。これら の亜型株とH5N1型株の間で遺伝物質の混合あるいは交換が起こる危険性があり、 それによってH3N4型株やH4N5型株の病原性が高まる可能性がることなど。 [2] 中国。情報源:China Daily、11月16日。 鳥インフルエンザに対し厳戒態勢。 新疆ウイグル自治区北西部の2郡で新たな集団発生が11月15日報告されたこと を受けて、中国政府は鳥インフルエンザに対する監視を強化した。 中国国立鳥インフルエンザ委託研究所は、新疆南部のZepu Countryとウルムチ 郡にある複数の自営農場から送られた死亡家禽からウイルスを検出した。検出 されたウイルスは致死的鳥インフルエンザH5N1型株であったと、農業省(MOA) が11月15日発表した。鳥インフルエンザの発生した2郡で、半径3km圏内の養鶏 総数322,500羽が処分され、10km以内の鶏肉市場が閉鎖されたことを当局が明 らかにした。[Moderator注:処理班により適用されたバイオセキュリティ対策 についての詳細参照] 「流行は基本的に制御された。2郡は感染の拡大を防止するため、大量のワク チン、防護服、消毒薬を購入した」と、新疆の副議長が述べた。 以下、新疆地方政府の取った迅速な対応。中国東部の安徽省、淮南市近郊でも 高病原性鳥インフルエンザが大量発生し、13万羽の家禽が処分されたとする MOAの発表。その他の省、自治区、地方自治体などでも養鶏場や渡り鳥に対す る監視を強めていること。広西壮族自治区(Guangxi)保健当局は、高齢者、小 児、医療従事者、養鶏業者などに対してワクチン接種を開始したこと [Moderator注:ワクチンの種類について情報を求む]など。後略。 [3] インドネシア。情報源:Pravda、11月16日。 インドネシア政府は鳥インフルエンザ対策を強化すべきと、EU幹部保健当局が 発表。 EU幹部保健当局は11月15日、インドネシア政府は鳥インフルエンザ対策を強化 すべきとして、約束を履行するよう通告した。政府当局が最近アジア(64名の 死者を出している)からヨーロッパへ感染拡大してきた鳥インフルエンザを制 御する政治的意思を持っているようだ、とEU衛生局長Markos Kyprianou氏が述 べている。 数億羽におよぶ裏庭養鶏の監視法から、処分やワクチン接種についての指針ま での詳細な計画の案出と、実行するための措置を講じる必要がある。広大に広 がる島々に人と鶏が密集しており、「容易ではないだろう」とKyprianou氏は 話している。「インドネシアは外国の支援を必要とするだろう...しかし残 念ながら、我々は援助することはできるが、彼らに成り代わってできることで はない。」 以下、数千名の軍隊に学生やボランティアが加わって戸別訪問調査を行ってい るとのインドネシア大統領のコメント。養鶏農家に対しての補償ができないこ とから、政府当局は汚染地域の全家禽を処分することを拒否していること。イ ンドネシア政府の置かれた状況を理解した上で、患畜の処分とワクチン接種の 併用を推奨するKyprianou氏のコメントなど。 [4] ルーマニア。情報源:Spotlightingnews、11月15日。 ルーマニア、Caraormanで鳥インフルエンザ発生。 ドナウ・デルタでの鳥インフルエンザが制圧されたと現地当局が確信した後で、 また、1ヶ月前の興奮状態から平常生活に戻り始めた後で、再びデルタ地域の 村に鳥インフルエンザが発生した。 11月14日朝、ルーマニア、Tulcea地区の獣医学研究所は、Caraorman村で数日 前に死亡した鳥に、鳥インフルエンザウイルスの存在を確認した。先週(11月 第2週)多数の家禽が死亡したCaraorman村は、ドナウ・デルタの中心部、 Sulina市から13マイルの距離に存在する。 今回の事象は最新流行地に現れた、デルタ地域の野鳥および家禽における高死 亡率に基づく、ウイルス進展の新たな局面である疑いがある。 Partizani、CaraormanやCrisanなどの村では、過日数百羽の鳥が死亡している。 Sulina市近郊では100羽の白鳥が死亡して見つかった。Tulcea地区の衛生-獣医 学専門家Marian Avram主任は、現時点で研究所が鳥インフルエンザウイルスの 存在を確認しているのはCaraormanで死亡した鶏だけであるが、他に200検体を 分析中であり、数は増える可能性があると述べている。 Tulcea地区当局は、隔離措置のための人員配備が整ったことを明らかにした。 Caraorman村は比較的小さいため、隔離措置は容易である。世帯数は110で、 1800羽の鶏が存在する。当局によると、2時間ほどで鶏処分の準備ができてお り、同地への食糧配給の用意もあるとのことである。同様配給はCeamurlia de Jos、MaliucやVulturuなどの村に対する介入後にも用意されている。これら村 々は総額2万米ドルを、鳥処分の代価として受け取る予定である。 ● 11-17 (1117-0030)#Ea#口蹄疫、ウシ-ロシア(極東)(10)# 情報源:FMD News、カリフォルニア大学デーヴィス校提供。 カムチャッカ地方獣医学サービス主任Vitali Sapunov氏によると、カムチャッ カ半島においてウシに対する集団ワクチン接種が行われている。口蹄疫ウイル ス(FMD)血清型A、Oとアジア-1型に対するワクチン25,000回接種分が同地区に 搬入された。カムチャッカ半島にFMD例は発生していないが、東アジア諸国を 旅行することによって、あるいは中国からの食肉の違法な輸入によって持ち込 まれる危険性はある。ロシア農業省によれば、サハリンとマガダン地区でも FMDに対するワクチン接種を行う予定である。[Moderator注:FMD、血清型アジ ア1型は、隣国である中国から持ち込まれた可能性が最も高いが、ロシア極東3 州-アムール、ハバロフスク、プリモルスク-で2005年6月から9月の間に流行が 見られた。感染牛の処分や発生地域での集団ワクチン接種などの対抗処置は、 現在近隣のカムチャッカ、サハリン、マガダン地区まで拡大している。] ●11-17(1118-0010)#Ec#PROMED-MAIL INTERNET-A-THON 2005 (05)# 募金に応じた寄付者とそのコメント。 ● 11-17(1118-0020)#C#鳥インフルエンザ、ヒト患者-東アジア (174): 中国# [1] 情報源:Associated Press Report、11月17日。 WHOは11月17日、中国が鳥インフルエンザの最初のヒト患者を報告して以来、 ヒトからヒトへ感染伝播した徴候はないことを発表した。「これまでのところ、 ヒトへ伝播した形跡はない。もし伝播していれば、もっと多くの人が重症肺炎 で死亡した可能性がある」と、中国のWHO代表Henk Bekedam氏が述べている。 中国保健省は11月16日、中国での鳥インフルエンザの最初のヒト患者を報告し ている。それによると診断確定患者は2名で、24歳の女性は死亡、9歳の男児は 回復した。男児の12歳の姉は、死亡しているが、疑い患者である。 アジアでは2003年以降64名がH5N1型鳥インフルエンザで死亡しており、専門家 はヒト-ヒト間で容易に感染伝播する株への変異を懸念している。汎流行とな れば数百万人が死亡する可能性がある。中国がインフルエンザ流行に直面して いる徴候の有無について、Bekedam氏は「ヒト-ヒト感染伝播の徴候があったと しても、小集団に留まる可能性が高い。我々はその段階にはない」と答えた。 しかし彼は「ウイルスに対して厳重な監視が必要である」と注意を喚起した。 「重要なことは、変化が起こったその時期をすばやく捉え得るかどうかである。 つまり監視システムの強化と迅速な対応である。」「それは中国だけでなく、 全世界にとって重要な課題である」と、彼は加えた。膨大な家禽群を所有し、 2005年10月以来11の鳥インフルエンザ流行が発生している中国では、ヒト感染 は避けられないと、当局は警告している。 中国当局は当初、家禽での鳥インフルエンザの流行地である中部湖南省で死亡 した12歳の少女も、彼女の弟や同時期に発症した学校教師と同じように検査は 陰性であると話していた。しかし後に政府はWHOに再検査を依頼した。罹患し た鶏を調理中手に傷を負った教師は、入院中に回復したことを国営メディアが 報じた。WHOは彼がまだ観察下にあり、ウイルス感染の有無を調べる検査が続 いている事を明らかにした。WHOによれば、中国調査員は少女が鳥インフルエ ンザによって死亡したことを確信しているが、彼女の遺体はすでに火葬されて おり、検査のための適切な検体がないため、公式ガイドラインに基づいた診断 確定例とはみなされない。 死亡した24歳女性は、10月20日に集団発生の見られた東部安徽省の養鶏場従業 員である。Bekedam氏は、かの女性は養鶏場の近くに居住してはいないが、彼 女の住む村で死亡し、報告されていない鶏から感染した可能性があると述べて いる。 以下、遼寧省・広東省でも監視体制を強めたこと。上海のトリ卸売市場に影響 が出ていることなど。 [2] 情報源:WHO、CSR、Disease Outbreak News、11月17日。 中国&インドネシア:鳥インフルエンザ状況-WHO更新情報、第41報。 中国。 中国保健省は、最初のヒト症例2例がH5N1型鳥インフルエンザによる感染であ ることを確認した。1例目は南部湖南省の9歳の少年で、10月17日に呼吸器症状 で入院、その後完全に回復し退院した。2例目は24歳の女性で、南東部安徽省 の養鶏場で働いていた。彼女は11月1日に発病し、11月7日に重症肺炎で入院、 11月10日に死亡した。 北京の中国疾病管理予防センターで検査が行われた。湖南省でさらに2名の可 能性ある患者が調査されている。1例は少年の12歳の姉で、10月16日に入院し、 その後両側の重症肺炎および急性呼吸窮迫症候群で死亡している。少女からの 検体は検査に不十分で、確定診断にいたる可能性はない。H5N1型鳥インフルエ ンザ感染である証拠は十分であると中国筋専門家は見ているが、WHOは検査室 で確定された例のみを記録している。 湖南省で調査されているもう1例は36歳の学校教師で、10月24日に肺炎で入院 したが、確定的検査結果はまだ出ていない。WHOのウイルス学と検査診断の専 門家が中国の専門家と協力して、湖南省の症例について調査にあたっている。 家禽における高病原性H5N1型鳥インフルエンザ感染の再発を受けて、ここ1ヶ 月中国でのヒト症例に対するサーベイランスを強化してきた。2005年10月19日 以来、中国では6つの省、北東部遼寧省から遠く西部の新疆地区まで、で11の 新たな流行が報告されている。 インドネシア。 インドネシア保健省は本日H5N1型鳥インフルエンザウイルス感染のヒト患者2 名を確認した。両名とも死亡している。新たに確認された1例目はジャカルタ 在住の16歳の少女で、11月4日に発症し、11月6日に入院、11月8日に死亡して いる。2例目もジャカルタ在住の20歳の女性で、11月5日に発症し、11月9日に 入院、11月12日に死亡した。 両症例とも香港のWHO委託研究所で診断が確定した。現地調査が行われている。 これでインドネシアの患者総数は11名となり、このうち7名が死亡している。 [3] 情報源:Reuters Foundation AlertNet、11月17日。 インドネシアでH5N1型鳥インフルエンザ(香港の研究所で確定)により新たに 2名が死亡し、総死者数は7名となった。両名とも死亡した鶏に暴露していた。 以下、鳥インフルエンザ対策を国の最優先課題の一つに据えた、抗ウイルス薬 の製造認可、予算案の見直しなどの大統領指針。鶏の大量処分に難色を示す政 府当局の事情など。
by sank100
| 2005-11-18 19:16
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